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渋谷駅、地下ホーム。
五条悟を封印するための最終兵器、**『獄門疆(ごくもんきょう)』**を手に、偽夏油が不敵な笑みを浮かべていた。
「ようやく会えたね、悟。……そして、さようならだ」
獄門疆が開こうとしたその瞬間。
五条の目の前に、ヌルリと「青い粘体」が割り込んだ。
「あー、ごめん。その箱、なんか不気味だから没収な」
「…………は?」
偽夏油の笑顔が固まる。
五条の影から飛び出してきたリムルが、開く直前の獄門疆を**『暴食之王(ベルゼビュート)』**で包み込み、そのままパチンと指先で弄んでいた。
「君は……誰だい? 私の結界を抜けてここにいるはずがないんだが」
偽夏油が目を細め、警戒露わに問いかける。
「俺? 俺はただの臨時講師。……それよりあんた、夏油ってやつだろ? 五条から話は聞いてるぞ」
リムルは獄門疆を「お手玉」のように放り投げながら、偽夏油の正体を**『智慧之王(ラファエル)』**でスキャンした。
『告。個体名:夏油傑の肉体は死後、脳を別の個体――羂索に置換されています。現在の魂の波長は、肉体と一致していません』
「なるほどな。中身は別のやつか。……五条、こいつの脳みそ、引きずり出していいか?」
「えっ、リムル、それはちょっとグロすぎない!?」
五条がツッコミを入れるが、偽夏油は既に冷や汗を流していた。
自分の「千年の呪知」をもってしても、目の前の少年の底が全く見えない。
「……計算外だ。これほどのイレギュラーが存在するとはね。呪霊操術――!!」
偽夏油が数千の呪霊を一気に放つ。だが。
「クフフ……。我が主の前で、ゴミを散らかさないでいただけますか?」
背後の影からディアブロが音もなく現れ、放たれた呪霊たちを片手で握り潰していく。
「な……ッ!? 特級クラスを、一瞬で……!?」
「あー、サマーオイルさんだっけ? あんたの計画、ここで終わりだぞ。――ディアブロ、こいつ『解析』用に捕まえといて」
「御意に、リムル様」
ディアブロの爪が偽夏油の喉元に迫る。
「最強」の五条悟を封印するはずだった計画が、リムルという「魔王」の登場によって、ただの「一方的なお掃除」に変わってしまった。