「助けてヒカルくん」
網戸からの風が、部屋を朝の空気に変えていく。
現在時刻は8時12分。
目が覚めたのはだいぶ前だけど、私はベッドから出ない。
昨晩お母さんと言い合った後、私はスマホの電源を落として引き出しにしまいこんだ。
今日は一日は引きこもる。
そう決めて部屋に閉じこもっていると、ドアがノックされた。
「千夏(ちなつ) 、そろそろ起きなさいよー」
お母さんの声に、私は布団にもぐりこんだ。
「千夏?」
「……風邪ひいたの。 今日は寝てる……」
バレバレだとわかっていても、私は弱々しい声で言った。
途端に勢いよく布団がはがされ、飛び込んできた光に目がくらむ。
「千夏っ! 佐伯(さえき)さんはあんたへお礼がしたいって言ってくれてるのよ。 それなのに仮病ってなんなの!」
「だって……」
私はお礼してだなんて言ってない。
というか、佐伯に振り回されている複************
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