テラーノベル
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注意 二次創作です。個人の解釈が含まれます。
不定期投稿になります。
オリジナル主(審神者)が含まれます。
あたたかい陽の光が窓越しに差し込んでくる。
自室に引きこもり、机の上で仕事をこなす日々がやっと終わろうとしていた。
「…やっと皆と遊べる!!」
楽しみにしていたこの日が、ついに来た。その嬉しさに、声を上げてしまった。
すぐに戸を開け、縁側へと向かう。
「…やっぱり、光合成は良いな」
ほがらかな陽の光が私を包みこむ。
何も無いような仕事漬けの日々が嘘のようだ。
「……あたたかい」
そう言った瞬間、ふと、気が抜けてしまった。
「主さん」
後ろから声がした。乱だ。
「乱…」
「やっと出てきたんだね!!」
嬉しそうに笑う。
「あぁ、仕事が終わったからね」
「仕事が終わったら絶対に遊ぶって決めてたからね」
自信満々の笑みを浮かべて言う。
「そっか、主さんは楽しそうだね!!」
「なんでも楽しまないとね!!」
「…なんでもかぁ、参考にしてみるよ」
乱がニコッと笑う。
「僕、これから薬研のところに行くんだった!!主さん、またね」
乱が走って薬研のところへと向かう。
楽しそうな乱を見て、私まで楽しい気分になっていた。
「随分と楽しそうだな」
ふと、声が降ってくる。
「則宗…どうしたんだい?」
私がそう尋ねると、一文字則宗は隣に座ってこう言った。
「いや、お前さんが楽しそうだと僕まで楽しい気分になるからな」
「そう、それは嬉しいな」
「皆が楽しければ、私はそれだけで良いんだ」
私がそう言うと、則宗が微笑む。
「僕は、お前さんが良ければそれで良いかな」
「私が、良ければ、か」
「則宗は優しいね」
「ありがとう」
「僕は、思った事を言っただけだ」
「そうか」
私はこの日々が続く事を願いながら、庭にいる皆をただ見ていた。庭の端には美しい花が咲き乱れていた。
「この生活も、良いもんだなぁ…」
そう言って、私は春のあたたかい風に吹かれていた。
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