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???「雨花〜!!!!」???「おっ、どったの?瑠璃くん」
ここは、橙の家の前。ちょうど「紫雲雨花」は橙の家に帰ろうとしていたところだった。それを呼んだのが「瑠璃人」である。
瑠璃人「お前に相談があるんだよ!っていうか外出ていいのか?橙はどこだ?いないよな?」
雨花「はいはい。全部聴くからとりあえず落ち着いて。」
「中に入ろ?」と、瑠璃人を呼ぶ雨花。
雨花「今日は橙ちゃんも仕事だし、海音ちゃんは小春くんの修行の応援に行ってるから中には誰もいないよ〜」
瑠璃人「そうか!それなら安心してお前と話すことができそうだぜ!」
瑠璃人は、橙の家に入っていった。
瑠璃人「それでお前外出てたけど大丈夫か?」
雨花「あぁ、橙ちゃんから十分程度なら散歩して良いって言われたからしてただけ。」
瑠璃人「そうなのか?無理すんなよ?」
雨花「それで、相談って?」
瑠璃人「実はな……」
雨花「うん」
「「周りがリア充だらけで参ってるんだよ!!オレ!」」
雨花「あ?」
雨花は口をあんぐりと開けている。
瑠璃人「いやな?桃時と兎白さんはまだ良かったんだよ!でもな?妹に先を越されたんだよ!!何でたった一人の妹を男にあげなきゃいけないんだ!!そして何故オレは彼女ができないんだ!!あぁぁぁぁ!!!!」
瑠璃人はがくりと膝から落ちた。そして、床を殴っている。
雨花「あのさぁ、何でわたしにその相談を?」
瑠璃人「そりぁあお前。大してモテなさそうだし、彼氏も彼女もいねぇし。処女だから。」
雨花「……ま、まぁそうだけど……なんかグサッとくるなぁ……あはは……」
瑠璃人「そういう奴ならオレの気持ちを分かると想ってな!お願いだよ!雨えも〜ん!!」
雨花「私はどこぞの猫型ロボットか。ていうかわたし恋愛経験ないからその相談事には応えられない。ごめんね。」
瑠璃人「さっき聴くって言ったじゃねぇか!」
雨花「聴くとは言ったけど応えられるとは言えてないよ〜卑屈な言い方だけど」
瑠璃人「じゃあオレはどうすれば良いんだー!!!!」
雨花のことをゆるりゆらりと揺らしながら悶絶する瑠璃人。
雨花「ていうか瑠璃くんには橙ちゃんいるじゃん。両片思いみたいなものって瑠璃くんも分かってるでしょ?」
瑠璃人「なっ////ま、そうかもしれないけど……」
雨花「思い切って告白して、そして玉砕すれば良い」
瑠璃人「なんて事言うんだお前!!オレは絶対橙を振り向かせるって約束したんだ!でも……オレ……あいつのこと……守れんのかな」
雨花「…………」
瑠璃人「オレの家。結構……めんどくさいし、いつか橙に負担……かけるかもしれない。オレ……の……せいで傷つけて……しまったり、苦しめ……てしまったり、海音の時みたいになるのは……嫌なんだ……!!」
もし、オレと出会わなければ良かったなんて言われたら、オレはどうしたら良い?
オレのせいで泣いたり、苦しんだり、橙が傷つく姿なんて。自分の大切な人が自分の知らないところや自分の前でも傷つく姿なんて。絶対みたくない。そんな姿にさせたくない。
オレは……
雨花「…………瑠璃くんが今までみてきた橙ちゃんはどういう人だった?」
瑠璃人「え?」
雨花は、瑠璃人に向き直る。
雨花「橙ちゃんと言う存在がちゃんと心を持ってて、傷つく生き物であると分かっているなら、大丈夫なんじゃないかな。橙ちゃんをみてきた瑠璃くんには橙ちゃんがそういう生き物だってみえてる。みえることができてる。それなら大丈夫だと身勝手かもしれないけど、想うな。瑠璃くんはこんなにも優しいんだから。だから、大丈夫。心配はしちゃうだろうけど肩の力を少し抜いても良いと想うよ。」
瑠璃人「…………やっぱり、お前はオレの姉弟子だな。ぷっふふふ!」
雨花「はいはい。あはは」
雨花と瑠璃人は笑いあっている。その声を顔を真っ赤にして顔を手でパチパチと叩きながら玄関の扉越しに聴いていたオレンジ髪の黄色い髪の混じった少女がいたのは別のお話。