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バイザビート初では?
風のない秋の日、出ていく背中を見つめながら立ち尽くしている。
彼の名をケイリクス・デボネアという。
それは数分前のこと。
最近、彼と一緒に住むフリオドールの調子が悪そうに見えた。
疲れているのが目に見えたので、休むよう彼に伝える。そこまではよかった。責任感の強い彼は、休むことをしない。だからといって、無理やり休ませようとしたのが良くなかった。
彼らしくない、感情的な物言いに驚いた。
その後、一言。
「ごめん。」
そう言って家を出てしまったのだ。
家から1歩出ると、秋特有の乾いた空気が出迎えた。
枯葉がフリオドールの髪に落ちる。いつもなら、彼が笑って取ってくれるのだけど…。
反省と休憩に外へ出たはいいものの、顔を合わせるのが気まづくなってしまった。
近所の公園。低く積まれた石の塀に腰かけた。
遠くの方で枯葉が落ちた。けれど、今日は風がない。舞うことなく、一回転して落ちていく。悲しみに似た何かが胸を締め付けた。
今日は快晴。足元にはいくつか雫が落ちた。
「ごめん。」の意味を知りたくて、彼を追いかけた。
進む度に落ち葉が音を奏で、それを喜ぶように枯葉が落ちる。
彼の姿はすぐに見つかった。
一瞬、声をかけるのを躊躇った。
彼が泣いていたから。
珍しい。何も言わずに隣に座る。
「ケイリクス…?」
自分で泣いていることに気が付かないのか、泣き慣れていないのか、拭うことなく落ちる雫にケイリクスは口付けた。
「ごめん、じゃないよ」
嬉しいのか安心したのか、いつもの表情のまま、隣のケイリクスに体を預けた。
「…ありがとう」
その言葉が聞けて嬉しかった、とでも言うのように、ケイリクスの声が弾んだ。
「帰ろうか」
コメント
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第8話読んだよ〜。 風がないのに枯葉が落ちていく描写と、ケイリクスが泣きながら「ごめん」を口にするシーンの対比がすごく刺さった。泣き慣れてなくて雫を拭わない姿、そこに隣に座るだけで通じ合える関係性…静かな秋の日差しの中で交わされる「ありがとう」と「帰ろうか」が沁みるわ。短いのに情緒がぎゅっと詰まってて、もう一度読み返したくなるエピソードだった。
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#Mysta Rias