「な、なにいってるんだよ……?俺に、こんなこと出来るはずないだろ!?」
そこで左右田が俺に問いただしてきた
「でもさっきの話を聞くに、その時にホテルに居たのはお前しかいねぇんだろ?」
(いや、そんな……まさか本当に…お、俺にしかできないのか…?)
「それは、そうだけど…そんな訳……!」
そこでソニアが言った
「ですが、決定的な証拠はすでに出揃ってしまっています…!」
考えるより先に、俺の口が動いた
「違う…!俺は犯人じゃない!」
途中…狛枝からため息が聞こえたような気がしたが、それすらも気にならないほど……俺は焦っていた
「…俺じゃない!信じてくれ!…それに、俺は… 予備学科、なんだぞ?お前らもわかってるだろ?才能のない俺に…殺しなんて、できるわけ…!」
そこで狛枝が口を挟んだ
「あのさぁ日向クン…君の感覚のできる出来ない、なんてのは心底どうでもいいんだよ……決定的な根拠がないなら意味が無いでしょ?それに、口だけなら誰にでも言うことはできるよね?…しかもこんなに証拠が集まってるんだし、これ以上……見苦しい言い訳をするのは辞めてくれないかな?悪いけど、はっきり言って…今の日向クンは絶望そのものだよ…」
「絶望、そのもの…?俺、が…?」
(違う…違う違う違う違う違う違う違うちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう……!!!!) ▲●✖︎~■ぅ●▲■さ~…✖︎んで▲れ■w●▲✖︎れな〜!●イ■、ぅざ✖︎わ〜w
「お、俺は…やってな……俺じゃない…違う…!」
そこでモノクマが追い打ちをかけるように投票を催促してきた
「は〜い、あと5秒で投票ターイム!5、4、」
「俺じゃない…ほんとに……俺じゃないんだ…!」
「3、2、」
「な、なぁ…!俺は……また忘れてたって言うのか…?…それも、九頭龍を殺した記憶を…?」
「い〜ち…」
俺はただ焦って問うことしかできなかった…
「なぁどうなんだよ!…俺は、俺はまた忘れてたのか…?なぁ…!左右田…七海…ソニア…終里……狛枝…!」
左右田が苦しそうに応えた
「お、俺だって…ソウルフレンドがクロだなんて、思いたくねぇよ!」
「ゼロ…うぷぷ……主人公気取りは楽しかったかな?日向クン…(笑)それじゃあ、投票ターイム!」
(そんな、嘘だろ?…こんなの、なにかの…悪い夢なんだろ?……誰か、そうだと言ってくれよ…!)
「うぷぷ、もう結果なんて見なくてもわかるよね?」
そう言うとどこからかクイズの正解音がなった…
「そう!日向クンが殺したんだ!大正解だよ!でもこのままだと納得いかない傲慢な日向クンの為に…事件が起きた時の監視カメラの映像を見せてあげるよ!あ、もちろん細工はしてないからね?」
その映像を見せつけられて…俺らは驚愕した……というか、俺に関しては…心の底から絶望した…知らない黒髪長髪の男で、俺とは何もかも違うはずなのに…ソイツはどこはかとなく俺の雰囲気があった…そいつは九頭龍を無表情で殺していた…そのときに俺は、いや…きっと、その場にいた全員が、その映像の途中で理解してしまったんだ
「こ、これが…俺だっていうのか……?」
(鼓動がうるさい…!まるで、心臓が耳元にあるんじゃないかってくらいに…!)
その音は、だんだん大きくなっていって…まるで留まることを知らないようだった
「も、もういい!…やめろ!」
たまらず俺がそう言うとモノクマが待ってましたと言わんばかりに動き出す
「じゃあもう始めていいかな?」カチャッ…
そういうと……モノクマは俺の頭にパッと銃口を向けた
「は…?お前…いつもの……アレはどうしたんだ…?」
(…そうだ、いつもモノクマは…スペシャルなおしおきがどうとか…言ってたじゃないか……!)
「あぁ、”スペシャルなおしおき”の事かな?それなら、君にはないよ!だって日向クンはただの予備学科生だもん!スペシャルなおしおきは超高校級の才能を持った皆のためのもので…日向クンみたいな、凡庸な生徒には使わない主義なんだよ!」
(なんだよ…それ……!)
一定のラインをとうに超越していた俺は、そこでパタリと意識を手放した…
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