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翌日――
教室
ガヤガヤとした空気
愛空「……」(席に座ってぼーっとしている)
(……忘れてください、か……)
ノートは開いているのに、何も書いていない
先生「ここはテストに出るぞー」
愛空「……」
(無理っすよ……そんなの……)
先生「川合ー?」
愛空「……あ、はい……」(ワンテンポ遅れる)
クラス「(ざわ…)」
休み時間――
友達「なぁ川合」
愛空「……ん?」
友達「お前今日やばくね?」
愛空「……そうっすか?」
友達「いや絶対なんかあっただろ」
愛空「……別に……」
(言えるわけねぇだろ……)
女子A「元気ないよ?大丈夫?」
愛空「……大丈夫っす……」
(全然大丈夫じゃねぇ……)
昼休み――
屋上
愛空「……はぁ……」(フェンスにもたれる)
空を見上げる
愛空「……」
(なんなんだよ……ほんと……)
思い出す
「これ以上会うのはやめましょう」
「忘れてください」
愛空「……無理っすよ……」(小さく)
(忘れられるわけねぇだろ……)
愛空「……」
胸の奥が、ずっとモヤモヤしてる
愛空「……これ……なんなんだよ……」
(男友達じゃねぇって言われて……)
(じゃあ何なんだよ……)
しばらく黙る
愛空「……」
愛空「……会いてぇ……」(ぽつり)
その言葉に、自分で少し驚く
愛空「……あ」
(俺……)
愛空「……会えなくなるの、こんな嫌なんだ……」
胸がぎゅっと締め付けられる
愛空「……」
(これ……)
(……普通じゃねぇな……)
午後の授業――
先生「川合、ここ答えてみろ」
愛空「……」
数秒
愛空「……わかんないっす……」
クラス「(ざわ…)」
先生「珍しいな、お前」
愛空「……すんません……」
(ほんと、何も入ってこねぇ……)
放課後――
教室
友達「川合、今日一緒に帰るか?」
愛空「……ごめん、いいっす……」
友達「……やっぱなんかあっただろ」
愛空「……」
少しだけ黙って
愛空「……ちょっとな……」
友達「……そっか」
それ以上は聞かない
帰り道――
愛空「……」(一人で歩く)
静か
愛空「……」
(いねぇ……よな……)
少しだけ周りを見る
当然、いない
愛空「……はぁ……」
足が止まる
愛空「……ちとせさん……」
(なんで……あんなこと言うんすか……)
(……優しくしたくせに)
拳を軽く握る
愛空「……」
そして
愛空「……会いに行くか……」(小さく)
自分でも驚くくらい、自然に出た言葉
愛空「……」
(……このまま終わるの、無理だ)
愛空「……ちゃんと聞かねぇと……」
足の向きが変わる
愛空「……ちとせさん……」
その名前を口にするだけで
少しだけ、胸が痛くなった