テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
朝日がカーテンの隙間から差し込む
「坊っちゃまー。朝でございますよー。」
「……あと五分。」
「もう五回ほど『あと五分』を繰り返しておられます。」
布団をめくろうとした執事の手を、ロワンはむっとした顔で押し返す。
「起きない。」
「そうですか。」
執事はふっと笑うと、ベッドを見下ろした。
「……おや?」
「な、なんだよ。」
「坊っちゃま、お漏らしが世界地図みたいになってましたよぉ?」
「なっ……!」
ロワンは顔を真っ赤にして飛び起きる。
「うるさい!!」
執事は肩を震わせながら続ける。
「これは南米でしょうか。それとも新大陸でしょうか。」
「地図扱いするな!」
「失礼しました。では芸術作品ということで。」
「余計ひどい!」
ショタは枕を投げる。
しかし執事は片手でひょいっと受け止めた。
「朝から元気で何よりです。」
「笑うなぁ!」
「笑ってなどおりません。」
口元は完全に笑っている。
「……くっ。」
「うるさいばか執事! さっさと洗濯しろ!」
コメント
1件
いや〜、これめっちゃ好きです。タイトル「日常」に偽りなし、朝のほのぼのとした主従の掛け合いが本当に温かいですね。♡♡♡を「世界地図」と表現する執事の絶妙な悪ふざけと、真っ赤になって抗うショタ・ロワンの構図が可愛すぎます。「笑ってなどおりません」と言いながら口元が完全に笑ってる執事、最高。地図扱いするな→芸術作品という流れのコンボも冴えてます。続きも読みたいです。