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「で、俺に順番が回ってきた訳だが」
今宵、潔世一の部屋を訪れていたのは、お嬢こと、千切豹馬だった。
あれから数日は、凪と蜂楽に代わる代わる犯されていたので、潔にとって抱かれる相手の新顔は、久々だった。
「普段、抱かれる側の俺に、おまえを抱けと」
「千切に俺が抱けるのか?」
潔はそんな疑いをかけた。
千切は女性のように整った顔立ちの美形だ。特筆すべきは髪のキューティクルの美しさだろう。普段から、髪のコンディションを気にしてばかりいるヤツだ。
「馬鹿にするな。俺は、女子にキャーキャー言われる為にサッカーやってる伊達男だ」
千切はえばった。
「女は入れ食い状態、引く手あまただった」
「おまえ、サッカーやる動機が不純だぞ」
潔はこのサッカー人生で、女子にキャーキャー言われた覚えはない。
泥臭くプレーしてきただけだ。
「おまえごとき男のひとり、食らいつくしてやる、潔世一」
「お嬢なんて呼ばれてるヤツに、出来るかどうか疑わしい」
「それは、外野が勝手に言ってるだけだ」
と、不意に潔は背中に壁が当たるのを感じた。いつの間にか壁際まで千切に追い詰められていたのだ。
ドン!
千切が潔の頭の左側の壁に、手を突いた。
いわゆる、壁ドンだ。
「!」
すると、千切は顔を寄せて、潔の髪に鼻を埋めるようにして、匂いを嗅いだ。
「スン、スン」
「ち、千切……!」
潔は予想外の千切の行動に、焦った。
「シャンプーは何を使ってる」
千切が尋ねた。
「ここの、備え付けのやつ……」
潔は素直に答えた。
「フン。匂いは悪くないが、ここのは髪に良くない成分が混入してるぞ。だから、俺はお気に入りを持ち込んでいる」
さすが美容番長。徹底している。
と、千切の唇が髪から額に、鼻梁にと降りて来て、潔はくちづけられた。
「ン……」
初接触からして、深かった。
千切の舌は繊細で、何と言うか、生温かった。
ゆるゆると、潔の口腔内を探っていた舌に、舌を優しく吸われれば、微弱な電気が、恥骨に走る。
「潔、舌、もっと出して」
「んあ」
潔は舌を突き出し、宙で千切と絡み合った。
空気に触れて交わるのは、奇妙な感覚だった。それでもやはり、千切の舌は温かった。
「ン、んあ……」
千切が、シャツの下から方手を差し込んで、潔の胸を揉み始めた。
口と口は繋がったまま、乳暈をまさぐるように、手は円を描く。
「ん、あ、ふあ」
やがて、指が乳首にかかって、悪戯を始める。
クニクニ揉んだり、引っ張ったかと思うと、潰したり。
「ひ、ひあ、はう」
千切は唇を離すと、潔のシャツを鎖骨辺りまでまくり上げて、空いている方の乳首に吸い付いた。
ちゅうちゅうと、母乳を飲む赤子のように、強く吸引される。
「はあああ……」
そうされると、切ない衝動が、潔を苛む。
潔は固く目を瞑った。
「もう、実り始めてる。感じやすいのか?」
千切が、潔の股間をさわっと撫でた。
潔のそこは、既に兆しつつあった。
「ン……よく、わかんない……」
「ふぅん」
千切は興味深そうに、着衣の上から潔の最も弱い部分をいたぶり始めた。
「俺の美しい髪にザーメンかけてみろ、ぶち殺すぞ」
言いながら、千切は形が浮かび始めたモノの、双珠を揉み込み、幹をなぞって、先端をぐいぐい押した。
玖衣那 喰
94
#死ネタ注意
k@
182
「は、はああ」
着衣の上からなのが、もどかしい。潔は腰を揺らめかせた。
もっと、もっとと、千切の手に己を擦り付ける。
「先走りが滲み出してきた。感じるのか?」
スウェットに、染みが出来て、そこだけ色が濃くなっている。
「感、じる……」
「へぇ」
やがて、潔は完全に勃起した。
すると、千切が手を引いて、潔の腕を持ち上げ、脇の匂いを嗅いだ。
「汗の匂いか? 悪くない」
「匂いフェチ……?」
「かもな」
言うと、千切は潔の尻に手を回し、着衣の中を探って、秘所にたどり着いた。
そのまま、菊座に指を二本、差し込む。
「ぐうっ!!」
その衝撃に、潔は呻いた。
挿入には慣れてはいたが、急だったので、痛みが伴った。
「どの辺が、潔の弱点?」
「探ってみろよ」
挑戦的な態度を取ったが、その潔の表情には余裕がない。それを責めたのか、
「ひうっ!」
千切がまた、唇で潔の乳首を噛んだ。
思い出したように、潔の意識が、肛孔に埋まった千切の指の動きに行く。
千切の指は、潔のスポットを探して、蠢いていた。
「この、シコリか?」
やがて、千切が潔の良いところを探し当てて、その膨らみを押しまくった。
「ふあああ!」
「おっと、まだ、イくなよ」
咄嗟の所で、千切が潔の性器の根元を握り締めて、吐精を食い止める。
「うぐっ」
潔は潰れたカエルみたいな声を出した。
「ガン掘りしてもオッケーって聞いたけど、マジ?」
潔の痴態に興奮したのか、千切のそれも準備万端だった。
「う、ウン」
潔は早く雄が欲しくて、こくこく頷いた。
それを見た千切が、潔の片膝を持ち上げ、正面から肛孔に挿入した。
「う、あ……」
毎度ながら、挿入時の衝撃は凄まじい。排泄口を逆から押し入られる、圧迫感。だが、肉環を押し広げられる感覚が堪らないのだ。
「う、キツ……」
千切が柳眉を歪ませる。
それでも、己を潔の奥に、深くねじ込む。
「ふあ、ちぎり、いい……」
立位は初めてだったが、体重の掛かり方が違って、新たな快楽を潔にもたらした。いつもとは違う箇所に雄が当たって、潔は身悶えた。
顔だけ見ていると、まるで女性に抱かれているような倒錯した感情を禁じ得なかった。だが、今、潔に挿入している千切は、紛れもなく雄で。
「ふぅ……潔ん中、狭くて、暖かくて、ウネウネで、すげー」
千切が感嘆している。
「動くぞ」
千切が潔の両手を頭上で縫い止めて、腰を使い出した。
上下に、激しく揺すられる。
「はっ、はっ、はっ、ひぃ」
リズミカルに身体が揺すられ、抽挿が繰り返される。
ズルゥと引き抜かれては、ズボッと押し込まれる。千切のペニスはまんべんなく潔の直腸を擦り、同時に前立腺も責め立てて行く。
「ウッ、ウッ、ウ! 千切、もう、もう、イクよぉぉ!」
潔は壁に後頭部を擦り付けた。
「俺も、イクッ!」
千切が、潔の奥底で果て、精液をまき散らした。
腹の中に熱い迸りを感じ取った潔もまた、絶頂を迎える。
「はあああ、ん!!」
自身と千切の腹の間で震えた性器から、精液がビュルっと噴き出し、胸や顔に飛び散った。
「はあ、はあ……」
コテン、と首を傾いで、余韻に浸っていたが、
「はっ! 千切の髪に、かかってない……?」
ハタと思い至る。
「はあ、はあ。大丈夫だ。俺の美髪は保たれたままだ」
千切もまた、肩で息をしながら、長い髪を掻き上げた。
さらっ。
髪は美しい流れを作って、金糸のように千切の肩に落ちた。
千切は早々と結合を解くと、着衣を脱いで全裸になった。
「俺の美貌に平伏しろ!」
と言って、ポーズを取る。
サッカー選手らしい、鍛え上げられた肉体だ。足がやはり、特に発達している。
「おまえ、ホントにナルシストな」
半ば呆れつつ、潔も半分脱げつつあったウェアを脱ぎ捨てて、千切の後を追い、ベッドに上がった。
「潔」
「?」
ベッドの上であぐらを掻いている千切に呼ばれた。
「こっち、来い」
「うん」
千切の前まで這っていくと。
「おまえ、手淫ってやったことあるか」
「んー、そういえば、ない」
凪と蜂楽との交わりを思い起こして、潔は答えた。
「だったら、この機会にやってみろ。何事も、経験だ」
「う、うん」
潔は千切の股間で、くたっと寝ている彼自身を見つめて、そっと手を伸ばした。
「うわ。ビクビクしてる……」
両手で包むようにして掴むと、千切のペニスが陸に上がった若鮎のように、跳ねた。その感触が、手のひらに心地良い。
潔の視線と意識が、一気にそこに集中する。自分がどうされたら心地良いか、それだけを考えて、千切のそれを弄くった。
双珠を揉み込むと、弾力があって、手を跳ね返すようだった。竿を擦ると、みるみるうちに、硬度を増して、雄々しく立ち上がる。亀頭の丸みを撫でると、
「くぅっ」
千切が耐えきれずに声を漏らす。
それらがどれも新鮮で、潔は行為に没頭した。
既に両手は、千切の分泌した先走りでヌルヌルだ。成長した千切は、さっきの倍くらいデカく太くなっていた。
「潔、もういい」
熱中していた潔を、千切が制した。
どうせなら、射精するところを見たかった。
「潔。この上から乗ってみな。さっきのでほぐれてるから、入るだろ」
千切が己の雄を指さして、潔から自分で挿入してみろと言っている。
「え……」
今度は、座位?
戸惑いつつも、潔は千切の上を跨ぐと、両肩に手を置いて、腰を沈めた。
千切のペニスが嵌まるように、位置取りをしながら、慎重に下ろす。
「ン……」
潔の貪欲な穴に、千切の雄が触れる。
「んぐっ!」
やはり、笠の張った部分を飲み込む際は、抵抗があった。
だが、そこを通過すると、ストンと潔の腰は落ちて、根元まで千切を埋め込んでしまう。
「うひ!」
衝撃に、潔は短い悲鳴を上げる。
「おくに、おくにとどいてるよぉぉ!」
「潔、自分で動いてみろ。さっき俺が出したヤツで濡れてるだろ」
確かに、潔のナカは千切の吐き出した欲望で、ぐっしょりだ。
「ふわ」
命じられるまま、潔は足を踏ん張って、腰を浮かし、下ろす。ズロロ、と千切が抜けて、ズボッとまた入る。先端が、内臓を押し上げて、有り得ない景色を、潔に垣間見せる。
「ひっ、あっ、はぁ、いいっ!! キス、キスして、千切っ」
ムチュッと、願い通りに千切は潔の唇を塞いだ。
キスしながらするのって、キモチイイ。
そのうち、千切も下からの突き上げを繰り出して、潔を悩ませた。
潔の雄も、触れられずとも膨らんで、暴発寸前。
「潔っ、おまえのケツ、すげー締め付けで、俺のチンポ絞り上げてくるッ」
千切の美しい髪が揺れ、汗が飛び散り、潔の嬌声で部屋は満ちた。
「深いぃぃ!」
若い雄のもたらす幸福は終わりが見えない。
ここはブルーロック。
飢えた狼が跋扈する、青い監獄。