:まだ視点変わりません。マイキー視点を引き続きお楽しみください。:
「え~っと、ロープ、ロープ…。」
タケミっちはそう言いながら物置き(と言っても箱だが)を漁り始めた。
しばらくして、タケミっちはお目当てのものを持って半間のもとへ行った。
「半間くん、これ。」
そう言って、タケミっちは半間に紙切れを渡して俺らのいる部屋を離れた。
「…あいつ何がしてぇんだ?」
半間は呆れながらそう言う。
「さあ。その紙にでも書いてあるんじゃ?」
俺はそう返す。
半間はそれで気づいて、紙切れをテーブルに置いた。
俺らはその紙切れを覗いた。
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・・・・ ・ ・ー・・ ・ー-・ ー- ・
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「…わけわかんねぇな。なんだこれ?」
半間はそう言って首を傾げた。
「なんかのサインなんだろうけど…。」
俺もそう答える。
俺は紙切れ通りに指で点と線を打っていた。
8回ほど繰り返した後、俺は気づいた。
逆に、なんで気づかなかったんだろう。
「…タケミっちが危ない。」
俺はタケミっちのいた部屋へ走った。
:やっとタケミっち視点へ戻ります:
俺は決めていたことを決行しようとしていた。
「…あーあ、絶対みんな怒るなぁ…。」
俺はそう言って椅子へ登った。
そして、円形の形をした縄と向き合う。
俺がその縄へ触れようとした時だった。
「タケミっち!!!!!!」
マイキーがそう言って俺を見た。
焦っているようで、黒く光った眼が見開かれていた。
「…マイキー、ごめんね。」
俺がそう言うと、マイキーはとある言葉を口にした。
「HELP ME…。モールス信号で送ってきたメッセージ。はっきり言ってくれよ…。」
そう言うと、マイキーは俺に近づいて、床へと座り込んだ。
「いなくなんなよ…。約束、守れよ…。」
そう、マイキーは口にした。
俺はあの時交わした約束を思い出した。
「…あなたは人の心を折る天才だな。」
俺はそう言って椅子から降りた。
そして、マイキーの傍へ行った。
マイキーは顔を起こす感じでもなく、ただただうなだれていた。
俺は隣に座った。
すると、マイキーは何も言わず寄りかかってきた。
「…眠い。寝させて。」
そう言うと、俺の承諾もなしにマイキーは眠った。
「…何言ってもじゃん。」
俺はそう呟いて苦笑した。
春千夜くんと千冬が帰ってきたのは夜くらいの事だった。
「買うもの多すぎだろ…。」
春千夜くんはそう言って袋を下ろした。
「そうだよ…全く。」
千冬も頬を膨らませていた。
マイキーが起きたのは夕方ごろで、ほぼ一日が消えた。
「全くですね…。」
俺がそう言うと、みんなが一斉にこっちを向いて言った。
「「敬語になってる!!!!!」」
「あ、待って久しぶりに使ったかも…。」
俺もそう言って口を塞いだ。
マイキーは案の定睨んでいた。
「敬語禁止って言ったのに…。」
「ごめんね。」
俺がそう言うと、マイキーは「許さない。」と返してきた。
半間くんたちはこの状況を楽しんでいた。
「全くだよほんと…。」
俺はそう言ってため息を吐いた。
「じゃあ、大丈夫そうだから明日には帰れよ。」
半間はそう言って「夕飯にすんぞ~♡」とみんなを集めた。
「…あいつに世話になるときが来るとはな。」
マイキーはそう言って苦笑した。
「確かに。敵同士だったし。」
俺もそう答えた。
「どら焼きとたい焼きあるかな?」
マイキーはそう言ってみんなのもとへ行った。
俺も後をついて行った。
…俺、頑張って生きてみようかな。
そう思ったとき、両側に少しの温もりを感じた。
俺は直感で空を見る。
「…ありがとう、場地くん、母さん。」
俺は天へ向かってそう言った。
「エマちゃんは、ドラケンくんのところにいるのかな?」
俺はそう呟くと、みんなのもとへと歩いて行った。
…平和と思える日まで、俺は諦めないでいよう。
マイキー殺害まで あと 15日