コメント
2件
やっぱり⚡️さんは🦖さん以外から見ても綺麗なんですね…!ユウさんの容姿の言い表し方が凄くLoveです💞
仕事だ。
今日も金のために指示を受け、人目を忍ぶように背中を丸めて歩く。
人混みはだめだ。
街外れを目指そうと交差点へ差し掛かった頃。
前から見知った人物が歩いて来た。
人との関わりは極力避けて生きていたし、例え顔見知りが歩いていても逃げ隠れていたけど。
懐かしさと胸の高鳴りに思わず声をかけていた。
「jp」
昔と変わらない美しいエメラルドグリーンの目は、俺を見てすぐに煌めいた。
jpとそのツレと一緒に飯を食い、久しぶりに肩の力を抜いて笑った気がする。
少しだけ嘘はついたけど、楽しかった。
今から始める仕事を思うと、jpと別れるのがなんだか名残惜しかった。
少し歩いて振り返る。
長身痩躯の赤髪に端正な顔立ちは離れても目立っていた。
まだ店の前でツレと何か話しているようだ。
通行人にぶつかりそうになった彼を抱き寄せるように手で庇うと、 jpは柔らかい笑顔を見せながら、頭ひとつ小柄なそいつの頭を撫でている。
そのうち手を繋ぐと向こうへ歩いて行った。
tt。
動画で観てたから少しは知ってる。
てっきり声がデカいだけの野暮ったくてパッとしない男だろうと思っていた。
想像と違うその姿。
華奢な体に金色の髪。
髪と同じ金色の、吊り気味の大きな目は少しの幼さを残していた。
全身から漂う、高邁さと高潔さ。
そうか、こいつが…
寄り添うように歩いて行くjpとtt。
目を見て笑い合う姿は誰がどう見ても幸せな二人だった。
交差点で再会した時には既に感じとれていた。
自分の前に並んでいる二人の関係性は、言葉を介さなくてもわかり合えているといった、あまりにも眩しいものだった。
それを見る俺の目はきっと、慕情とは違う一種の嫉妬や羨望を含んだものだっただろう。
唇を噛むのを隠すようにマスクを付け、フードを被る。
…仕事だ、急ごう。
人混みを避けるように、路地裏を進んだ。