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数千年間生きていて、生命の輪廻に取り残されてしまった
僕とシグマさんにとって唯一無二の愉しみ。
それら僕らが捕らわれる神社に来る人の子だ。
周辺地域では呪いの地とでも言われている様で、
誰かも来ずしかも犬猿の仲の彼と封じ込められて居た訳で
気分が悪かったが、彼が訪れてから少し改善しつつある
「ドース君ー!!!!元気してるかい?」
おや、また来たようだ
彼は5歳頃から26歳になる今宵迄、
ずっと此処に通い詰めている。まるで前世を憶えているかのように
「ふふ、相変わらず格好良いね。
女の子にもてるんじゃない?」
彼は実年齢は数百倍より遥かに上と言う事を知りつつ彼より遥かに身長の高い僕を子供のように扱い。頭を撫でる
「いえ?貴方こそ男性から好意を向けられやすいのでは?」
とにやりと微笑むと顔を真っ赤にした
「いや、別に?//////あ!!!シグマ君!!!」
結界を抉じ開けて出掛けていたシグマさんが
帰って来るやニコラーシャが大声を上げる
「げ、、、、、では僕は此れで、、、」
其れを聞くや否や悪寒が走った僕はさっさと、祠へ戻った
「おお、来ていたのか?
ほら、お前も今宵で二十七の齢だろ?
あと一寸だけだから先に祝賀を買って来たんだ。」
髪を一つ結びに纏めた鬼の子がそう笑い掛けると両手の平ほどの大きさの箱が手渡された。
青年は繊細な和紙で刷られた包み紙をそっと開くと
其処には燈籠の様な造形をした耳飾りが片方と、
錦魚の様な装飾が施された簪があった。
「有り難う!!
此れってシグマ君と御揃いの?」
「嗚呼。、、、鴉が鳴いているな
もう帰った方が良い。人間達の方で宴を開くのだろう?
めいいっぱい愉しんで来い」
青年は向日葵の様に鬼の童に笑い掛けた後、
簪と耳飾りを身に着けて去っていった。
鬼は何もせず一度守れなかったその背中を眺めた
そして、五月蠅く引き留めろ
と叫ぶ自分を抑え込んで祠に戻った。これで、いいのだ。
誰も居なくなった夕焼けには蝉の声が鉄砲の弾丸のように降り注いでいた。
村に戻って、友人達と宴をしようと集まって酒を呑んだ
仲間内でこうやって集まれる機会もなかなかないので、
此の時間が楽しくってつい飲みすぎてしまった
起きると木製で出来た座敷牢の中に捕らえられていて状況が把握出来ない。
「ねぇ、、、知ってる?
あの人、鬼に人間を売って金を貰っていたんだって、」
え、?誰のこと?だって、僕そんな事してないし、、、
酩酊状態でアタマが働かない、全身が痛い。
そんな状況で、知らない男の人達が牢に入ってきた
男の人達の中には友人もいて、彼等は手始めとでも言うように、僕をいきなり殴った
「い”ッッッッ、、、」
頬を抑え睨み付ける僕の片眼を潰して。
「あ”、ぁ”ぁ”、、、、」
「う”ぐッッッ、、、、、、、」
ただ、嘲笑って彼等は暴行を続けた
殴って蹴って罵って、何が楽しいんだろうね
そうやって痣だらけでボロボロになった僕の身体を、彼等は暴いた
「え、、、、、、、?嫌だ!!なにするの!?離して!!!」
下らないこの行為は何時迄続くんだろうね
抵抗する僕を蹂躙するのが、そんな気持ちいい?
散々を欲を吐き出した後、彼等は僕の簪に目を付け、それを僕の後孔へ挿入した
「うわぁ、ぁぁ、、、ぁぁぁぁぁ、!!!!!」
腸壁が串刺しになる感覚に叫び声を上げた、
嗚呼、僕がシグマ君から貰った簪を、汚したんだ、
眼の前へと標準を移される鉈を最後に、意識が途絶えた
其れを機に”彼”はもう二度と、否、返って来なかった。
数日後神社に奇妙な物が届いた、かなり大きい箱だ
ここに何かが届く事等無いので警戒しつつ開けると、信じられないものがそこに入っていた
其処には四肢を無くし、片眼を無くし、全身に酷い傷跡のある彼が箱の中に納められていた彼が居た
私はすぐさま箱の中から彼を取り出し、抱き抱え祠へ戻った
「大変だ、ヒョードル、、、、、ニコラーシャが見つかった、」
「、、、、、、、、は、?
シグマさん、ニコラーシャを頼みます、少し僕は人間共を八つ裂きにしてきます」
陶然、ヒョードルもこの事には慟哭している様で、手にしていた本を一瞬で粉々にしてしまった後信じられないスピードで村へと向かって行った。
私はというとニコラーシャに何か着せないと、と思い全身の治療をした後昔使っていた着物を着せて
ふかふかの布団に寝かせてやると少し心地よさそうだった
さて、此方の方にも害虫が来たな
少し片してくるか、
最後の独りを焼き殺し、帰ろうとしたら彼が四つん這いになりながらこちらの方まで来ていた
そんな彼をひょいっと持ち上げ、諭すように言う
「お前、、、、、、、無理するな、、、、、ほら、吹いてやるからもう一回寝よう?な?」
「なんで?ねぇ、なんでちゃんと歩けないの?
なんで身体中痛いの?お母さんはどこ?」
深海の様に濁り切った瞳で子供のように彼は聞いた
どうやら余りにもショックだったらしく記憶喪失になっているらしい
そうか、辛かったもんな、、、、、
もう、全部忘れたいよな、、、、、、、私達毎、
泣いてしまうのをなんとか堪え、彼に金平糖を与えると、
おいしいと、夢中で頬張っていたけれど、
何故か途中で食べるのを辞めてしまった
「どうした?全部食べて良いんだぞ?」
「いや、美味しいから皆に分けてあげたいなって、
みんな優しいんだよ?色んな事をしてくれるし、、、、、あれ、シグマ君?何で泣いてるの?」
「なんでも、ない、、、、」
あんな事されたのに、それでも君は彼奴等を思えるんだな、
「何でこんな事をしたんです?」
突然デカい男が、押し掛けて来て、そんな事を訪ねて来た
あそこの妖狐と鬼は、まだ封印されているはずなのに、なんでこんな力を、、?
「はは!た、たのしいからだ、妖狐に魂を売る悪魔を成敗して!何が悪い!!俺達は正義だ!!」
怒り狂いし妖狐ドストエフスキーは眼の前の仇を全員毒殺下らない戯言を終わらせた
彼が軟禁されていた座敷牢では何が起こったかが、更に良くわかった
血だらけの惨劇が繰り返された其処には腐りかけた四肢と彼の簪が落ちており、僕は人間の村を燃やす事にした
暫く彼の想い出話を聞いたり飲み食いして縁側で過ごしていたのだが、山の下の人間達の村の方から燃え盛る焔が見えた
、、、、、、、、、、ヒョードルか、
「なんで、燃えてるの、?
シグマ君、、、、なんかはなしてよ、
もしかして、君達が、?やったの?皆を、、、、」
私は、その質問に何も言えなかった。
その代わりに彼の何倍も大きくなった身体で彼を抱き締めた
「ごめんな、ごめんな、私の事は何とでも言ってくれ、、、、」
「出来ないよ、、、
だって僕は二人がとっても優しいって知ってるもん、だから泣かないで?」
「すまない、ごめんな、、、、あいしている、、、、」
人間よりも何よりも弱い私はそう言い、抱きしめる事しか出来なかった。