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容疑者は揃った。
クローバ、雑草衛門、ナット爺、リモコン警官、ミドオジ、ミンナコ・ブッコロスの6人、この中に犯人はいる。
「皆さんにお集まりして頂いた理由は分かりますね」
重い沈黙が広がり、緊張が6人に走るのがわかる。
「ちょっと待ってください」
「どうしたんだいポット」
「知らない奴がいます」
「ミンナコさんの事かな?」
目を見開いて息を荒らげ返り血で染まった白Tシャツを着て斧を持ったその男性は不気味な笑いを繰り返し始めた
「そうです、絶対やってる目してますよ。推理とか関係なく4、5人はやってる名前ですよ」
「10から先は数えてませんが自信あります」
「あ、すみません、常習犯だったそうです」
「人は見かけに寄らないものだよ。それに決めつけだけで誤認逮捕してしまったら人の人生を台無しにしてしまう」
「今回は例外として逮捕した方がいいって!自白してるって!」
「いいから推理を始めるぞ」
「単刀直入に犯人を言います」
「ててーん!クローバさんです」
「「「この勢いで言う…!?」」」
驚きと安堵が交じる。犯人でなくても容疑者として立たされるのは圧を感じるだろうから先に答えから入った。彼女だけはひたすらに黙っているが。
「あなたはミドオジの粘着質な性格と花に対する執着心に襲われて殺した」
「店の看板娘となった貴方は辞めたくても辞められないようにミドオジに言われていたが欲しかったカメラを買った日には覚悟を決めようと思っていた、そうでしょう」
ただ静かに、クローバさんは認めた
「当日、貴方がカメラを買った後に店に戻りミドオジに辞めることを伝えたがそれには答えずあーだこーだ粘着され、そのカメラで花を撮りたいとねだられたのだろう」
「ミドオジにとって花は1番だからね、店の写真に写ってなくても撮影者なら当たり前のことなのさ」
「貴方は粘着されたまま家に帰ろうとしたがほぼ無理やりミドオジの家に上げられて話し合いに持ち込まれそうになった」
「大事なカメラを好きなようにされ、上司とはいえおじさんに連れ込まれる恐怖、怒りでカッとなってやってしまった、そうでしょう」
そこで警官が口を挟む
「もし他殺だとしたら頭のたんこぶはなんだったんだ」
「簡単なことです。死んだ後に雑草衛門殴られたのです」
「えぇ…」
これにはミンナコさんもドン引き
「さえもんは寄り道もせず家に帰りすぐに寝たと言ってました。それが事実ならクローバさんが朝発見するよりも先にきっと目覚めていたはずです。なのにあえてスルーしたのは」
「クローバさんを守りたかったからです。自分に出来て彼女には出来ないこと、ありえないくらい大きいたんこぶを作ることで自分に推理を寄せようとした」
「まぁ、本当は帰ったあと寝てないし恐らくですが晩御飯を買って済ませようとしたら気づいた、そんな所でしょう」
雑草衛門は認めるかの如くため息を吐いた
「全部、分かってたんですな」
「ではお縄についてください、ミンナコさん」
今世紀最大の殺人鬼、ミンナコ・ブッコロスが捕まった歴史的瞬間である
「クローバさんと雑草衛門さんはあとで正式な書類を経由してから捕まっていただきます」
「あ、はい」
「探偵の仕事はここで終わりなので、また、会えたら」
「ええ、お疲れ様でした」