テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第三十二章
異変
―忍び寄る代償―
夕焼けが街を赤く染めていた。
激戦を終えた四人は、重い足取りで宿へと戻る。
街の人々は無事だった巫女たちの姿に安堵し、口々に感謝の言葉を送っていた。
「はぁ~、疲れたぁ……」
案内された部屋へ入るなり、琥珀は椅子に腰を下ろし、そのまま机へ突っ伏した。
「今回はなかなかハードでしたからね…蒼紫ちゃん。隣の部屋に来てもらえますか?治癒の具合を確かめたいので」
「ええ…わかったわ」
蒼紫は隣の部屋へ続く扉を開け、静かに入っていった。
煉華は立ち上がり、小さく笑った。
「私、手洗い場に行ってくるから。すぐ戻るよ」
「はーい。あたし疲れたから待ってるねー」
そう返事をした琥珀は、机に突っ伏したまま、ほどなく寝息を立て始めた。
「おやおや……」
羅刹は小さく笑うと、眠ってしまった琥珀をそっと抱き上げ、布団へ寝かせた。
穏やかな寝顔を見つめ、静かに目を閉じる。
「……玄武の巫女さまは青龍の巫女さまと隣の部屋ですか……。では、朱雀の巫女さまは……そこですか」
羅刹はゆっくりと目を開け、静かに部屋を後にした。
◇ ◇ ◇
「あー朱雀の巫女さま。こちらにおいで、でしたか」
「……」
流れる流水をじっと見つめ、そっと手を添え何かを考えるように立ち尽くしていた
「……これは…」
羅刹の表情が僅かに変わった
「…朱雀の巫女さま!!」
「!?神官さま…どうしましたか?」
「……ここ、ですか」
羅刹は真っ直ぐ煉華を見つめながら自分の耳に触れた
煉華の肩が、ぴくりと震える。
その小さな反応を、羅刹は見逃さなかった。
コメント
1件
うわっ、このエピソードめっちゃ不穏……!羅刹の観察力えぐすぎでしょ😳💦「……ここ、ですか」って耳触る仕草と煉華の震え、何かの代償が発動したフラグ?続き気になりすぎて夜しか眠れない案件だよ…!!🔥🔥