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柘榴とAI

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国大好きマン
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修学旅行が無事に終わり、咲苗たちは学校へ戻ってきた。
「いや〜、色々あったね〜。」まつりはShut/DoWnで嘆いた。
「そうね。やっぱり鈴之助は食事管理ちゃんとしないと。」咲苗は答えた。
「いやあの後もアレルギー症状なかったし!健康だし!この前もお兄ちゃんとスケート行ったし!」鈴之助は叫ぶ。
「お前もフィギュアできんのか?」真央は首を傾げる。
「違うよ!普通のスケート!お兄ちゃんは練習してたけど。」鈴之助は即答した。
「それにしても一難去ってまた一難ね。菅野の件も片付けないといけないし、音楽活動の方も、、、、今のところ詰まってるのまつりと真央だけよ。さっさと終わらせて。」咲苗は言った。
「無理だよー!あと43枚の小物と人間と背景描かないといけなくて、それが後3曲分もあるんだよ!無理ゲーだって!」まつりは嘆いた。
「俺の方はまつりのやつがおせーから既に作った部分の修正やってんだよ。流石に飽きてきたぞ。」真央も告げ口した。
「うるさいなぁ。」まつりは睨む。
「もしかして、何か悩んでたりする?」鈴之助は首を傾げた。
その拍子にまつりはバンと机を叩いた。
「さすが鈴之助!」
「え、ああ、冗談のつもりだったんだけど、、、」鈴之助は戸惑った。彼は勘の悪い人物だから、冗談で事実を引き寄せてしまうのは稀なことだ。
「あのー、お母さんがまた妊娠してるのよ。」まつりは喋った。
「思ったより大きめな話が回ってきた。」咲苗は続ける。
「お前んとこ何人姉妹になるんだ?」真央は嫌味気味に聞いた。
「えっと、私、七瀬、杏奈、菊だから5姉妹!」まつりは順に妹たちを数えていった。
「あの豪邸がパンパンになりそうだな。」真央は言った。
「それより、新曲。それについてちょっと話したいことがあるんだけど。」改まった咲苗の声に一同は静まった。
「実はこんなDMがあって。調べてみたけど、本物だった。これはかなりでかいものが釣れたよ。」咲苗はあるスクリーンショットをグループチャットに送った。
「『Shut/DoWnの皆様へ。
この度はDMを急に送らせていただき申し訳ありません。
今度の一月から放送開始のテレビアニメ、「急遽な恋路かけ」のオープニングを書き下ろししてほしい』だって、、、?!いやいやいや!ラブソングなんて作った事ないし!」鈴之助は呼んで叫んだ。
「やる?」咲苗は聞いた。
だが、3人の答えは決まってる。
「もちろん
よ!」と、まつり。
だ」と、真央。
やるよ」と、鈴之助。
「じゃ、DM返しておくね。それで、そのまえに片付けたい件があるの。3人に協力してほしい。」咲苗はにんまり笑った。でも、少し悪巧みをしてる時の笑顔だった。
さて、皆さんもお分かりだろうか。
「それで、屋上に呼び出してどうしたの?」鈴之助は聞いた。
彼の視界に映るのは菅野いのりだった。
「鈴之助君は、咲苗ちゃんのこと、好きなの?」いのりはかすれて、照れた、嘘くさい声で聞いた。
「質問の意味がわからないね。彼女をどう見るかで答えはかわる。」鈴之助は答えた。
「じゃあ、いのりのことは好き?」いのりは上目遣いで鈴之助をみた。
「いや、好きじゃないよ。」鈴之助は即答した。
「バレバレな答えね。咲苗ちゃんについて聞かれた時はハブらかしたのに、私の時は即答。これはつまり私のことを嫌ってるってことよね?」いのりはポケットからカッターナイフを取り出した。
「いいよ、私をフッたこと、後悔するといいわ。」そう言っていのりは腕にカッターナイフを当てようとした瞬間、何かが彼女の手からカッターナイフを弾き飛ばした。
「後悔するのはそっちだぜ。」いのりが何かが飛んできた方向をみると、物陰から真央が出てきた。
「こう見えてバネを飛ばすのは得意なんだ。昔、クラスメイトにあてて、それ以来人に向かってはやらなくなったけどな。」真央は呟いた。
いのりは笑った。
「あははははは!クラスから外れてるあなたたち二人と、学校中から好かれている私。傷をつけることなんていつでもできるし、アザにならなくても叩かれた、殴られたなんて好きに言えるわ!浅はかね!ナイフを私から奪ったところで私の作戦は終わらないわ!」
「悪いけど、その作戦も効かないわよ。」屋上の階段から、咲苗とまつりが出てきた。
「罠に嵌められたのは、そっちよ。さっきの声も含めて、全部録音させてもらった。私も、好きで悪いことをしたいわけじゃないから、一回だけチャンスをあげる。まつりは私、鈴之助、真央とは違ってクラスの子とも仲がいい。グループチャットにだって入ってるのだから、この映像をいつでもクラスに流せる。もしこのまま大人しくして二度と色目使って私と鈴之助に関わらないならこの映像はお蔵行きにしてあげる。」咲苗は笑った。その手にはスマホがあり、バッチリ証拠が押さえられていた。
「嘘よ!嘘よ嘘よ嘘よ!私の作戦は完璧だった!みんなに愛されて育っていくはずだったのに!私はただ、ひとりぼっちになりたくなかっただけなのに、、、、!」いのりはその場に崩れ落ちた。
「男子に好かれないからって、ひとりぼっちってわけじゃないんじゃないの、、、?」まつりは聞いた。
「いいえ!愛されたあなたたちにはわからないでしょ!女子にしか仲良くできなくて、みんなに好かれる人から見つめられる目なんて、一生忘れないくらい辛いのよ!」いのりは四人に向かって叫んだ。だが、その瞳には咲苗しか写していないようだった。
「ここでも悲劇のヒロインかよ、、、」真央は呟いた。
「人の情を、あなたの欲望に使わないでちょうだい。」咲苗は冷酷な目でいのりを見つめて去っていった。
後日、いのりは大人しくなって、普段のように自虐をすることはなくなった。
「まさかこんなにあっさり認めるとは。」咲苗は言った。
「もっと粘る気だったでしょ。」まつりはため息をついた。
「あれで一度納得しても続けるつもりであればあの動画をグループチャットだけじゃなくてSNSにあげようと思ったよ。」咲苗はあっさり説明した。
「おい、それでどんだけの命が傷ついていると思ってんだよ。」真央は顔を顰めた。SNSに悪口を書かれて、酷い目にあった被害者を咲苗が知らないわけがない。
「私はSNSに無実な弱者をいじめるほど馬鹿じゃないし、いのりの場合だって自業自得。最終手段で使うつもりだった。」咲苗は言った。
「それで、いのりさんの件が片付いて、アニメのOPに専念するってわけね。」鈴之助は言った。
「いや、いのりの件はついで。本命はこっち。」咲苗はある紙を3人に見せた。
その紙に書かれていた見出しを読んで鈴之助とまつりの顔が青ざめた。
「忘れてた、、、!中間テスト来週からだ、、、!」真央は苦笑いした。
コメント
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第12話、読み終えました。菅野いのりさんとの対決シーン、想像以上に緊迫してて手に汗握りました…。カッターナイフのところは本当にハラハラしたけど、咲苗の録音による逆転が痛快で!でも「ひとりぼっちになりたくなかった」といういのりの本音には少し胸が痛みましたね。そしてアニメOPの話、一気にスケールが大きくなってワクワクします。最後の中間テストのオチには思わず苦笑。日常と非日常のバランスが絶妙な回でした。次回も楽しみにしてます!