💭「やっと戻ってこれたー!!」
🫘「ほんま、なんでマナトが賢者になるがためだけにここまで重労働させられらなあかんねや…。」
⚡️「ぁーったく、賢者は強いんだぞ?お前も俺が賢者になった姿を見れば意見変わると思うわ。」
ようやく神社に戻って来れた。
あとは神主さんのところに雷の宝玉を持っていくだけ。
長い道のりだったなぁ。
👾「すみませーん、先日の勇者ですけども〜。」
🫘「だから、どんな挨拶してんだって。」
「勇者様!お待ちしておりました、さぁこちらへ!」
🫘「やっぱりこいつイカついわ。」
再び本殿へと入って行く。
👾「神主さん、お待たせしました。こちらが雷の宝玉になります。」
「な、なんと…、本当にお持ちになられたのですね。さぞかし大変だったでしょう、ご苦労さまです。」
👾「ありがとうございます、これで僧侶は賢者に進化できますか?」
🫘「あいつ、神主の話流しすぎやろ。」
💭「それな?」
「はい、もちろんです。それでは今から執り行わせていただきます、僧侶様はこちらへいらしてください。」
⚡️「あ、はい、ありがとうございます。」
ついにマナトが賢者へと進化する。
こんな玉を使ったところでどうなるのかは全く予想できないが、恐らくかっこよく生まれ変わるのだろう。
楽しみだなぁ。
「それでは僧侶様!口を大きくお開きになってください!!」
⚡️👾🫘💭🦊🍯🕯🌙🐸「え?」
とんでもないことが起こる予感は、もれなく9人全員の頭によぎった。
思わず条件反射で驚いてしまった。
「早くしてください!」
⚡️「あ、はい、はい。」
勢いに押され、渋々口を開けるマナト。
「いきます!とりゃあ!!」
神主さんはとてつもない勢いで雷の宝玉を投げ、マナトの口の中へと突っ込んだ。
⚡️「おっ………あ、あぁ……………。」
🌙「え?死んだ…?」
🕯「ばいばいマナト。」
マナトは気絶して倒れた。
と、思っていたのだが…。
⚡️「うおおおおおおおおおお!!!!」
急に立ち上がり、体から眩い光を発した。
「爆発します、皆さん離れてください!!」
🦊「ば、爆発!?え、え、えぇ!?」
何が爆発するのかよくわからなかったが、とにかく身の安全のために離れた。
バーン!!
爆風と共に白い煙が一面を覆い尽くす。
🫘「あかん、なんも見えへん。」
🍯「マナトはどこ行ったの。」
周囲を見渡しても煙で何も見えず、マナトの姿が確認できない。
⚡️「ははは、俺はここにいるぞ。」
声のする方に目をやると、微かに黄色く光った何かがいる。
「儀式成功です…。」
どうやら無事に成功したらしい。
⚡️「これすごいな、めっちゃ力みなぎってくるわ。」
恐る恐る顔を上げると、そこには賢者に生まれ変わったマナトの姿があった。
服は白色に変わり、頭にも何かが付いている。
🫘「お前の見た目イカつなったな。」
👾「神主さん、ありがとうございました。無事に賢者になれて、本人も嬉しそうにしております。」
「いえいえ、とんでもないです。私はただ役目を果たしただけですので。勇者様方の今後のご活躍をお祈り申し上げます。それではまた。」
俺たちは本殿をあとにした。
🫘「いやぁすごいなマナト。」
🕯「思ってた以上にしっかり賢者になっててビビったんだけど。」
🐸「これでマナトもサポート専門卒業だね。」
賢者になって、とてつもない力を手に入れたマナト。
僧侶だけでなく魔法使いの魔法まで使えるようになり、アタッカーとしての役割も果たせるようになった。
⚡️「やっぱり俺が最強でないとあかんからな。」
わかりやすく調子に乗るマナト。
それでも文句が出ないほどしっかり強くなったのだ。
🍯「もう神社には用ないし、そろそろ別のとこ行かない?」
🦊「うちも別のとこいきたーい!」
⚡️「次はどこ行くよはるー。」
👾「うーん、どこ行こうかな。」
特に予定も決まっていない。
とりあえず神社を出ることにした。
💭「マナトもかっこよくなったねー!!」
意気揚々とマナトにつっかかるユメ。
マナトの背中を軽くベシッと叩いた。
⚡️「おい。」
その衝撃でマナトが杖を落としてしまった。
⚡️「ったく…………ん?」
なにやら急に杖から黒いオーラが滲み出てきた。
🦊「え、何あれやばくない?」
💭「なになになになになにごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」
🐸「とりあえず一旦離れましょう。」
しかしそんな余裕はなかった。
黒いオーラは急激に膨張し、俺たちをのみ込もうとしてきた。
🫘「まてまてまてまてやばいやばいってええ!!」
💭「んぎゃぁぁぁぁぁぁああああ!?!?」
🦊「ちょ、誰か助けて!!誰かああ!!!」
⚡️「待て、うわっ、あぁっくそ、うおおおお!!」
全員、中へとのみ込まれてしまった。
⚡️「なんやここ。」
🫘「俺、こんなとこみたことないわ。」
🌙「私も見たことないです…地図にもこんな場所無かったような…。」
💭「なんか怖い…すごい見られてる気がする…。」
🕯「ここうるさいなぁ…。」
🍯「すごい賑やかだねここ。」
🦊「みんな同じような服きてるし…。」
🐸「私がこの中に混ざったら絶対浮く自信ある。」
みんなはもう目を覚ましているようだ。
俺も早く目を開けないと。
👾「みんなだいじょう……………ぶ?え?」
目を開けると、そこには信じられない世界が広がっていた。
青い空、硬いコンクリート、周りを囲う高いビル、無理やり生やしたかのような数本の木、騒がしく交わる交差点、列を成す車の数々、街を歩く大勢の人、なんだかすごく身に覚えがある。
勇者としてこの世界に降りたって以来、足を運んだ場所に一度も身に覚えを感じたことは無かった。
でもなぜかここは違う。
👾「もしかしてここ、現実世界…?」
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