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第十話:お互いの想い
陽翔は目を覚ますと、真白が隣に寝ているのを感じた。
あたりは静かで、日差しが柔らかく差し込んでいる。
ここにいるだけで、心が落ち着く。
最近、真白と過ごす毎日が、どんどん幸せに感じてきていた。
「先輩、起きてる?」
陽翔は静かに声をかけると、真白はゆっくりと目を開けた。
「ん…お前、また俺のこと見てたのか?」
陽翔は少し照れくさそうに顔を赤らめた。
「いや、ただ…一緒にいるのが嬉しくて、つい見ちゃうんだ」
真白はその言葉に微笑んで、陽翔の顔を見つめた。
「お前、ほんとに可愛いな。そんな風に思ってくれるの、俺はすごく嬉しいよ」
その優しい言葉に、陽翔は胸が熱くなり、思わず真白の胸に顔を埋めた。
「先輩…好きだよ」
その言葉に、真白は少し驚いた様子を見せたが、すぐに優しく笑って言った。
「俺も好きだよ、陽翔」
その一言に、陽翔は心の中で安心し、そしてほんの少しの勇気を出して、真白にキスをした。
真白は一瞬驚いたが、すぐに優しく応じて、陽翔の唇に自分の唇を重ねた。
そのキスは、二人の想いがしっかりと繋がった瞬間だった。
⸻
午後、ふたりは一緒に散歩に出かけることにした。
陽翔は真白と並んで歩きながら、少しだけ心配そうな表情を見せた。
「先輩、僕、時々不安になるんだ」
その言葉に、真白は陽翔を見つめて足を止めた。
「不安って、どういうこと?」
陽翔は少し躊躇いながらも、真白を見上げた。
「こんなに大切にされるのが、まだ信じられないというか…僕、先輩に迷惑かけてないかなって思って」
真白はその言葉に驚くことなく、むしろ穏やかな笑みを浮かべて、陽翔の手を握りしめた。
「お前、俺のことをどう思ってるか、よくわかるよ。でも、俺はお前がいることが嬉しいんだ。お前がいるから、俺も幸せだって思える」
その言葉に、陽翔は一瞬驚き、そして真白の手の温もりをしっかりと感じた。
「だから、迷惑だなんて思わないでほしい。お前が俺にとってどれだけ大切か、言葉で伝えきれないくらいだよ」
陽翔はその言葉に胸がいっぱいになり、真白を見つめると、静かに言った。
「ありがとう、先輩。僕も、先輩と一緒にいると安心する」
その言葉を聞いて、真白は嬉しそうに笑って、陽翔の肩に手を置いた。
「お前がそんな風に思ってくれて、俺も嬉しいよ」
⸻
その後、ふたりはゆっくりと歩きながら、何気ない会話を続けた。
陽翔は真白と一緒にいると、時間がゆっくりと流れるように感じ、心地よさを感じていた。
帰宅後、ふたりはリビングでお茶を飲みながら過ごしていた。
陽翔は真白と静かな時間を楽しんでいると、ふとあることを思い出した。
「先輩、来週の学校の行事、どうする?」
真白は少し考えてから答えた。
「ん?行事か、正直言ってあんまり気乗りしないけど…お前が行きたいなら、付き合うよ」
陽翔はその言葉に嬉しそうに微笑んだ。
「本当?じゃあ、一緒に行こうね」
真白はその微笑みに、少し照れたような表情を浮かべながらも、頷いた。
「お前と一緒なら、どんなことでも楽しいと思えるよ」
その言葉に、陽翔は胸が温かくなり、思わず真白の手を握った。
「先輩といると、ほんとに幸せだな」
真白は陽翔の手をしっかりと握り返し、ゆっくりと顔を近づけた。
「俺も、お前と一緒にいることが幸せだよ」
そして、そのままふたりは静かにキスを交わした。
そのキスは、何も言わなくてもお互いの気持ちが伝わる、深い意味を持ったものだった。
⸻
夜、ふたりはベッドに入ると、陽翔は真白の腕の中で目を閉じた。
ここにいるだけで、安心感に包まれ、心が静かに落ち着いていく。
「先輩、今日は楽しかったな」
「うん、俺も楽しかったよ。お前と一緒にいると、どんな日でも特別になる」
陽翔はその言葉に心から嬉しくなり、真白にしっかりと抱きしめられながら、眠りについた。
ふたりの関係は、ますます深まり、お互いを大切に思う気持ちが強くなっていった。