久々に書きたくなった
st×××のドロドロ系といったら黄青とかのイメージが強いですが
意外と黄桃もいいんじゃねっていうノリです
『僕だけのモノ』
目が覚めた瞬間
俺の視界に入ったのは縄を持った君だった。
また 何か変なことを企んでいたのだろうか
黄「…あ、起きちゃいましたか」
黄「あまりにもさとみくんの寝顔が可愛いから、このまま首絞めちゃおうかと思って笑」
このような言葉を浴びるのは
決して珍しいことではない。
口元は笑っていながら目は笑っていない。
そんな表情を見るのは 何度目になるだろうか。
それに加え今日は 目の下のクマが濃いようにも見える。
「お前、ちゃんと寝た?」
黄「ずっとさとみくんの事考えてたら 寝れませんでした」
コイツにも可愛いところがあるもんだな。
黄「どうやって僕だけのモノにしようかなって…」
やっぱり 可愛いなんてもんじゃなかった。
黄「さ、朝ごはんの時間ですよ」
そう言って、パジャマのズボンと下着を下ろす。
黄「はい どうぞ」
俺の毎日の朝ごはんはるぅとの体液。
それ以外は四六時中なにも食べては行けないことになっているが、
そんなんじゃ人間が生きていけるわけがないから
隠れてコンビニ飯やカップラーメンを食べ、ペットボトルの飲料を飲む生活をしている。
木曜日の21時。
今日は一日中るぅとがそばに居たため
朝ごはんを貰ったきり何も飲み食いできなかった。
るぅとが自室に行き配信を始める。
名前も知らない画面越しの存在に偽の愛を振り撒いている。
その隙に俺は 一切の気配を消して
音を立てぬよう細心の注意を払いながら家を飛び出した。
行先は事前に決めていた。
震える指でインターホンを押すと
数秒後にインターホン越しに声が聞こえた。
橙「はーい…あ、さとちゃん?」
その声の安心感と単なる栄養不足で
俺はその場に崩れ落ちた。
橙「え、さとちゃん、?今行くから待っててな」
橙「大丈夫?声聞こえてる?」
声を発する元気などなく、首を縦に振ってYESの意を伝える。
橙「とりあえず肩貸すから、立ちーや」
リビングのテーブルの前まで運んでもらい、そのまま腰を下ろす。
橙「えっと、取り敢えず何から話せば…」
「腹減った、」
橙「え、腹減ってん?
…あ、ちょうど今日俺ハンバーグ作ってんけどさとちゃんハンバーグ好きやんな??」
そういいキッチンへ姿を消すジェル。
数分と経たずにハンバーグが乗った皿を手に戻ってきた。
橙「これ、良ければ食べな」
「ありがとう…」
こんなにしっかりとした料理を食べるのは久々だ。
ゆっくり噛み締めて食べたかったが、空腹の方が勝ってどんどん食べ進めてしまう。
人の手料理ってこんなに美味しかったっけ…。
知らぬ間に涙が零れる。
橙「良い食べっぷりやなぁ、そんな腹減ってたん?」
「今日まともに飯食ってねぇからさ…」
ジェルを含めメンバーたちは
俺とるぅとが付き合っていることは知っている。
その中でもジェルは俺らがくっ付いた時
自分のように喜んでくれた存在だった。
だが、俺らの愛のカタチが壊れてしまったことは誰も知らない。
橙「てか、こんな時間に俺の家いて大丈夫なん?
るぅちゃんがメンヘラ起こすで?笑」
「あー、まぁ…」
橙「連絡くらいしたら?」
「スマホ…は、家に置いてきた」
橙「忘れたん?アホやなぁ笑」
「いやそうじゃなくて
スマホ、GPS付いてるから…
るぅとに俺の場所バレたくなくて」
橙「ガチの家出ってこと?」
「うん、まぁ…」
GPSが付いていることにツッコまないのは
るぅとがある程度重い愛の持ち主なのを察しているからだろうか。
橙「GPS、なぁ…」
ジェルがぶつぶつと独り言を唱えている。
橙「さとちゃん、正直に言うからな?」
なんとなくどんなことを言われるのか
想像はついていた。
変な緊張で唾をごくりと飲む。
橙「るぅちゃんと付き合ってから、変やで」
溢れた涙が止まらなかった。
こんな愛情はおかしいと分かっていながらも別れられなかったのは、
別れ話を切り出した時のるぅとが怖いからというのもあるが
俺がるぅとを好きだという気持ちが捨てきれなかったからだ。
だから
少し歪んだ愛でも受け入れた。
受け入れた結果が今の生活なら
俺は幸せだと思っていた。
それが傍から見たら「変」なのだ。
大好物のハンバーグはいつの間にか塩味になっていた。
ジェルはそっと俺を抱いてくれた。
他の誰のものにもするまいという意思が感じられる、痛いほど強いるぅとのハグとは違った。
しばらくそのまま泣いていたが
インターホンの鳴る音でふと我に返った。
嫌な予感がした。
そしてその予感は的中した。
黄「さとみくん、います??」
橙「いや、おらんよ」
ジェルが嘘をついてくれたことでこの場は収まったと思った。
しかし
黄「だってさっき、ころちゃん家お邪魔したけど居なかったんですもん。
さとみくんは困ったらころちゃんかジェルくんのとこ行くので…笑」
橙「いや、おらへんって笑」
「…もういいよ、ありがとうジェル 」
橙「え、?」
るぅとと2人で並んで帰路を辿る。
2人きりの帰り道の度にドキドキしていた過去が懐かしい。
黄「僕が配信してる間に出ていくなんて、
何考えてるんですか?」
「ごめん、なんとなくジェルのとこ遊びに行きたくなっちゃって… 」
黄「僕以外の人と2人っきりになんてならないでよ、
さとみくんは僕だけのモノでしょ?」
黄「さとみくん?」
「僕のためなら死ねるよね。」
そう言葉を発するるぅとの手には
キラリと光る何かが握られていた。
死ぬというのは怖いことのはずなのに
るぅとに殺められるなら本望だと思ってしまった俺は
きっと狂っている。
辛くて、苦しくて
こんなの愛じゃないと思っていた
逃げたいと思っていたはずなのに
いつの間にか俺は此奴に狂わされて
命すら捧げてしまうようになってしまった。
死んだ後の
意思のない俺でも
るぅとなら愛してくれるという自信があった。
俺の魂などこの世になくても
るぅとは俺という「物体」があれば満足してくれるのだろう。
るぅとの歪んだ愛情が憎かった。
普通の恋愛がしたかった。
それでも
君を好きになれて
君と愛し合えて
シアワセだったよ。
うーーーん
駄作でごめんなさい
感想お待ちしております
良ければリクもお待ちしております
コメント
23件
こいう狂い系の愛好きです!! フォロー失礼します🙇♀️🙏
ゆゆたん……⁉️ 黄→→→→(←←←←)桃 くらいの愛の重さなの大好き🫠🖤
ちゃんと愛してるんだな〜って思えるからこういう系めっちゃ好き!