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触れたくて、触れられなくて

10 - お互いの思い

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2025年05月14日

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第十話:お互いの想い






陽翔は目を覚ますと、真白が隣に寝ているのを感じた。

あたりは静かで、日差しが柔らかく差し込んでいる。

ここにいるだけで、心が落ち着く。

最近、真白と過ごす毎日が、どんどん幸せに感じてきていた。


「先輩、起きてる?」


陽翔は静かに声をかけると、真白はゆっくりと目を開けた。


「ん…お前、また俺のこと見てたのか?」


陽翔は少し照れくさそうに顔を赤らめた。


「いや、ただ…一緒にいるのが嬉しくて、つい見ちゃうんだ」


真白はその言葉に微笑んで、陽翔の顔を見つめた。


「お前、ほんとに可愛いな。そんな風に思ってくれるの、俺はすごく嬉しいよ」


その優しい言葉に、陽翔は胸が熱くなり、思わず真白の胸に顔を埋めた。


「先輩…好きだよ」


その言葉に、真白は少し驚いた様子を見せたが、すぐに優しく笑って言った。


「俺も好きだよ、陽翔」


その一言に、陽翔は心の中で安心し、そしてほんの少しの勇気を出して、真白にキスをした。


真白は一瞬驚いたが、すぐに優しく応じて、陽翔の唇に自分の唇を重ねた。

そのキスは、二人の想いがしっかりと繋がった瞬間だった。



午後、ふたりは一緒に散歩に出かけることにした。

陽翔は真白と並んで歩きながら、少しだけ心配そうな表情を見せた。


「先輩、僕、時々不安になるんだ」


その言葉に、真白は陽翔を見つめて足を止めた。


「不安って、どういうこと?」


陽翔は少し躊躇いながらも、真白を見上げた。


「こんなに大切にされるのが、まだ信じられないというか…僕、先輩に迷惑かけてないかなって思って」


真白はその言葉に驚くことなく、むしろ穏やかな笑みを浮かべて、陽翔の手を握りしめた。


「お前、俺のことをどう思ってるか、よくわかるよ。でも、俺はお前がいることが嬉しいんだ。お前がいるから、俺も幸せだって思える」


その言葉に、陽翔は一瞬驚き、そして真白の手の温もりをしっかりと感じた。


「だから、迷惑だなんて思わないでほしい。お前が俺にとってどれだけ大切か、言葉で伝えきれないくらいだよ」


陽翔はその言葉に胸がいっぱいになり、真白を見つめると、静かに言った。


「ありがとう、先輩。僕も、先輩と一緒にいると安心する」


その言葉を聞いて、真白は嬉しそうに笑って、陽翔の肩に手を置いた。


「お前がそんな風に思ってくれて、俺も嬉しいよ」



その後、ふたりはゆっくりと歩きながら、何気ない会話を続けた。

陽翔は真白と一緒にいると、時間がゆっくりと流れるように感じ、心地よさを感じていた。


帰宅後、ふたりはリビングでお茶を飲みながら過ごしていた。

陽翔は真白と静かな時間を楽しんでいると、ふとあることを思い出した。


「先輩、来週の学校の行事、どうする?」


真白は少し考えてから答えた。


「ん?行事か、正直言ってあんまり気乗りしないけど…お前が行きたいなら、付き合うよ」


陽翔はその言葉に嬉しそうに微笑んだ。


「本当?じゃあ、一緒に行こうね」


真白はその微笑みに、少し照れたような表情を浮かべながらも、頷いた。


「お前と一緒なら、どんなことでも楽しいと思えるよ」


その言葉に、陽翔は胸が温かくなり、思わず真白の手を握った。


「先輩といると、ほんとに幸せだな」


真白は陽翔の手をしっかりと握り返し、ゆっくりと顔を近づけた。


「俺も、お前と一緒にいることが幸せだよ」


そして、そのままふたりは静かにキスを交わした。

そのキスは、何も言わなくてもお互いの気持ちが伝わる、深い意味を持ったものだった。



夜、ふたりはベッドに入ると、陽翔は真白の腕の中で目を閉じた。

ここにいるだけで、安心感に包まれ、心が静かに落ち着いていく。


「先輩、今日は楽しかったな」


「うん、俺も楽しかったよ。お前と一緒にいると、どんな日でも特別になる」


陽翔はその言葉に心から嬉しくなり、真白にしっかりと抱きしめられながら、眠りについた。

ふたりの関係は、ますます深まり、お互いを大切に思う気持ちが強くなっていった。

触れたくて、触れられなくて

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