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こんにちは〜紗奈です!
皆さん『しゅごキャラ』ってアニメ知ってますか?世間でいう女児アニメに分類されるものだとは思うのですが…私そのアニメがとっっても大好きで!女児じゃなくても普通に楽しめるめっちゃいいアニメなんですよ!それで、『しゅごキャラ』パロで呪鬼2書こうかなって思います!(結構しゅごキャラと異なるとこありますが許してください!)
こどもはみんなこころのなかにたまごをもっている。こころのたまご、目には見えないなりたい自分──────
警察官になりたい。正義のヒーローみたいなかっこいい警察官に────………
pn「らだぁ!おはよぉ!」
rd「おはよ。絵斗」
pn「らだぁきいてきいて!あのね────」
pn「俺ね!警察官になりたいの!」
rd「は…?」
思わず声を漏らす。お前が警察官に?お前が?お前なんかが?俺だってなりたい、なりたいのに。お前は堂々とそうやって言えて羨ましいよ。なんでそんな、なれるって確信したような顔してんだよ…やめろよ………
絵斗に将来の夢を言われた時から記憶がない。自分の夢も言ったような言ってないような───……。
rd「将来の…夢…。なりたい自分……」
俺は布団の上で仰向けになり手を宙にかざす。そこに自分の夢があるかのように。俺は掴み取ろうとした。でも、取れなかった。そりゃあそうだ。宙には何もない。あっても空気。何を馬鹿なことをしていたんだろうか。
─────でももし、掴み取れたら………
神様なんて信じていないけれど、もしいるのなら俺の夢を叶えて欲しい。
俺は布団に潜ってひたすら強く願った。願って、願って、気づけば俺は眠りに落ちていた。はっと目を覚ますと枕元に見覚えのない卵─────ん?卵?
rd「はぁ…?!?!」
にわとりの卵にしては殻が派手で、なんだが警察官をモチーフにしたような卵だな…なんて思った。試しに軽く突いてみたが反応はなし。思い切ってコンコンと机に打ち付けても反応しないどころか割れもしない。正直不気味で不気味でしょうがないけれど、何故だか持っておくべきなんじゃないかと思った。俺は卵をタオルに巻いて鞄にしまって絵斗の家へ向かった。
pn「らだぁおはよ!!」
rd「…あぁ、おはよ。」
絵斗は不思議そうにこちらをみてはくるりくるりと俺の周りを回る。何してるのか聞いてみれば「なんか…違和感があるんだよね。」と言っていて内心少し焦った。卵の存在がバレてしまうのではないかと。絵斗のことだ、卵の存在を知ったら今日の晩食に変えられてしまう。それだけは絶対に避けたい。
rd「そんなうろちょろしてないで行くぞ。遅刻する。」
pn「ま、まってよらだぁ〜!!!」
────────────
────────
────………
あれから何年経っただろうか。いつたまごが産まれたかなんて正直もう覚えていないけれど、俺も絵斗も中学生になった。そして俺は中学3年生になったため、進路を決めなければいけない。
pn「らだぁは進路どーするの?!」
rd「難関高行くつもりだけど…」
pn「へー!やっぱらだぁは凄いね!将来の夢とかも決まってるの?!」
将来の、夢……
────────パキッ
rd「は…?」
pn「らだぁ?」
俺が素っ頓狂な声を出したせいか絵斗は心配そうにこちらを伺っている。何があったのかというと、卵から音が鳴ったのだ。鞄の隙間から卵の様子を見ても何も変化はなかった。ただの、聞き間違いだろうか…。
rd「…なんでもない。進路のこと考えてなかったなぁって思ってさ」
pn「じゃあらだぁも一緒に警察官なろ!!」
警察官。そんなもの────
rd「なれたらな」
なれるわけないだろ………。
進路のことを大嫌いな親父に話した。
「お前は猿山を継ぐのだ。」
rd「はい。分かってます。」
嫌だ。俺は警察官になりたいんだ。
「お前は猿山家の希望なんだからな。しくじるなよ」
rd「もちろんです。」
そんな決められたレールを進むのは────嫌だ。
[なら、なんでも言える子にキャラチェンジ!」
rd「え────………お父さん」
なんだ、身体が勝手に…
rd「俺は警察官になりたいんです。」
「なんだと?!お前!もう一度行ってみろ!」
親父は勢いよく立ち上がって俺の髪を引っ張り上げた。なんで口が勝手に動くんだ。
rd「俺は…」
止まれ。
rd「警察官に…」
止まれ、止まれ
rd「なりたい!」
止まれ!!!!
────────バキッ
卵の音?いいや違う、お父さんが俺を殴った音だ。俺は意識を手放した。
目が覚めると自室にいた。ギリギリ見えていたはずの太陽はもうとっくに沈んで月が空で輝いていた。俺はぼんやりと空を眺めながら頬に手を当てる。腫れてはないみたいだ。俺は自分の安否を確認したのち、卵に目をやった。
rd「俺の……たまご…?」
卵は叩きつけたれた時のような人工的なヒビが入り、少し黒ずんでいた。なんで、どうして、と俺は混乱した頭を回転させた。俺は親父の家で意識を手放したはず。だがここは自室。答えは一つ─────
rd「とう…さん…?」
俺は父親がした行為が受け入れられずそのまま布団に潜った。あいつなら有り得る話だと言うのに俺は酷く混乱して酷い頭痛や眩暈を起こした。でもこんな時間に体調が悪くなっただなんて言ったら「どれだけ迷惑をかけたら気が済むんだ役立たず!!」と、きっと言われるだろう。俺は無理矢理目を瞑って眠りにつこうとした。今日の出来事が夢だと信じて。
──────────
─────………
テストが悪かった。お父さんに殴られる。怒られる。帰りたくない。俺は絵斗の家まで絵斗を見送って公園に行った。
rd「はぁ…」
俺は一問だけ計算ミスをしてしまい、98点という結果を出した。普通の人間ならいい点になると思うが、俺の家系は違った。常に満点を取らなければいけなかった。俺はそんなプレッシャーと進路へのストレスで全てが嫌になった。何日も、何ヶ月も、何年もずっとずっと孵化しない薄灰色のひび割れた卵。卵を見ているだけで父親が連想されて嫌になった。
rd「こんなもの─────!!」
─────バキッ
rd「え…?卵…が………割れた…?」
どうして。どうしてこんな時ばっか割れるんだ。いつもは傷一つ入らないのに。卵の中は何も入っておらず、殻が公園の土の肥料となり、風に流されていった。大事にしてきた卵が無精卵であった衝撃はなく、ただ卵のように心が割れてしまったような感覚がした。自分の夢も見失ってしまったかのように。
─────────バンッ
cn「刑事すげー!!」
pn「よっしゃー!!!」
今までのは走馬灯だったのか。全く気づかなかったなと、ぼんやりと空を眺めながら思った。あの後大きな殻だけは持ち帰って袋にしまったんだっけ。その袋にしまったんだっけか、と手を動かそうとするが教え子に気づかれてしまった。
ut「刑事まだ猿生きてますよ!」
pn「え″?!まだ生きてんの?!しぶといやつだなぁ!」
バンッとまた鉛を一発打ち込まれたが痛みを感じなかった。撃たれた部分に手を添えるとかちゃりと音が鳴った。瞬間当たりがばっと光って自身の前に卵が現れた。それは産まれたばかりの時のようだった。割れてしまったはずの卵に亀裂が入りパキパキと割れた。
ポンッと音を立てて卵から小さな男の子が生まれた。
『やっと会えたね。』
『俺はお前のなりたかった自分。しゅごキャラってやつだ。』
rd「なりたかった───自分…」
警察官のような格好をして正義感の溢れた彼の瞳は眩しくて、自分はこんなのになりたかったのかと思った。
『心が不安定で産まれることが出来なかったけど、最後に会えてよかったよ。』
rd「俺も、会えてよかった。」
その声を最後に卵も彼も消え、辺りは元の光景に戻っていた。そして俺はやっと自分から血がだらだらと流れ続けていることに気がついた。だんだんと意識が朦朧としていく。謎の刑事サン────いや、天乃か、あれは。今やっと思い出し久しぶりの再会を遂げた親友の姿は大人びていて昔の泣き虫な彼とは大違いだった。そんな彼の横には先程の俺の前に表した男の子のようなしゅごキャラがいた。天乃にそっくりだった。だが、天乃には見えていないようで、しゅごキャラが喋りかけても無反応。どうしてだろうか、伝えてやろうかと手を伸ばそうとした時、俺の意識はとうとうなくなってしまった。
どういうことだ?ってみんなはてなマークしか浮かんでないと思うので軽く解説的な…。
しゅごキャラ、いわゆるなりたい自分を映し出した卵から産まれた子のことを指します。rdさんは警察官になりたいと心の底から思ったから卵が生まれました。でもだからと言って家計のこともあり、なれるわけないと内心思っていました。だからなりたい自分が不安定でしゅごキャラは生まれることが出来ませんでした。でも天乃に背中を押されたせいでしょうか、段々となりたいという気持ちが溢れてきてしまいます。するとしゅごキャラの力、キャラチェンジが発動してしまいます。キャラチェンジ、というのはなりたい自分に一時的になれる、みたいな。その名の通りキャラを変えます。rdの場合は正義感のある真面目で自分の意見を真っ直ぐにいう人間、といったところでしょうか。何故キャラチェンジは発動したのに孵化してないのかはやはり心がかんぜんには固まりきれなかったのが原因だと思います。お父さんに強く言われてしまったせいかより心は不安定になってしまいます。次の日見ると卵は薄灰色でヒビが入っていたというところですが、卵はなんと信じないとバツたまというものになってしまいます。バツたまになると普通真っ黒に白く×が書いてあるのですが完全にはrdさんの心は挫けなかったのでしょう。不完全な状態でバツたまに変化してしまい、脆くなった卵はお父様に破壊されてしまった、ということです。そのあとrdさんが投げつけて割れてしまったのもバツたまになっていたせいです。そして、卵が割れるとなりたい自分が消えてしまうのです。心にぽっかりと穴が空いたような感じでしょうかね。じゃあ何故最後は鉛を受け止めきったのかということですが、走馬灯を見たせいで自分のなりたかったものに気づき、今更なりたいと思ってしまったからです。そんな気持ちに応えるように卵はオープンハートという日奈森あむちゃん(原作のキャラ)の必殺技食らったみたいにバツたまが浄化されて孵化しました。で、実はしゅごたまもしゅごキャラも大人になると見えなくなり、消えてしまうのですが猿山のは特別みたいな。原作見てる人は知ってると思いますが所謂二階堂先生(原作キャラ)みたいな感じですね。天乃にもなりたい自分がいたようですが大人になったため見えなくなって消えてしまった、ということです。
と、まぁこんな感じでしょうか。解説長いよって思った方ごめんなさい!次はもっとちゃんと頑張ります!
では〜!