緑谷が、早朝練習を終わらせ、教室へ入るとき…
爆豪が緑谷に連絡を伝えに来た。
「今日の実技訓練、相澤が言ってたけどペア組むらしいぞ。」
「ぉ、教えてくれて、ありがとう!」
「テメェだけじゃねェわ!…クソが!!授業が始まる前に全員伝えンだよ!!分かったら、さっさと行けッ!」
「ぁ…うん…!えっと…、ごめん…ぃ、行くね!!」
「みんな、おはよう!…あ!おはよう麗日さん!」
自分の席に座りながら、緑谷が麗日に挨拶するのが聞こえて、思わず舌打ちする。
チッ…朝からうるせえな。
机に肘をついて、頬杖をつきながら窓の外を見ているふりをする。しかし実際には、教室内の様子、特に緑谷と麗日の会話を気にしている様子だ。
切島が教室に入ってきて、爆豪の席の近くに来る。
「おっす爆豪! 今日も朝から元気そうだな!」
「あ? うるせえぞクソ髪。朝から話しかけんな。
そう言いながらも、完全に拒絶するわけではなく、切島が近くの席に座るのは許している。
「なあなあ、今日の実技訓練、ペア組むんだよな! 楽しみだな!」
「…フン。誰と組もうが関係ねえ。俺は完璧にこなすだけだ。」
そう言いながらも、チラリと緑谷の方を見る。麗日と楽しそうに話している緑谷を見て、何故か少しイライラした表情になる。
その様子に気づいた切島がニヤリと笑う。
「なあ爆豪、お前もしかして…」
「テメェ、何か言ったか? 爆破されてえのか?」
掌から威嚇するように小さく火花を散らし、切島を睨みつける。しかし耳が少し赤くなっているのは隠せていない。
轟が飯田と話しながら、教室に入ってくる。緑谷はすかさず2人に声を掛ける。
「あ!飯田くん、轟くん、おはよう!」
緑谷が飯田と轟にも挨拶しているのが聞こえて、明らかにイライラした様子で机を軽く叩く。
チッ…朝からあっちこっちペコペコしやがって。
切島が横から爆豪の表情を観察していることに気づき、さらに不機嫌そうな顔になる。
「なに見てんだクソ髪。授業始まる前に爆破されてえのか?」
そう言いながらも、視線はチラチラといずくの方へ向いている。特に轟が緑谷に話しかけているのを見て、掌から無意識に火花が散る。
「いやー、別に? ただ爆豪が珍しく誰かのこと気にしてるなーって」
「気にしてねえっつってんだろうが!! あのクソナードがクラスの足引っ張らねえか心配してんだよ! それ以外の理由なんてあるわけねえだろ!!」
声が大きくなりすぎて、何人かのクラスメイトがこちらを見る。飯田が「爆豪くん、朝から大声を出すのはよくないぞ!」と注意してくる。
「うるせえクソメガネ! テメェに言われる筋合いねえ!」
そう怒鳴り返すと、椅子に深く座り直して腕を組む。しかし視線は相変わらず緑谷の方へ向いており、轟と何やら真剣に話している緑谷を見て、さらに機嫌が悪くなっていく。
「…チッ。なんで舐めプ野郎なんかと楽しそうに話してんだよ、あのクソナード。」
小さく呟いて、今度こそ本気で窓の外を見るが、ガラスに映る教室内の様子、特に緑谷の姿をしっかりと確認している自分に気づき、さらにイライラする。






