今回は烏野マネージャー2年の西川ゆり
(自分の名前に変えてね!)が、一週間だけ音駒のマネージャーになる話です。
お楽しみに!(シンジラレナイホドナガイシトツゼンオワルヨ)
私は今緊急ミッション中である。そのミッションとは、「猫ちゃん捕獲作戦」!
音駒高校の近くには真っ白い猫ちゃんがよくいるのだが、1度でいいから触ってみたくこうやって毎日格闘している。
(よ、よし!この裏路地なら・・・!)
ついに細い裏路地で猫ちゃんの背後にしのびよることが出来た私は、抜き足で猫ちゃんに飛び込んだ。
(いける・・・わっ?!)
『うっ!』「ぐへぇ!!」
すると私の体に触れたのは猫ちゃんではなく1年生の灰羽リエーフ!なぜ?!
『いったたた・・・』
「すません!なんでここにいるんすか?!」
リエーフは興奮気味に話しかけてくる。
『こっちのセリフだよリエーフ・・・』
「俺は猫追いかけてきました!」
『あーーね、なるほど・・・』
私はよろけながらも差し出してくれたリエーフの手を取って立ち上がる。
『私も同じ。猫ちゃんいなくなっちゃった?』
そう聞くと、リエーフはキョロキョロして突然大きい声を出す。
「あっ!いましたよ先輩!上です上!」
なんと猫ちゃんは地上から2mぐらいのかなり上で凛としていた。
『えー!ていうかあれ、降りれるかな、?』
「あー、仕方ない!助けてあげましょ!」
『でも届かないよ?』
「大丈夫です!名案があります!」
『えっなn』「おらー!!」
まさかのまさか。リエーフが私を肩車したのだ。もうびっくりしたし恥ずかしい。
『ちょっリエーフ?!』
「なんすか!!先輩軽いっすね!!」
『これ、かなり恥ずかしい、!』
『とっとりあえず早く終わらせるね、!』
私は急いで猫ちゃんを胸に抱き抱えた。
(これ・・・どうやって降りるの、?)
『リエーフ、これd』「わっ!カブトムシ!」
私が下を向くと同時に、リエーフがよろけたせいでバランスが崩れて私は肩から落ちてしまった。覚悟を決める私。
(・・・ってあれ?)
だが不思議と痛くない。目を開けると私の頭はリエーフに抱えられ、まるで床ドンのような体制になっていた。
『?! リっリエーフっ!大丈夫?!』
「先輩!大丈夫ですか?!?」
『あ、私は平気!リエーフは、?!』
「俺も平気です!すんません!」
『私こそごめん!ほんとにありがとね』
「猫ちゃん、無事そうでよかったです!」
『あっ、うん。それもそうなんだけど、、』
『ちょっと近い・・・!』
「そ、そうなんすけど、足捻りました・・・」
『えっ!無事じゃないじゃん!』
「それにしても、、先輩小さいっすね。」
『つぶされそうだよ・・・』
「かわi」『って、そんな場合じゃないよ!』
『どうにかしないと・・・!』
私は動こうとするが、どう動いてもリエーフの体に当たってしまう。
「・・・先輩?顔真っ赤ですよ?」
『うっ、うるさい!!』
リエーフをチラ見すると、溶けてしまいそうなほど甘い目で私を見ていた。
より顔が熱くなった気がする。
(こ、こうなったら最終手段!!)
私は急いでスマホを取りだし、例のあの人に助けを求めた。
(い、急いでくれー!!)
「せんぱーい!」
『な、なに?』
「先輩、真っ赤だしちっちゃいし、可愛いね」
『・・・ん?!リエーフ?!』
『それは好きな人だけに言うものだよ?!』
「え、だってー・・・」
リエーフの甘々言葉が止まらない。全くこの子は人たらし中の人たらしだ。
「せーんぱい?」
『ちょ、リエーフ!うっうるさい!』
(もう限界ー!だれかー!!)
私が爆発寸前になった瞬間、聞き覚えのある声が響いた。私が呼んだ人、夜久さんだ。
夜久「オォイ!!リエーフ!!」
灰羽「ひっ?!なんで夜久さん?!?!」
夜久さんはそのままずんずんとこちらに近づいて、リエーフをひっぺがした。
夜久「てめぇ!西川に何してんだ!!」
灰羽「うぅーだってー・・・」
(た、助かった・・・!)
夜久「すまんな西川!遅れた!」
『いっいえ、ありがとうございます!』
灰羽「せんぱーーい・・・😭」
『はいはい笑 後で構うからねー』
夜久「・・・ていうか俺たち、遅刻してね?」
『え?!今日朝練でしたっけ?!?!』
夜久「おー、まあ部活しかないけどな」
灰羽「急がないとやばいじゃないっすか!」
『ひー!!いっ、急ぎましょう!』
(黒尾さんに怒られるー!!)
遅刻に気づいた私達は、リエーフを引きづりながら学校へ走っていった。
急いで体育館に向かい、怒られるのを怯えながら勢いよく扉を開ける。
夜久「すまんー!遅れた!」
黒尾「夜久!テメェ!」
『すっすみません!ほらリエーフも・・・!』
灰羽「すんませーん・・・」
黒尾「ん、ゆりサンも遅れたのか!珍しー」
『はい・・・ちょっと色々と、』
(なんか落ち着いた、?リエーフ効果?)
黒尾「とりあえずはやく準備しろー」
夜久「うーっす」
黒尾さんに返事をして動き出す夜久さんに着いていき、私も荷物を下ろした。
(音駒って人数多いからドリンク大変・・・)
私がドリンク作りをしながら頭の中で文句を言っていると、後ろから話しかけられる。
「だいじょーぶ?なんか手伝いましょうか」
『黒尾さん!じゃあドリンク作りを、』
「おっけー、黒尾さんが手伝いましょう」
『ありがとうございます!』
黒尾さんが隣に立ちドリンクを作る。
「ゆりサン、今日なんで遅れたの?」
『え、えーっと、猫ちゃん追いかけてて・・・』
「えー、なんで笑」
「猫好きなの?」
『もっちろん!大好きです!!』
「ふーーん。じゃ、今度猫グッズでも買いに行きません?」
『え!いいんですか?!』
「いいよー。その代わり、2人きりでね。」
『? はい!楽しみです!』
(黒尾さんと2人きり・・・緊張する、)
「・・・はい、これでドリンクかんせーい」
『ありがとうございます!』
「ん、このあとも頑張ってね。あと、週末楽しみにしてる笑」
『はっはい!私もです』
そう言って笑うと、黒尾さんは体育館へ戻って行った。ありがたい。
(・・・よし!私も戻ろ、)
私が足を踏み出そうとした瞬間、少し遠くでゲーム音がした。木陰からだろう。
『あ!けーんまー!』
「ん、にしかわ・・・」
研磨を見つけた私は、小走りで近寄った。
『またゲームー?練習は!』
「やるよ・・・今は休憩。」
「ここのボスが難しいんだ。」
『え、まさかの研磨が苦戦?!』
「じゃあ西川やってみてよ・・・」
『え、できるかな〜・・・』
研磨にゲーム機を渡された私は、不安に思いながらもゲームを始めた。
あれから10分後、私は2回目の挑戦でボスを倒すことが出来た。
『やったー!!難しかったー!』
「え、まじ・・・すごいね西川」
『えへへー!でしょー!』
「〜〜〜」
研磨が何か言ったが、聞こえなかった。
『ん?ごめん聞こえなかった』
私がそう言うと、突然肩を掴まれ研磨の方に寄せられる。かなーーり近い。
『?!』
「これで聞こえる?」
耳元で言われいやでも聞こえる研磨の声。
『えっえと、聞こえるけど、』
『なんか、近くない?!』
「え・・・でも聞こえやすいかなって、」
『いやそうなんだけどもあのーー』
私はだんだんと顔が熱くなるのを感じる。
離れようかと迷っていると、やっと研磨が肩から手を離す。
「笑 ごめんごめん」
『もー!笑わないで!』
「そろそろ練習戻ろ」
研磨はそう言って私の手を引く。歩いている途中、私はずっと考えていた。
(研磨って意外とボディータッチ多いのか、)
でもさっきのことを思い出すとまた赤くなってしまいそうだったのでやめた。
空が赤くなり少し涼しくなる頃、私はなんやかんやあり黒尾さん、研磨、リエーフ、夜久さんと一緒に帰っていた。
ちなみに川の横の道。私は結構ここが好き。
(景色はいいけど、なんだか男女比率が・・・)
私が帰ろうとしていると、誰が一緒に帰るか口論をし始めこういう結果となった。
(緊張するけど、まあ仕方ない・・・)
孤爪「なんでみんないるの、」
孤爪「俺は西川と帰りたかったんだけど」
黒尾「残念でしたー」
灰羽「いいじゃないっすか!」
『みなさん家こっちなんですか、?』
黒尾「俺と研磨は逆〜」
『え?!大丈夫なんですか?!』
黒尾「いいのいいの。」
いつも通りくだらないことを雑談していると、リエーフが大きい声を出す。
灰羽「あ!!先輩!今朝の猫!ねこ!!」
『わ!ほんとだ!』
私たちの目の前を今朝追いかけた白い猫が通っていったのだ。
『無事そうでよかったー・・・』
灰羽「よーし!今度こそ!」
突然リエーフが猫を走り出す。だが近くには走っている自転車が。
夜久「! おいっ!」
『リエーフ!自転車!』
灰羽「えっ」
私は咄嗟にリエーフを掴んで自分ごと右に避けた。自分の体重をかけるためだ。
『えわっ!』
しかしその反動でそのまま私も右に倒れる。
(やばっ!たしか右って・・・!)
私たちが完全に倒れたとともに、大きな水音が響く。そう、右は60cm位の川だ。
だが痛くはない。川にたたきつけられる寸前黒尾さんが私を抱き抱えてくれたから。
夜久「おいっ!お前ら平気か?!」
黒尾「ちょっとお嬢さん!無理しないの!」
『ごっごめんなさい!リエーフごめん!』
私はびちょびちょになっている黒尾さんとリエーフに必死に謝る。
灰羽「大丈夫す!俺こそ助かりました、!」
『ほんとに私が不注意で・・・』
夜久「何言ってんだ!」
夜久「あそこで動けるのはすげえ事だぞ。」
孤爪「それよりみんなびちょびちょ・・・」
『うーーん、どうしましょ、』
灰羽「俺は “ それ ” が許せないです!!」
リエーフが指さす先には私と黒尾さん。たしかに、冷静になると今私は黒尾さんの膝にすっぽり収まっている状態。恥ずかしい!
黒尾「なにがーー」
さらに黒尾さんが私を両手で包む。
『あの、黒尾さん、?』
孤爪「クロ、それ離して。」
黒尾「いやでーす」
言うことを聞かない黒尾さん。すると研磨が川に入ってきた。
『えっ、研磨?!』
研磨は黒尾さんの腕を掴んでほどく。
孤爪「いいから離して」
黒尾「なんですかー研磨さん?」
『研磨っ寒いでしょ!なんで入るの!』
(この人寒がりだし、風邪ひいたら大変、)
ただでさえ体が弱い研磨に加え、大会が近いのでさっきまで羽織っていたカーディガンを研磨にかけた。
黒尾「ちょ、お嬢さん?!」
すると黒尾さんにジャージをかけられる。
『え、なんですか?』
何故か黒尾さんやリエーフの耳は赤く、研磨や夜久さんは目を合わせてくれない。
私が混乱していると、黒尾さんが耳元で言ってくる。
黒尾「ゆりサン、シャツ透けてるから・・・」
『えっ?!すっすみません!!』
灰羽「先輩!前閉めて前!!」
孤爪「に、にしかわ、これ返す、」
研磨がカーディガンを脱ごうとしたので、私は急いで腕を抑える。
黒尾「ちょっと動か、」
『研磨は寒がりだし!風邪ひかないでね!』
孤爪「え」
灰羽「せんぱい?!」
『じゃ!私はこれで!!!』
恥ずかしさが爆発しそうな私は、みんなにタオルを渡し川から出た。
が、陸にいた夜久さんに腕を掴まれる。
夜久「おい、その格好なんかあれだし、、」
夜久「俺が送る、よ」
『・・・え、えあの?!平気ですよ?!』
夜久「俺が平気じゃないの。」
みんなを置いて歩き出してしまう夜久さん。しかしもう片方の腕を後ろから掴まれる。
黒尾「ちょっとーー」
夜久「うお、黒尾かよ。誰かと思った。」
灰羽「相変わらず髪下ろすと変ですね!!」
『あの、痛いです・・・』
黒尾「てかなんでゆりサン連れてってんのー」
夜久「あ?そりゃ1人だと危ねぇよ」
『あ、あのー・・・』
黒尾「〜〜〜〜〜〜〜。」
夜久「〜〜」
灰羽「〜〜〜!!」
(また口論し始めてる・・・)
私はみんなを見てから近くに居た研磨と目を合わせる。きっと同じ気持ちだろう。
(もー・・・何この人たち・・・)
はい。終わりです。突然終わってびっくりしたことでしょう。でもまあ前回よりかは綺麗におわれたかと思っています。
今回はこれで終わりですが、もし人気だったら続きを出すかもしれません。その時はぜひまた読んでください。
それでは。
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