いつからだったかな…僕がこんなにも貴方に依存してしまったのは。
僕に怯えて泣いている貴方はあまりにも綺麗で、美しくて、残酷だった。
あぁ、僕はもう貴方から離れられないんだ、、
テヒョニヒョン、、
「愛してます」
「ねぇジョングガ」
水を飲みに立ち上がった僕を引き止めたのは、同じBTSのメンバーであるテヒョニヒョン。
「なんですか」
「えー、なにその愛想のない顔。まだ反抗期?」
「違いますよ、なんですか?」
「おれのこと好き?」
「、、、は?」
突然何を言い出すんだ、このヒョンは。
「、、好きですよ?」
僕がどれだけの間貴方に恋していたと思ってるんだ。初めて会った時からずっと、ずっと貴方のことが、、
「んふふ、おれも好きだよ」
「メンバーとしてでしょう」
「、、違うよ」
「え?」
「ジョングガ、、おれ達さ、付き合わない?」
— それから1年が経ちましたね、ヒョン。
僕は狂ってしまったんです。自分でもおかしいって分かってます。テヒョニヒョンが、別れを切り出したあの日から、僕はおかしくなった。どうして別れなんて切り出したんですか、ヒョン。どうして?僕はあんなにも貴方に尽くしてきた。なのにどうして、、同じ質問を繰り返しながら、一晩中殴り続けたこともありましたね。震えながら涙を流し続ける貴方はとても綺麗でした。クローゼットに数日閉じ込めたこともありましたね。もちろん、メンバーにはバレないように仮病を使って。食料もない、光すらない暗闇の中で、ずっと僕のことだけを考えさせて、、、。
そういう日々をおくり続けて、どんどん壊れていくテヒョニヒョンを見て、あぁ、なんて愛おしいんだろうと思ってしまう僕は、かなり重症でしょう。今のテヒョニヒョンは僕しか見えていない。
「ヒョン、聞こえますか?」
手首を縛って数時間殴り続けたヒョンは、抵抗することはなく、ただ虚ろな目で一点を見つめていた。
「話せますか?、、無理そうですね。じゃあ聞いててください」
僕はヒョンを真っ直ぐに見つめた。
「僕がヒョンを痛めつける理由、、分かりますか?、、怖いんです。ヒョンが離れていきそうで。いや、1度ヒョンの心は僕から離れていきましたけどね。ヒョンがどうしようもなく好きなんです。愛してるんです。こんな形でしか愛せない僕を許してください、、」
テヒョニヒョンの口は閉じたままだった。
「こんなに傷だらけにして、今更謝っても遅いですよね、分かってます。」
ヒョンの口が微かに動いた。
「…もう、遅い、よ」
そう言ったテヒョニヒョンの顔は、怒っていない、泣いてもいない。
笑っていた。
一瞬にして全身に鳥肌が立った。あぁ、なんだ。テヒョニヒョンも狂ってしまったんだ。恐怖を感じながらも頭は冷静だった。
「なんで泣いてるの、ジョングガ」
ヒョンの指先が僕の頬に触れる。いつの間にかヒョンの手首を縛っていたネクタイは解かれていた。もう手遅れだと感じた。
「おれね、ジョングガに閉じ込められた時、すっごい嬉しかったんだよ。殴られるのはちょっと痛かったけどその痛みさえジョングガの愛なんだって思えば、全然苦しくなかった」
ヒョンが微笑む。
「おれ、もうジョングガに堕ちちゃったみたい」
声が出せない僕に向かってヒョンは続ける。
「ジョングガもおれと同じ気持ちだよね?そうだよね?」
「ヒョン、、」
テヒョニヒョンの右手には包丁が握られていた。
「おれ、ジョングガを誰にも取られたくない。ずっとおれだけを見てて欲しい。ねぇ、知ってた?ジミナがジョングガのこと好きだったの。本当は気づいてたんじゃない?でもジョングガはおれを選んでくれたね。それぐらい好きでいてくれたんだよね。嬉しいなぁ、」
笑顔のまま淡々と話し続けるヒョンはすごく不気味だ。
「クローゼットの中にいた時考えてたんだ。どうしたらジョングガと一生一緒にいられるか」
包丁の先が僕へ向けられる。
「殺しちゃえばいいんだ」
コメント
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こういう系も意外と好き🥹🫶