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続き!
「約束と未来」
――オフの日 / 夜・再合流
夜。
街のネオンが少しだけ強くなる時間。
「……そろそろ戻るか」
乙夜が立ち上がる。
「うん」
潔も頷く。
公園を出て、
元の集合場所へ向かう。
さっきより距離は近い。
でも、どこか少しだけぎこちない。
「……絶対なんか言われるよな」
乙夜がぼそっと言う。
「言われるね」
潔が即答。
「お前止めろよ」
「無理でしょ」
「だよな」
ため息。
角を曲がる。
そこに——
「おっそ」
全員、揃ってた。
「いや絶対待ち構えてたろ」
乙夜が即ツッコミ。
「当たり前じゃん」
玲王が笑う。
「で?」
烏が一歩前に出る。
「どうだった?」
「何がだよ」
「デート」
「違ぇって言ってんだろ!!」
即否定。
でも——
「でもさぁ」
千切がにやっとする。
「顔見れば分かるよね」
「何が」
「満足してる」
「してねぇよ」
「してるしてる」
「してねぇって!!」
そのやり取りに、
周りがニヤニヤする。
「で、どこ行ったの?」
蜂楽。
「公園」
潔が普通に答える。
「うわ健全」
「逆にリアル」
「いやリアルとか言うな」
乙夜がツッコむ。
「で?」
烏がさらに踏み込む。
「何話したん?」
「普通の話だよな?」
乙夜が潔を見る。
「うん」
潔が頷く。
「約束の話とか」
「言うな!!!」
即ツッコミ。
「はい来た」
「深掘り案件」
「全員集合」
一気に詰め寄られる。
「どこまでいった?」
千切。
「何がだよ!」
「進展」
玲王。
「してねぇ!」
「嘘つけ」
烏。
「雰囲気で分かる」
「分かるな」
國神も頷く。
「ちょっと距離変わってる」
雪宮。
「近い」
凪。
「お前ら観察眼どうなってんだよ」
潔が少し困った顔で笑う。
「そんな変?」
「変」
全員即答。
「えぇ……」
「なあ潔」
蜂楽がニヤッとする。
「迎えに来てもらう約束なんでしょ?」
「うん」
「どこまで許可してる?」
「何のだよ」
乙夜。
「距離感とかさ〜」
「は???」
「手繋ぎOK?」
「やめろ!!」
「ハグは?」
「やめろって!!」
「キスは——」
「殺すぞ」
一瞬で空気が締まる。
でもすぐに、
「重!!!!」
「ガチだ!!!」
「これは本気だわ」
大爆笑。
乙夜、完全に顔をしかめる。
その横で、
「……別にいいけど」
潔がぽつりと言う。
全員、止まる。
「は?」
「どこまでっていうか」
潔が少しだけ首を傾げる。
「乙夜がしたいならいいよ」
沈黙。
完全な沈黙。
「……」
「……」
「……」
数秒後。
「はい優勝」
烏。
「終わりです」
玲王。
「これはもう」
千切。
「逃げられない」
雪宮。
「ごちそうさま」
蜂楽。
「うるせぇ!!!!」
乙夜、限界。
「お前も何言ってんだよ!!」
潔に向く。
「え?」
「そういうの軽く言うな!!」
「軽くじゃないけど」
「余計ダメだろ!!」
また笑いが起きる。
「やばい」
凪。
「この二人おもろい」
「尊いとか言うやつだろこれ」
玲王。
「いややめろ」
「でもさ」
國神が少しだけ真面目に言う。
「いいじゃねぇか」
一瞬、空気が落ち着く。
「約束守ろうとしてんだろ」
乙夜が、少しだけ黙る。
「それに付き合ってるやつもいる」
潔を見る。
「ならもう」
少しだけ笑う。
「時間の問題だな」
静かに、でもはっきり。
乙夜はため息をついて、
「……うるせぇなほんと」
でも、
少しだけ笑っていた。
その隣で、
潔も同じように笑っていた。
周りの茶化しは止まらない。
でも——
それはもう、ただの冷やかしじゃない。
“認められてる”空気だった。
約束は、
からかわれて、
笑われて、
でもちゃんと、
現実になり始めていた。
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