テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
75
鴨之助
114
わ
101
NGS_ヘビーなしっぽ
381
〜帰り道〜
第27話
私は重い体を起こした。
血溜まりができている。
ドラゴンは……死んでいる。
でも、置いていく事はできない。
ドラゴンの習性上、死体をみつけたら仲間を集めて……食う。そしたら、また強くなってしまう。
なので、運ばないといけない
……でも、くっそ大きい上に、私の魔力に余裕は無い……否、綱で縛って引きずるしか、方法が無い。
半日後。
すっかり夜。
魔長と、ドラゴンを引きずって来たから……足が棒。
魔力も、こいつらを運んでいると魔素を吸い込んで……中々回復しないから、怪我も治せてない。
私は、目の前に来た魔物をテキトーに斬り伏せて、学校へその日の内に帰った。
「ギリギリセーフッ!!!」
私が門をくぐったのと同時に、深夜の鐘が鳴った。部屋には、性能が低い防音結界が施されていて……まぁ、普通に寝てたら聞こえない。
ふぅ、と一息吐いていたら……後ろから攻撃が来た。
反射的に避けたけど……魔長が復活してる。
魔長と魔神は魔素を吸い尽くして、生き返ることがあるという話を聞いたことがある。
「くっ……」
嘘だろっ……こんな所で……
先ず私は、門を出た。流石に、学校内ではできない。
そしたら……取り敢えず、剣で何とか攻撃は防いでいる。
知能が低いから、当てる場所も全然正確じゃない。だけど、威力が物凄い。
……でも、魔力が無いから笛が使えない。
くっそ……
互角の戦い。
……ん? あの三人でも固まれば、できるような、できないような……
いや、駄目駄目。もう、傷つける訳にはいかない。
「おっりゃぁぁぁぁ!」
私は、弱点をきり裂けた。
でもコイツ、本当の力を出せてないと言っても、防御もかなり高いから、もう一発当てないといけない。
……魔法があれば一発なのに。
もう一度、弱点に向かうための攻撃をして、同じ所をきり裂いた。
爆発が起きる。
これを遠くにやらないと……学校に被害が行く。
私は、魔長の死体を引っ張って学校から遠ざけた。
でも……
木々がなぎ倒される程の暴風が起こった。私の体は浮いて、学校側に吹き飛ばされた。
流石に、着地は出来なかった。
でも……学校の柵に当たって止まった。まぁ、痛い。
私は、立ち上がって、様子を見に行った。
魔長の原型は無く……というか、骨の欠片と、肉片が残ってる。グロい。
私は、残ってる魔力で燃やし尽くして、学校に戻った。
あ、ついでに服の血を全部洗い流したけど。
「ハンナッ!!!」「ッ!!! 心配したんだぞっ!!!」「無事だったのかッ!!!」
連れていった三人……二人と一匹は、ギュッと私に抱きついた。
それと……
「無事なのは何よりだが……あの、ドラゴンは何だ?」
教皇様に呆れ顔で見られた。
「魔力が足りなくて……魔長もいたんですけど、生き返っちゃって……骨の欠片も残ってません」
すると……二人と一匹も呆れ顔になった。
あれれ? おかしいの、かな……?
色々謝ってから久しぶりのベットで寝た。ベット最高っ!
次の日。
「ハンナ。怪我……本当にしてないのか?」
「まぁ、怪我してるように見えなければして無いんじゃない?」
「真面目に答えろよ……」
あれからずっと、このくだり。ちょっと飽きつつある。
でも、怪我は私ができる最高くらいの細密さを保っている『幻影魔法』を使ってるから、バレないんだけどね。
魔力は、半分くらい回復したし。
「魔物狩りをしてくる」
私は、黒猫の頭を撫でながらそう言った。
……少し、鍛錬にね。
「それなら俺も……」
「いい子は待ってて」
「じゃあ、俺は悪い子だ」
「悪い子でも、待つの!」
……大声は傷に響くんだけどな……
「……やっぱり怪我を……」
という黒猫の声を遮って「行ってくるね! 半日戻らなかったら、危険かもしれないから、近づかないでね」とベランダから、布を広げて飛び降りた。
五階だもん。高い。
「おい! ハンナッ!! 話をっ!!」
黒猫が叫んでるのを他所に、森へ向かった。
『悪い子でも、待つの!』と言ったのに、黒猫は追いかけてくる。
まぁ、いっか。強い所行かなければいいんだし。
その日の夜。
部屋で掃除をしていた。今日の魔物狩りは、平々凡々。怪我も無かった。
でも、傷口が開いた気がする。
「大丈夫か? 顔色が悪いぞ」
「大丈夫だよ。黒猫に心配される程では無い」
「大丈夫じゃないって事じゃないかッ!」
黒猫は、怒ってる。
私も、七歳児の意地を張りたくなるけど……前世を含めたら言えない数字になってしまうから、辞めておいた。
「本当に、だ……」と言った所で、目の前が歪んで、意識が飛んだ。
コメント
1件
わあ、第27話、もうハラハラしっぱなしでした……! ドラゴン退治のあと、魔長が生き返って再戦とか、本当に休ませてくれないですね😭💦 でも「いい子は待ってて」って言いながらひとりで飛び出していくハンナの強がりと、それを見抜いてる黒猫のやりとりが切なくて……最後に倒れるシーンでは思わず声が出ました。怪我隠して無理する姿、胸がぎゅっとなりました。続きがすごく気になります!