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その場所にはケーキが入っていそうなケースが置いてあり、どうやらカフェのようだった。しかし、そのケースは苔がまとわり付いていて、中がよく見えない。
絃葉「…開けてみるか。」
僕はとりあえずガラスのケースに付いている苔を払い中を見る。
絃葉「お!!何かある!」
その中には少し崩れたドーナツらしき物があった。
絃葉「…食べてみるか……」
僕はだいぶお腹が減っていたので大丈夫かという心配より食べたい欲求が勝ち、それを口に放り込む。
絃葉「…もぐもぐ………ゴクッ……。あんま味わかんなかったな…」
急いで食べてしまったので、味はいまいち確認できなかった。ただ、苦みや不味さは感じなかったため、おそらく大丈夫だと思う。
絃葉「…まぁ、とりあえず食べ物があるのが分かったのは結構でかい。」
そして僕はその店の裏へ行き探索する。
絃葉「やっぱダンボールとかしかないな…。食べ物の材料とかは消えたのかな…」
上の方も見てみようとダンボールの上に乗り探してみると、小麦粉の袋が入ったダンボール箱を見つけた。
絃葉「あっ…あった!!」
上の段には他にも砂糖や塩などの袋が置いてあり、溶けているとかでは無いことに安堵した。
絃葉「そう言えば冷蔵庫ってどこにあるんだろ…」
1番食料の置いてありそうな冷蔵庫が見当たらない。
冷蔵庫が溶けたとしても、中にあったものは消えないだろうと推測し、床を探してみる。
絃葉「………ん?これって……」
そこには卵のプラスチック容器の破片があった。
絃葉「……卵は無さそうかな…?……仮にあったとしても割れてるか…」
そう思いながら瓦礫を退けて探してみると、卵の殻の欠片を見つけた。
絃葉「一応卵も残ってるぽいかな…?」
何があって何が消えたのかをまだ分かってないので、推測しながら進んでいくしか方法がない。
絃葉「…よいしょ……一応ご飯食べれたし、一旦メモ取っとくか…」
近くの壁にもたれ掛かりながら座り、リュックの中からノートとシャーペンを取り出す。
絃葉「…ちゃんと見てなかったけど、こういうのは無くなってないんだ。…」
そして僕は今までで見た物を書き込む。
紙、シャーペン、ナイフ、ペットボトル、布類…………
書き込んでいけばいくほど、法則性が分からない。
絃葉「何が溶けて何は溶けないんだろ…」
溶けた物の共通点は金属製という点。ただ金属製でも溶けない物は溶けない。
絃葉「………とりあえずおかしい点でもまとめとくか…まずは……」
触れたら溶けて蒸発する物質があること。
植物の成長速度が異常なこと。
どれほど探しても無い物があること。
絃葉「…よし、一旦こんくらいかな…」
まとめればなにか見えるものができると思ったが、逆に分からなくなってしまう。
少し休憩できたので他の食品店へ探索しに行こうと立ち上がる。
絃葉「よいしょっと……」
とは言ったものの、この店は壁が壊れているおかげでまだ光があるが、他の店はほぼほぼ光が無い。なのでまず、探索できそうな店を探索する。
絃葉「…お?この店なら探索できそう!」
僕はそう言って店の中へ入る。
絃葉「…っん?…この匂い……」
特徴的な匂いなので僕はすぐに分かった。
絃葉「カレーだ!」
一瞬そう言って喜んだが、液体類を口に入れるの中々に怖い。
絃葉「…うん、一旦探索しよう。」
僕はそう言ってカレー屋の跡地を探索し始める。すると、カレーの入った鍋を見つけた…が、残念ながら倒れており、カレーが地面にこぼれていた。
絃葉「……まぁいいや。カレーの中を見てみよう…」
カレーの具には人参やじゃがいもが入っていた。
絃葉「…あ!肉っぽいのも入ってる!」
タンパク質系統の存在を確認できていなかったため、肉類があることを確認できたのはよかった。
絃葉「そう言えば…ここも冷蔵庫が無いな……。なんで無いのかは置いといて、冷蔵庫は無いものとして思っといた方がいいかも……」
そう考えをまとめた後、冷蔵庫の中身は残っている可能性がまだあるので床に散乱した瓦礫をどけながら、何か無いか探してみる。
絃葉「……ん?これって…」
そこには手帳の様な物があり、開いて中を確認すると沢山の文が書いていた。
【 ◯月✕日:今日は店に面白い人が来た。その人はライスだけを頼み、他のメニューも頼まなかった。】
【 □月△日:雨が降っているため今日はほとんど人が来ない。適当にメニューでも考えてみようかな?】
絃葉「これは…日記?もしかして!こんな世界になる直前の出来事とかも書いてる!?」
僕は日記をパラパラとめくり、昨日の日付のページを探す。
絃葉「あれ…一昨日前の日付のやつしか残ってない?あっ!違う………これだ!!!」
僕は一昨日の日付が書いてあるページをめくったら日付の書いていないページを見つける。