テラーノベル
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第2回戦が始まろうとしていた。
2人は武器を手に取る
ルカは今まで使ってきた包丁、いわばナイフを取り出した。
ここで支給されるものではないが、彼にとってこれは相棒のようなものだ。しかしそれだけでは流石に弱い、これは殺人ではなく殺し合いなのだ。そう思い彼はチェーンソーを手に取った。
ノアは今まで人を殺したことはない。人は。自然のままに生きてきた。なるべく強い武器を選ばなければ死ぬだろう。
それでも自分の使える武器を選ばなくてはならない。
彼はアサルトライフルを手に取った。
2人は舞台へと上がる。数秒後、試合開始の鐘がなった。
やはりルカは経験者なだけあって素早い。気配を消して、一気にノアに近づく。しかしーー
ノアの指が引き金にかかった。
一瞬の出来事だった。
乾いた銃声が辺りに鳴り響き、弾丸が空気を切っる。
ルカはとっさに身を翻し、紙一重でかわした。
チェーンソーが重く体勢は崩れかけるが、すぐに立て直す。
(速い……、当たらなかったとはいえ、反応が遅れていたら撃ち抜かれていた)
ノアはあくまで初心者、弱いのだ。そう自分に言い聞かせる。
しかしーー
(認めたくはない、けどこいつは……!)
(強い!)
その事実に悔しさを感じながらも ルカは息を殺し、物陰を使って距離を詰める。
一方ノアは、心臓の鼓動が耳にうるさいほど響いていた。
(なんだろう、この感覚。今までとは違う、感じたことの無い満足感。そして幸福感。)
震える手で銃口を構え直す。
しかしその鼓動も、震えも、恐怖や緊張によるものではない。不気味な笑みを浮かべる。
(殺し合いって、こんなにも、こんなにも楽しかったんだ……!)
ノアは久々に純粋な感情を抱いた気がした。
もう、怖いものなどない、この状況を楽しんでいるノアはルカの元へ突っ込んだ。
流石にチェーンソーが当たらないくらいの距離はとるが、もう彼は止まらない。
引き金にかけた指を止められず、連続して弾を放つ。
ルカは床を転がり、次々と柱の陰へと滑り込む。
距離さえ詰めればルカも戦うことができる。
チェーンソーのエンジン音が低く唸った。
またもや気配を消し、今度はルカの方からノアに近づく。チェーンソーが当たる位置まで。
ノアは目を見開き、驚いた。そしてーー
恐怖も焦りも感じず、楽しそうな表情を浮かべた
正直気味が悪かった。
こんなに追い詰めているのに、殺されかけているのに、なぜ彼はこんな表情を、浮かべているんだ
今まで殺してきた人達を思い出す。
命乞いをする人
恐怖で動けなくなり、ただただ泣き続ける人。
怯えつつも対抗する人
大抵はこのように心の何処かで恐怖を感じている死と、そして自分への恐怖を。
けれど彼からはその恐怖が一切感じられない。
逆にこっちが怖くなるほどだ。
そうこうしているうちにルカの手が少し固まっていたのををノアは見逃さなかった。
ノアはチェーンソーを蹴り上げ、遠くへ飛ばした。
遠くと言っても走ってすぐに取りに行ける距離だが、銃を相手に背を向けて走るのは、殺してくださいと言っているようなものだ。
背を向けなかったとしても同じだろう。
ルカは絶望に浸った。
しかし運がいいのか悪いのか次の瞬間、何かが飛び出してきた。
コメント
2件
アサルトライフル!!かっけえ!!