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あの後、つい話が盛り上がってしまった
何となく話の波長がある、久しぶりに話をしたといった理由もある
ただ、一番の理由としては翼を、自分を認めてくれたからだろう
tk (初めて言われたよ…そんなこと)
今までは自分の翼を貶されたり、悪く言われるだけだった
けど、初めて褒められた…だからこんなにもこの悪魔のことを許しているんだろう
ym「なぁ、ほんまにええん?夕食ゴチになって」
tk「別に美味しいもの作れるわけじゃないけどそれでいいなら。あとお前別に夕食ゴチになることそこまで申し訳なく思ってないだろ」
ym「は、酷すぎんか?まぁ事実やからなんも言えんけどさ」
そんなやり取りをしてるうちに夕食の準備が出来た
tk「はい、美味しい自信はあんま無いけど…」
ym「けどめっちゃ美味そうやん!え、もう食べていいん?」
tk「はいはい、どうぞ」
ym「じゃ、いただきまーす」
初めて人に料理を振舞った
味の感想とか初めて言われるから正直緊張してる
tk「ど、どう…?」
ym「めっちゃ美味しいんやけど!マジ天才やん…」
tk「ほんと…?良かった〜…」
ym「俺の家族めっちゃ料理下手やからこんな美味いの出てこうへんねん」
tk「そうなんだw」
ym「まぁ最近は仲良い奴と飯食ったりしてるからまだマシやけども」
tk「へぇ」
ym「あ、そういや名前まだ言ってへんかったな!w」
tk「確かに…てかもう二時間以上は経ってるし」
ym「なんか呼びづらいな〜って思っててん。まぁ俺は山田って名前やから、よろしく」
tk「山田…?」
ym「さっき言ってた仲良い奴らに付けてもらったあだ名みたいなもんやな」
tk「そうなんだ 」
ym「お前は?」
tk「俺の名前は拓斗」
ym「ふーん…言いづら」
tk「は?」
ym「まぁ落ち着けって!俺が呼びやすいあだ名考えたるやん!」
tk「別にいらないって…」
ym「うーん…たく、たくあん!www」
tk「それはただ俺の事いじりたいだけだろ」
ym「まぁまぁここまではお遊びよ!今からちゃんと考えるから」
tk「ちゃんとした名前付けろよ?」
ym「たく…たくぱん」
tk「今机にパンがあるからって理由か?」
今二人の前にはパンが置かれた皿がある
あだ名を言う前に山田がパンをチラッと見たのを俺は知ってる
ym「まぁそやな。けどたくあんに比べたらだいぶ可愛いあだ名やと思わん?」
tk「まぁ…そりゃ比較の対象が良くないしね」
tk「けど…確かにいいあだ名かも」
ym「じゃあ今日からお前はたくぱんな?」
tk「はいはい」
tk「まぁ…ありがとね、山田」
人生史上初めてかもしれない“ありがとう”は今、目の前にいる悪魔に向けて送られた