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ミチルは締切ギリギリまで
原稿と睨めっこしていた。
「先生まだ出来てないんですか。」
「悟君男性が女性に恋する瞬間を僕に教えてくれ!」
悟のスーツの裾を引っ張り質問した。
「男装の麗人とは思えませんな…。」呆れながら胡座をかいた。
「良いだろ教えてくれよ。」
ミチルの輝く目に抗えなかった。
「僕は可憐な女性が良いですなぁこう豊満な…。」
「お前最低だな僕はまな板だよ~。」悟は慌てふためて
「いやいや先生今のは言い間違えですよ!性格の良いのが一番ですよ。」と弁解した。
「これはどうだ?冴えない編集者が可憐な豊満な女と夜な夜な。」
「僕を題材にした官能小説を書くつもりなんですか!?」
悟は驚いて体勢を崩した。
「筆が進むねぇ。」
「聞いてますか!先生。」
ミチルはペンで原稿に書き出した。
「締切は今日ですよ。」
「書けたよ今から昆虫採集に行ってくるよ。」
悟はげんなりしながらも同行した。
「全く先生は呑気だなぁ。」
「蝶は癒されるんだ次の作品に活かせそうだな。」ミチルは籠に蝶を入れた。
「行きますよ先生。」
「おう」二人は編集社に入った。
「先生これは面白い。」
「お前鼻血出てるぞ。」
ミチルがハンカチで悟の鼻を拭いてる時に谷間がちらりと見え更に鼻血を出した。
「先生…胸が…。」
「わっ見るなよ。」周りはくすくすと笑って見ていた。
「中々の傑作ですよ。」
「良かった。」ミチルは安堵した。
一方悟はミチル谷間が脳に焼かれていた。
「僕はこれで失礼するよ。」
「はいお疲れ様でした。」
ミチルが去るのを名残惜しそうに見つめた。
「お前阿蘇先生に色目使ってんのかぁ?」
「ち、違いますよ。」先輩にいじられ少しムッとした。
「あらミチル先生お仕事終わり?」
「由紀子さんそうなんだ。」
憧れの由紀子に少し照れながら答えた。
「お腹空いたでしょ?」
「いいの?」目を輝せて
団子を頬張った。
それを見た悟は心臓に矢が刺さった。
2話へ続く