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# 第10話
「犯人の目的」
次の日。
潔はほとんど眠れなかった。
写真。
メッセージ。
視線。
全部が頭から離れない。
それでも。
潔「練習行かないとな。」
立ち上がろうとした瞬間。
ガチャ。
潔「!?」
蜂楽「おはよー!」
玲王「起きてるか?」
千切「熱は?」
凪「眠い。」
いつものメンバー。
潔「なんで朝からいるんだよ。」
玲王「迎えに来た。」
潔「小学生か俺は。」
蜂楽「一人禁止!」
潔は思わず苦笑した。
本当に過保護だ。
でも。
少し安心した。
練習終了後。
玲王と凛は職員から聞き込みをしていた。
例の社員証。
誰のものだったのか。
しかし。
職員「その人物は一週間前に辞めています。」
玲王「辞めた?」
職員は頷いた。
「名前は伏せますが、選手の熱狂的なファンだったそうです。」
凛の表情が険しくなる。
「問題を起こしたことは。」
「ありません。」
そう答えた職員だったが。
どこか歯切れが悪かった。
その夜。
潔は部屋でノートを見ていた。
すると。
ピコン。
通知。
330
49
#鬼ごっこ
ゆりは
34
潔の身体が強張る。
知らない番号。
もう見慣れてしまった。
恐る恐る開く。
そこには。
『どうしてあいつらといるの?』
潔「……。」
-–
続けて。
『俺の方がずっと見てたのに。』
潔の背筋が凍る。
『誰よりも。』
『ずっと。』
潔は急いでスマホを閉じた。
嫌な予感がする。
これは。
ただの嫌がらせじゃない。
コンコン。
ノック。
潔はビクッと肩を震わせた。
しかし。
「潔。」
蜂楽の声だった。
潔「蜂楽?」
入ってきた蜂楽はすぐに異変に気づく。
「顔色悪い。」
潔「そんなこと。」
蜂楽はスマホを見る。
潔は反射的に隠そうとした。
でも。
間に合わなかった。
蜂楽の目にメッセージが映る。
数秒後。
蜂楽の表情から笑顔が消えた。
「……これ。」
潔「ごめん。」
蜂楽「違う。」
潔「え?」
蜂楽は静かに言う。
「なんでまた一人で抱え込んだの。」
怒っているわけじゃない。
でも。
すごく悲しそうだった。
その頃。
施設の外。
暗い駐車場。
一人の人物がスマホを握っていた。
画面には。
潔の写真。
何百枚もの写真。
そして。
その人物は小さく呟く。
「みんなが邪魔するから。」
「潔が苦しんでる。」
歪んだ笑み。
「俺が助けてあげるのに。」
そして。
翌朝。
潔のロッカーに新しい封筒が届く。
中には写真が一枚。
そこに写っていたのは。
昨日の夜。
蜂楽と話している潔。
そして裏には。
赤い文字。
『次は二人きりになろう。』
潔の手から写真が滑り落ちた。
犯人は。
-
思っていたよりも。
ずっと近くにいる。
コメント
1件
みぅ🤍🥀です、読み終えたよ。 第11話、すごく怖かった……潔がまた一人で抱え込もうとしてて、蜂楽の「なんでまた一人で抱え込んだの」って台詞にグッときた。怒ってるわけじゃなくて、悲しそうなのが余計に沁みるんだよね。犯人が「俺の方がずっと見てたのに」って言うの、執着の気持ち悪さがリアルでゾッとした。最後の「次は二人きりになろう」って赤い文字、本当に近くにいるって思うと夜トイレ行けなくなりそう。次が気になる……!