テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
6月27日。
朝からメンバーにお祝いされて、ケーキを食べて、プレゼントをもらって。
ラウールはずっと笑顔で、「ありがとう!」って何度も言っていた。
でも夜
みんなが帰った後、部屋に残ったラウールは、少しだけ寂しそうに息を吐いた
「舘さんもう帰っちゃうの?」
「ん?まだ時間あるけど、疲れたなら早く休んだ方がいいよ」
「やだ」
「やだって…」
「今日、誕生日なんだよ?」
子供みたいに言い張るラウールに、俺はふっと笑ってしまう
そういうところは変わらない
でも甘え方は、だんだんと特別なものになってきている気がした。
「…わかった。じゃあもう少しだけ一緒にいるよ」
「じゃあねお願いごとがあるんだ」
「お願いごと?」
「誕生日だから。なんでも1個、叶えてほしい」
俺は少しだけ眉を上げた
俺になにかしてほしい?
「何をお願いするつもり?」
「それは、言ったらつまんないじゃん」
にやっと笑う顔が少しだけ意地悪そうで。
でもその奥にある叶えてほしいという気持ちは真っ直ぐで。
俺は小さくため息をしてソファに座り直した
「わかった。でも1個だけね」
「ほんと?」
「ありがとう!舘さん」
ラウールが隣に座ってきて、俺の太腿に頭を置いてきた。
その瞬間少し心臓がはねた
「じゃあ」
「よしよしして」
「…え?」
ラウールのお願いは思っていたよりずっと可愛いお願いで肩の力がすっと抜けていくような感覚がした
「はいはい」
「よしよし」
ラウールの頭を撫でた途端ラウールが急に身体に抱きついてきた
「…..ラウール?」
「舘さんの匂い落ち着く…」
「ちょっと」
俺はラウールの頭を少し押した
「そう言ってるけど押す力弱いじゃん」
「…もういい?」
そう言うと顔を上げて、少し意地悪っぽい目をした
「…..ねぇもう1個お願いしていい?」
「だめだよ1個だけって言ったでしょ」
「お願い」
すぐにだめだと言えなくなるのが、俺の悪いところだと思う。
ラウールにそうやって見つめられるとどうしても甘くなってしまう
「はぁ、何おねがいするの?」
「…….キス」
一瞬胸の奥がひゅっと冷たくなる
でも、ラウールの顔は冗談ではなく本気で言っている顔をしていた。
「駄目だよ。1番最初は本当に好きな人にしてもらいな」
「僕にとっては舘さんが1番好きだよ」
その言葉で心が揺れた
ゆっくりとラウールの顔が近く
「いい?」
「………うん」
その言葉の後にふにっと柔らかい感触が口に当たった
「わぁ、舘さん顔真っ赤」
「可愛いね」
「…..もう帰る」
「あぁ!待って舘さ〜ん!!」
でも少し嬉しかったよ
誕生日の物語をかいてみたんですけど前回と同様で難しいです…
満足いきましたかね?
改めてお誕生日めでたいですね。
本当に素敵な一年にしてほしいです。
あと最近こっちしか投稿してなくてすみません(><)
一応考えてはいるんですけど、なかなか進まなくてしばらく投稿こっちになると思います。
コメント
4件
分かりました!ゆっくりで大丈夫ですよぉ!
絶対やってくれると思いました!了解です!