🦄「ん…」
目を覚ますとまだ真っ暗な部屋に
窓からは星空が見えた
どうやら夜中に起きてしまったらしい
普段はこんな事はないのに
寝返りを打って数分経ったが
眠る事ができない
水を口に含んで
ふと、旅館に中庭があると言っていた事を思い出し
僕は静かに部屋を出た
中庭は、心地よい風が吹いていて
月が綺麗に輝いていた
しばらく月に見とれていた
カサッという音が鳴って
後ろを振り返ると
社長が浴衣姿で立っていた
驚いて叫びそうになったが、なんとか押さえた
🐨「お前も起きていたのか…」
そう言って、庭にある長椅子に座る
🦄「なんか起きてしまって…すみません、部屋に戻ります」
そう吐き捨てて部屋に戻ろうとしたが
🐨「別にいい、眠れないなら居れば良い」
と言われ
静かに別の長椅子に座った
しばらく沈黙が続いていた
社長が眠くなってきたのか、ウトウトしだした
体が傾いて
頭を椅子にぶつけそうになったため
慌てて移動し、社長の頭の下に膝を置いた
🐨「スースー」
静かな寝息を立て、眠る社長
高校生の時は
電車に乗って2人して眠ってしまい
駅を過ぎてしまった事があった
社長は、少年のような顔をしている
普段の少し冷たい表情からは考えられない
ああ、ナムジュナなんだなと実感した
どれくらいの重荷がナムジュナの肩に乗っているんだろう…
数分すると
社長が瞼を開いた
🐨「悪い…」
そう言って起き上がる社長
🦄「大丈夫です…」
届いたのか届いていないのかは分からないが、小さな声で答えた
🐨「また、明日な」
そう言って旅館の中に入って行った
僕は小さな声で
🦄「おやすみなさい」
と言った
月光に照らされて眠っている社長を見て
消えてしまいそうで不安になった…
このまま目を開けずに
永遠に眠ってしまうのではないか…
いつの間にか、消えてしまっていたら?…
ナムジュナを失いたくない…
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コメント
3件
ほそくっっっ、、!!ナムさんもホソクさんも恋心に気づいて………!はぁ、もう!続きが気になるし早くくっつけ!ってなります、続き楽しみに待ってます!自分のペースで頑張りましょう!