テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
咲乃ルイ
#バトル
「暗夢さん、冬休みはクリスマスとか大晦日とか神主総会とか大変なこと山積みだったけどさ、宿題、どうすんの?」始業式まであと五日、とっくに青ざめてる僕に対し、暗夢は気づいたように青ざめた。
「で、暗夢さんどうするの?」
「最終手段を使うか…。」
「何それ?」
「先生を眠らせて、夢の中で問題を全文教えてもらうんだよ。」
「なるほど。」
夜。熊野神社を出発して先生たちの家に向かった。
「数学の笛琉摩先生の反応は…、ここだよ。」
「へえー、初めて来たなー。」
「じゃ、夢に入っちゃお。」
太宰先生の肩を叩く。
「どうしたの二人とも。」
笛琉摩先生が違和感ないよう、制服の姿で夢の中の先生に話すことにした。流石に暗夢の正体が妖怪だなんて知られてはいけない。
「すみません笛琉摩先生、僕たち冬休みの数学の問題集がさっぱり分からなくて、解説してもらっていいですか?」
「え?良いけど…俺そんな難しい宿題出しちゃってたっけ…?」
暗夢は数学が得意で、平均点も大きく越える得点を叩き出すから、疑問に思うのも無理はない。
「じゃ、まあいいや、単元一の問二はね…。」
相変わらず分かりやすかった。結果、二十ページ近いドリルが、二時間であっさり終わった。
「じゃ、すみません、ありがとうございました。」
「いえいえー。」
夢が覚めた。まだ朝の三時で一応太宰先生はもう少し寝れそうだ。
「あっという間に国語終わったね。」
「今日の夜は国語の太宰先生の家だね。」
こうして四教科を制覇し、ラストは理科。始業式前日の夜に、理科の新豚先生の家へ向かった。新豚先生は生徒指導の先生でもあり、普段の授業は雑談を交え楽しく授業をしてくれるが、怒ると怖い。それに生徒の問題を沢山抱えていつもストレスが溜まってそうで少し心配だった。
「この問題まで解けたかー?じゃ少し雑談なんだけど、最近あんたらのクラスの悟が問題ばっか起こしててよー、俺大変なんだ。何とかしてくれよおめぇーらー。」
あ、これは随分酔ってるな。多分僕たちの正体は知らないにしろ、誰かに愚痴ぶつけたかったんだろうな。宿題は完了したし、やるか!
「暗夢。」
「分かってる。悟くん家行くよ。」
「仕返しって、何する?」
「ちょっとね…。考えがあるの。」
悟くん家に着いた。まだゲームをしてる。もう朝二時だぞ!しかも始業式の日!はあ、相変わらずだな。僕らが言えることじゃないけど。
「強制で眠らせていい?」
「そうしよう。」
悟の夢の中。暗夢はどんな夢を考えるかと思いきや、なんと悟くんが先生になっていた。
「おみゃー!なんだこのベタな展開はー!?」
「白夜くん、結局問題児にはこれが効くんだよ。先生の気持ちが分かるじゃん。それより私たちが不良をやんなきゃ、はいポテトチップス悪人の魂味と天国の聖水で作ったコーラ。メントスもあるよ。」
「なんじゃそりゃ。」
まあとにかく、ここは騒ぎまくらないと夢の意味がないので、ドンチャン騒ぎ。すると悟先生はべそを書きながら
「おまえら、ちゃんと授業を聞げー!俺はおまえらの為に教壇に立って…うわーん!」
泣き始めたところで暗夢の必殺技。
「じゃあ悟先生はちゃんと授業聞いてたの?」
「え?」
「先生なら手本見せてほしいんだけど?」
ここで夢は終わった。すっかり朝になっていた。
「じゃあ、一旦帰ってから、学校行く?」
「そうだね。」
始業式、僕たちは無事宿題を提出し、悟くんは落ち着いた人になっていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!