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「僕が――最後の聖獣騎士だよ」
今の人生のヴァレナにとって、切っても切り離せない存在となった少年――彼が、最後の聖獣騎士である魔術師フィンだと名乗った。
(――あっ)
その事実を認識した瞬間――ヴァレナは、少年に関する様々なことに納得することができた。
よく考えれば、当然のことだったのかもしれない。
聖女が聖獣騎士の居場所がわかるように、聖獣騎士もまた、聖女の居場所を探すことができる。
何度も聖女の役目から逃げ出そうとして死に、聖女になった直後に戻る――ヴァレナがそれをくり返していたことを、フィンは知っていた。
正確な場所がすぐわからなくても、時間が巻き戻っていることに気付いているなら、その間にヴァレナにたどり着いたとしても不思議ではない。
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