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dnさんと来たのは、ペットボトルのお茶が有名な日本メーカーの経営している日本茶専門店だった。昨日カフェで買いたかったメンバーへの日本茶などのお土産はどこぞのクソ観光客のせいで嫌な気分にされた挙句何も購入できずに終わったからその思い出を上書きもしたかったし何よりここの朝食が評判で純粋に興味があった、俺が。
俺は炊き立ての土鍋ご飯が食べられるセット、dnさんは茶粥セットを選んだ。店内はすこし暗めな暖かい照明でビジネスマンや観光客など色んな人がそれぞれ寛いでいて良い雰囲気。dnさんはよっぽど空腹だったのか粥をぺろりと平らげておにぎりも追加注文していた、たんとお食べー。
「美味しかったー、mfくんあんがとね予約してくれて」
「いいえー、俺がここ行きたかったのー。あっちにお土産コーナーあるから今度こそ見ようぜ」
満腹になったdnさんがにこにこ笑顔で土産コーナーに向かうのを着いていく。そこにはお茶やお茶を使った菓子だけでなくお店オリジナルグッズが並んでいて、散々悩んでから俺たちは女子組にはクッキーを、その他にはお茶を購入した。お土産を受け取り店を出ると、数歩歩いたところでdnさんがぴたっと歩みを止めてしまった。
「dnさん?」
「なんか皆へのお土産買うと、いよいよこの旅行も終わりって感じがする…」
「あー、そうね。まぁまた予定合わせて行けば良いんじゃない?dnさんとの旅行楽しかったし俺はまた行きたいな」
あんまりdnさんがしょげているからつい出た言葉だった。それに俺は今dnさんの間に流れる緩い空気をこのまま無かったことにしたくはなかった。その言葉を聞くと弾かれたようにdnさんがこちらを見た。
「俺との旅行楽しかった?これからも旅行一緒に行ける?」
「もちろん。また計画立てましょ」
そう言うとdnさんは溢れるような笑顔を見せてくれた。楽しかった京都旅行ももう終わる。