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ふゅう@低浮上
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第22話 神のキメラ
md side
地下に降りたところ、ただ真っ直ぐな道だけがあった。
ラダオ・ヴェルディオン(rd)
「こっちへ来い…ってことだよね。」
ナハト(nc)
「…毛、ザワザワする。嫌な気配、強く…感じる。」
アイリス・シルフィーヌ(ir)
「行こう。その神のキメラが作られる前に止めないと。」
トロン・フォグナー(tr)
「そうですね、行きましょう。」
そして皆が先に進む中、僕は何か違和感を感じ、周辺を探知した。確かに今進んでいる方角からかなりヤバい気配を感じるがそれは誰でも気づけること。それ以外の何かがあってしょうがない。そしてその違和感を見つけた。そしてバレないようにちょっとした小細工をした後、皆の後を追った。
さらに奥に進むと大きな広間に出た。円形に取り囲む広間、その上にあるベランダのようなところに今回の件の主犯である教皇がいた。
教皇
「これはこれは皆様方、まずはここまで辿り着いたことを褒め称えるべきかな?」
ir
「教皇、あなたの目的は分かっています。大人しく投降しなさい!」
教皇
「そんな言葉だけの脅しに屈するとお思いですか?舐められたものです。ですがそれは今日で終わり。本来ならばもう少し後に行う予定でしたが致し方ありません。皆様にはここで我が神の記念すべき貢ぎ物にでもなってもらいましょう。」
そしてこの場所全体が揺れる中、下から何かカプセルに入れられた魔石のようなものが出てきた。それは注意深く探知しなくても分かった。随分と魔力濃度が高い。おそらくあれは神のキメラのコアになるものだと分かった。アイリスもすぐに僕と同じ考えに至ったのか、鞘から剣を取り出してコアに斬りかかった。しかしアイリスの剣を受けても傷一つカプセルにはつかなかった。
ir
「なっ…!」
rd
「アイリスの一撃が……」
教皇
「あれは特注品なのですよ。どんな攻撃にも傷つかない耐久度を誇っているのです。無駄だとご理解いただけましたか? 」
アイリスは苦虫を噛み潰したような表情を見せていた。相当焦ってる。でもあのアイリスの一撃を受けきったということは、生半可な攻撃でもあのカプセルの耐久度を超えられるか怪しいところはある。
教皇
「さぁ我が神よ、世界の主導権を握る時がやってきたのです。降臨するのです、オーディーン!」
そう教皇が宣言するとカプセルを取り囲むように下から肉塊が現れ、そしてカプセルを包む。
nc
「…肉塊、から……声、聞こえる。」
普段感情の起伏がないナハトの顔が引きつっていた。ナハトは獣人族なので人より特に視覚や聴力が長けている。なので僕ら人間には聞こえないようなものまで聞こえている。さっきの言葉からおそらく肉塊から死んだ人の声が聞こえていると思われる。捧げられたのは心臓のはずだが、そこに魂さえも縛り付けられているのかもしれない。死んだ人の魂さえもキメラの糧とするために。
そしてカプセルを包んだその肉塊はゴボゴボと膨張し、少しずつ人のような形を取り始めた。カプセルは僕達より一回り大きいくらいのもののはずだったのに、気づけば小さく集約されていた。肉塊は人の形を形成した後、肉塊の皮のような…外殻がこぼれ落ち姿を表した。以前遭遇した魔物のキメラとはまた違う気配を感じた。
教皇
「…か、完成だ……。遂に我らは神降臨の儀式に成功したのだ!さぁオーディーン、奴らに鉄槌を下すのです!!」
神のキメラ<オーディーン(od)>
「………。」
神のキメラこと、オーディーンは槍を創成し魔力を瞬時に込めて僕らに向かって打ってきた。咄嗟にトロンが防御魔法で防ごうとしたが、すんなり壊され僕達は後方に吹っ飛んだ。
ガイスト(md)
「…まさか、グングニル……。」
相手を百発百中貫くと言われる伝説の武器グングニル。まさかそれすらも再現するというのか…!だとしたら圧倒的にこちらが不利になる。持久戦に持ち込まれたら苦しいのはこっちだし、一気に押し込まれる。
僕達はグングニルに気をつけつつ、キメラ討伐に向かうのだった。
To Be Continued………