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ピタっと動きが止まった、
顔が火照って頭がクラクラしているので、誰かもよく分からない。
だけどその声で、頭が幸せでいっぱいになった。
そして、空気がずしんと重くなったのだけはわかった。
モ1「ッ、こいつのGlareやべぇぞ、」
モ2「おいッ、逃げんぞッ」
モブたちが去っていくと、
「へぇ、逃げるんだ。」
俺に背を向けていた影がこちらを向いた。
「…もぉ、きぃ…?」
あろうことに、元貴だった。
元貴は、俺にコマンドを放った。
「若井、」
「”Look“」
人生で初めての感覚で驚いた。
どのdomとも違う、甘くて、脳の芯をどろどろ溶かしていくような、そんな感覚。
幸せで満ちていくような。
視界が涙で滲んでよく分からなかったが、元貴は、俺を見て悲しそうな顔をした。
「”Good boy“」
そう言われ、頭を撫でられた。
「…んぅ….。」
頭がふわふわしすぎて情けない声が出る。
それすら今はどうでもいい。
『ふわふわしていて気持ちい。』
『元貴が助けに来てくれたんだ。』
ただただ、嬉しい、という言葉が頭を埋めつくした時、
俺は意識を手放していた。