テラーノベル
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ある日の早朝…。
「はぁ…。 」
皐太が、ベットの上でため息をつく。
「また、”あの“夢か………。」
皐太が言う。
「もう、立ち直らないといけないのに…。」
夢がフラッシュバックする。
父の冷たくなった体。
母が潰れた時の、あの笑顔…。
皐太は、昔の記憶…両親が亡くなったあの日の夢をよく見て、うなされている。
「郁哉は……。寝てるか。」
皐太が郁哉を見る。
《郁哉だけは…。郁哉だけは、俺が守らないと。命をかけてでも。》
皐太は心の中でつぶやいた。
「ん〜?兄貴〜?」
郁哉が寝ぼけたまま話しかける。
「郁哉…?まだ寝てていいぞ。俺は、朝食作るから。」
皐太が足早に部屋を出る。
「変な兄貴〜。じゃ、お言葉に甘えて二度寝しよっ!」
郁哉が、枕に顔を埋める。
コメント
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いつも、見てくれてありがとう