桃様推しの方注意⚠️我ながらちょっと屑っていうかサイコ
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「その人、こさめのおとうさんなの」
その瞬間らんは目を見開いた。が、すぐにいつもの調子に戻る。
そんならんの表情の機微にも気づかない様子でこさめは身の上を語った。
「血が繋がってなくて、えと、いわゆるお母さんの彼氏っていうか……あ、まだ結婚とかはしてないの。だから戸籍上もまだ繋がってない…けどもうすぐつながるんだと思う。お母さんはおとうさんといると幸せって言ってたからこういうこと、…なんか、からだに変なことされるとか言えなくて。ていうか、こわいの。こさめが逆らったら痛いことされるから……なにもできないし刃向かえなくて。こまってるの、…この時もたしか、塾の帰りに待ち伏せされててそのまま……ホテル連れてかれたときのだと思う。」
あまりにもまとまらない文章で、たどたどしくも真剣に話す様子はこさめの深刻な事態を顕著に表していた。
しかし聞かされてる当の本人のらんはあくびでもかみ殺すような顔で、俯きながら懸命に話すこさめを一瞥している。
ここまで話すとこさめは息をつきなおし、だからね、と助けを求めようとした。
矢先、らんが遮るように言葉を重ねる。
「…まぁなんでもいいんだけどさ、普段どーやって犯されてんの?」
涼しい顔でさらりと信じられない質問をした。
え、とこさめが大きな瞳を更にまんまるにして硬直する。
「毎日ヤってんの?ホテル行くってことは家ではシないのかな。やっぱヤった後って痛いの?」
いかにも興味津々でいくつか質問を重ねる。こちらの顔なんて見えちゃいない。
こさめは再度混乱した。何をされたか、とかいう質問はある程度想定していた。その時は言いにくくてもしっかりと伝えて、たすけてもらおうと。
しかし、らんの言葉にはまるで温度がなかった。心配ではなくひとえに好奇心が彼を突き動かしている。
まだ語りかけてくる彼の声が、すべての音が遠くなっていったような気がした。瞬間、らんの言葉にふたたび引き戻される。
「ねえ、いまここで脱いでよ。」
「ぇっ、?」
素っ頓狂な声が出た。ちがう、こさめはこんなことをするためにここに来たわけじゃない。らんくんに話したわけじゃないのに。
「ね〜ぇ、さっきから急に黙んないでよ。」
不意にらんの声が低くなった。どくんとこさめの心音が大きくなり、額に汗が浮く。
「ぇっ、と……らんくん、?なんかへんだよ、いつもと違う。」
そうだ。いつものらんならこんなこと冗談でも言わない。少なくとも、人の相談には真剣に乗るタイプである。
ここまでくれば何かの冗談であってほしい。和ませるつもりで心にも無い冗談を言ってしまった、ごめんとこのまま抱きしめてほしい。
「前もこんなんあったよね、ほらなつくんらといたときにさ、…らんくんたまにブラックジョークぶっこむときあるよねぇ、」
あはは、と乾いた笑いをらんに向けた。しかしその顔は笑わないし怒らない。ただきょとんとした顔で言葉を続けた。
「ぇ、冗談じゃないんだけど。はやく脱いでよ?どんなふうに普段されてんのか俺にも見せて。」
ゆっくりとこさめににじり寄り、それを拒むようにこさめが無意識にあとずさる。
「それにこさめ、わかってる?こんな写真、援交にしか見えねえし。これバレちゃったら未成年売春で普通に退学モンだよ?」
背中に壁の冷たさを感じてこさめは我に返る。空き教室で、ふたりっきりで、壁に追い詰められているのは恐らく……結構、ヤバい。
「それにもし学校が揉み消したとしても援交ビッチちゃん扱いだね、クラス…いや、全校生徒から。」
自然とらんが壁に肘をつき、壁ドンの体制に入る。
「クラスのみんなもこさめのことをさぞ軽蔑するだろーね。特に」
なつとか。と、こさめの耳元でささやいた。こさめはその名前に過剰に反応し、らんを睨んだ。
「なんで…!!」
「当たり前じゃん、こさめちょーわかりやすいし。」
あえて挑発するようにくすくすと笑い、思い切りこさめを見下げる。
「最低、嫌い…!!」
目の端をにじませてこさめが俯く。らんは余裕そうにその顎をくいっとあげて目を合わせようとする。
「ごちゃごちゃうるさいな。はやく脱いでくんなきゃなつにLINEで送っちゃうよ?……あーあ、なつ軽蔑するだろうなぁ。こさめとはまちがいなく絶交だよね~。友達がこんなことしてたらそりゃ〜嫌だよね〜!!」
声を上げて笑う。羞恥と屈辱でこさめの頬が赤く染まる。しかしその瞳は依然としてらんを睨みつけたままだった。
これがらんの本性であると理解するのにそう時間はかからなかった。今までの温和なクラスメイトというイメージは崩れ去った。そのことは、同時に家での生活を忘れられる平和な学校生活も消えたという暗示だった。
こさめの瞳が情けなく潤む。無意識に目の前のらんがあくる日の男と重なる。母親に取り付いて息子の自分を無理やり襲い脅した、最低な、今にもころしてしまいたい男。
でもこさめにはころすことも抵抗することも怖くてできない。それはまさに今、眼前で微笑むらんに対しても言えることだった。
なさけねー、と自分を嘲るようにこさめは自分のワイシャツのボタンに手を掛けた。
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次からRはいります… !!
凝り性すぎて話がなかなか進まない。。。
らんくんりすなーさんこさめくんりすなーさんにころされませんよーに!!
コメント
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ゎ、さぃこぅです ! っぎ まってます 🎀˙⋆.˚ ᡣ𐭩