テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
61
松下一成
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
第3章 初めての仲間
森の中。
巨大なオーガが倒れている。
その前に立っているのは――
夕闇宇海。
そして宇海を見ている二人の少女。
金髪の騎士。
それから銀髪のエルフ。
女騎士がゆっくり近づいてくる。
「さっきのオーガ、本当に君が倒したのか?」
宇海は視線をそらす。
「えっと……その……」
頭が真っ白。
人と話すのが苦手な宇海にとって、これはかなりのピンチだった。
「た、たまたまです」
女騎士
「たまたまでオーガは倒せない」
エルフの少女が宇海の周りをぐるっと見て回る。
「でも魔力の流れは確かにこの人」
宇海
「え」
エルフは目を細めた。
「かなり変わった魔力ね」
宇海は冷や汗をかく。
(やばい…影魔法ってバレる?)
女騎士が手を差し出した。
「私はレイナ・ヴァルディア。騎士だ」
宇海は固まる。
握手?
(どうすればいいんだ…)
数秒止まる。
レイナ
「……?」
宇海
「あ、えっと…」
ぎこちなく手を出す。
ちょっと震えていた。
レイナは少し笑った。
「緊張してるのか?」
宇海
「は、はい…」
エルフの少女も名乗る。
「私はリーファ。魔法使いよ」
宇海は小さく言った。
「夕闇…宇海です」
レイナ
「ユウヤミ?」
宇海
「名字です…」
レイナは腕を組む。
「宇海、君はこの森で何をしてる?」
宇海
「えっと…」
答えられない。
だって
異世界転生しました
なんて言えるわけがない。
宇海
「迷いました」
レイナ
「……迷った?」
リーファ
「ここ王都からかなり遠い森よ」
宇海
(王都…?)
完全にゲームみたいだと思った。
そのとき。
リーファが突然真剣な顔になる。
「待って」
レイナ
「どうした?」
リーファは森の奥を見た。
「魔物の気配」
宇海
「え」
次の瞬間。
ガサガサガサ!!
草むらから出てきたのは――
ゴブリンの群れ。
10体以上。
レイナが剣を抜く。
「囲まれたな」
宇海
(多すぎない!?)
宇海の足が震える。
ゴブリンたちは笑っていた。
「ギャギャギャ!」
宇海
「ひぃぃ!!」
レイナ
「宇海!下がってろ!」
戦いが始まろうとした――
その瞬間。
宇海の足元の影が
ドクン
と動いた。
影が広がる。
リーファが目を見開く。
「なにこれ…!?」
宇海
「え?」
影の中から――
黒い手が無数に伸びた。
ズドォォン!!
ゴブリンたちは一瞬で吹き飛ぶ。
静寂。
森が静かになる。
レイナ
「……」
リーファ
「……」
宇海
「……あれ?」
レイナがゆっくり振り向く。
「宇海」
宇海
「はい…」
レイナ
「君、何者だ?」
宇海は真っ青になった。
「えっと……」
そして小さく言う。
「普通の…陰キャです」
レイナ
「嘘つけ」
物語はまだまだ続く!
投稿していない間、フォトナにハマってました