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「…….んん」

朝か

自分には目障りな程明るい日差しが窓から刺さる

隣にはすやりと気持ちよさそうに眠る夫がいる

猫猫は緩まっていた合わせをしっかりと戻した

天女とあれよ暇人といわれ粘着質でもこのお方は私にとっては大切なのかもしれない

恋には疎い猫猫には色仕掛けは効かない

後宮時代には壬氏に散々ちょっかいを掛けられ

イライラしていたのに今は全然嫌じゃない

周りには美しい、教養の高き女はいたのになぜそばかす顔の貧相な娘を選んだのだろう

媚薬を作らされ、抱き締められ、接吻を迫られ

何故か昨日「愛してると」言われ落ち着かない

今はもう朝なので起き上がりたいのだが

となりにいる粘着質に腰を抱き寄せられ固定されて身動きがとれない

どうしたものか…

…ふと頭の良いことを思いつく

口角をあげにやりと悪い顔をしながら

壬氏の耳元に己の顔を近ずけ_____

耳たぶを甘噛みし音を立てながら舐る

「…..変態野郎…」

生暖かい吐息を漏らしながらそう囁くと

腕の拘束が緩まったような気がした

(今のうち!)

ぴょんと這うように寝台から離れた

壬氏の方を見ると背中を向け態とらしく寝たフリをしている

だが一瞬見えた顔は朱色に染まっていた

意地の悪い方法だが

そんなことはどうでもいいやと考えながら

私室をでて着替えに行く

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