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レベル3 近道 保志
「……う……」
俺は気を失っていたようだ。大量の肺にたまった水を吐き出す。身体も水浸しだから床には大きな水たまりができる。
「う……ここはどこだ……レベル 3か?」
ゆっくり起き上がると、恐る恐る身体の調子を確認した。
「なんともないな。大したことないぞ……ふー、それにしても広っろいところだなー」
目の前には巨大な配電塔が幾つも設置されていた。配電塔とは電力需要の少ない場所に設置されたミニ変電所だ。発電所でできた電気を一般家庭などへ送るのが変電所だった。
「ここは地下発電所……か? ここはこの何かの工場の……心臓部なんだ!」
バチンッ!!
突然、床から火花が飛ぶ。なんだか身体がブルブルする!
「ひっー!! 普通、発電所から作られる電気は約27万ボルトから50万ボルトといった高電圧なんだけど、誰かがめい一杯電気を上げているんだ! このやろーー! 俺を焼き殺す気かーーー!!」
足元が熱くなりだした。靴がぶすぶすと黒い煙を上げている。
「あちっ!! ひっ! このままだと足元から焦げるーーー!! 変電所へ行かないと!! それより俺の工具箱はどこだ!! 早く工具箱を探さなとー!!」