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フワッ
『きゃっきゃぁあ〜〜〜』
2人で空へ舞う。
私を後ろから抱きしめるように啓悟くんは
翼を広げ夜の空を飛ぶ。
思わず目を閉じてしまっていたのを
ゆっくり開く。
「美姫さん、見てください」
『わあ〜〜〜〜』
見渡す限り、キラキラと光る私たちが住んでる街の夜景。
車のライトがキラキラと輝きながら移動する。
どこかのおうち明かりや商店街のネオン…
『綺麗…』
「でしょ〜〜?」
『こんなに綺麗なんだ…空から見ると…』
「そうなんです
僕も何か色々考え事や思い悩む時があった時こうやって夜の街を飛ぶんです」
『考え事とか、思い悩む事あるんだ?』
「あはは、こんな俺にだってありますよ〜」
『そうなんだね…
全部、ちっぽけなものなんだって…
この景色を見てると思うよね』
「そうです、それです笑」
しばらく飛んだ後、高いビルの屋上に降ろしてくれる。
「どうです?
夜の空も、悪くないでしょう?」
『そうだね!』
私と向き合い、啓悟くんは空を飛んだまんま。
こんなに高い場所だけれど、もう自然と怖くない。
私の手を握り
「美姫さん」
と優しく私の名前を呼ぶ。
「俺は…これから、重要な任務があって
しばらく会えなくなる。
もしかしたら…」
辛そうな顔をして口を噤む。
なに、、?
どうしたの、、?
『啓悟、、くん?』
「もしかしたら、ッ…美姫さんのところに
戻って来れないかもしれない」
え、、?
それって、、?
『死んじゃうかもしれない、、って事?』
恐る恐る聞くと、
辛そうに微笑みながら頷く啓悟くん。
『そ、、そんな、、』
「それくらい、重要な任務なんですよ、、」
『どうして啓悟くんが…ッ…』
「俺にしか、出来ないからです」
そう、言う啓悟くんはいつもとは違って真剣で。
いつもの優しく微笑む啓悟くんではなくて
それは
世界を守るヒーローの。
強い眼差し。
…
私は…思った。
信じよう。
この人なら、必ず。
必ず、この世界を守れる。
帰ってきてくれる。
そう信じて。
『私、信じてる』
啓悟くんの手を強く握り返し、真剣な目をして言った。
「え?」
啓悟くんは私を驚いた顔で見る。
『私、啓悟くんの事信じてる!
必ずやり遂げるって!!』
そう、私が言うと
いつものように優しく微笑み
「美姫さんにはほんと敵わないな…」
チュ
私にキスをするNo.2ヒーローの
ホークスさん。