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サイド ルネ
病院に行く日まで、あと三日。
今のところ、モンダイジが動く様子はまだないようだった。
まーさか、ユズちゃんを守ってもらうための護衛の人が、俺を守るために情報収集をすることになるなんて、思ってもみなかっただろうなぁ。
……絶対、キノの性格からして何か行動を起こすと思ったけど、何もないならそれはそれで。
『侵入者発生!侵入者発生!』
何もないワケナイデスヨネ、ウン。知ッテタ。
サイド アミ
相手の武器を利用する。それは格闘技の応用の行動。
でも、この団員ならすぐに応用だろうが何だろうが、やれると思った。使えるものはなんでも使う。そういう集まりだもの。
だから、私は提案した。
ま、計画を綿密に立てたのはタエだけどね。本当に凄いわね、あの子。
盗聴されているなら、録音機能や通話機能を使って、あたかもキノの家にいるように錯覚させる、なんて、普通は思いつかないわよ。
ちなみに、役割分担ももちろん完璧。
攻め→キノ、マオと私、ユズの2チーム
撹乱→ユメ、レン
囮→トキ、リオ
支援→タエ、キリ
「さっさとケリ着けるぞっ!」
「うん……!」「ああ」「もちろん!」「お願いします」「任せてくださいっ!」「分かりましたわ!」「当たり前でしょ?」「リョーカイだよ!」「うっす」
キノの呼びかけに各自が各々の返答をする。
セキュリティは、ユメのおかげで大体把握出来たわ。
「本職の人と手合わせなんて機会、そうそう無いもの。楽しませてもらうわよ……!」
「アミお姉ちゃん、怖いよ……!」
と言いつつも、ユズも足の速さだけなら私の方が劣るくらい速い。
私たちの狙いはあくまでルネとかいう人の奪還であって、大人と闘うことじゃない。だから、そういう意味では、この状況はユズの得意分野とも言えそうね。
……もちろん、私も負けるつもりはないけど!
「勝負よ!」
「なんの?!」