テラーノベル
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それでは、
どうぞっ。
ーーーーー
💜「…私、仕事あるから行くけど。ナースコール押しとくから変なことしないで。」
💜「桜花は貴女を信用してるから。」
🩵「…お姉ちゃ、…っ…」
💜「ああ、やっと泣いた…笑」
💜「しんどかったね。もういいよ、我慢しなくて。」
信頼してる、
この言葉は私に重く響いて、気が付けば涙が溢れていた。
ぼろぼろと泣きじゃくる私をお姉ちゃんは優しく抱きしめて、何度も何度も撫で摩る。
🩵「つらかっ、…たあ……!もう、わたし、だめだって、…」
💜「…大丈夫だから。大丈夫、よく頑張った。よくやったよ。」
上手に息が吸い込まなくて、吐きそうになるくらい泣いて、それで意識が落ちた。
何も解決なんてしてないのに、何故か本気で大丈夫だと思えた。
いつもの癖とは違って、なんか、こう…なんとなく分かるの。!笑
ーーーーー
💜「…綺羅、聞いてた?」
💛「…、聞いてた。」
ナースコールを押し、病室を出てから、外のベンチに腰掛けて項垂れていた綺羅ちゃんに声をかける。
憔悴しきった様子で、アイドルとは思えないような顔をしていた。
…そんな顔できるくらいなら、早くどうにかしてあげればよかったのに。
💜「…多分、あれが全部じゃない。」
💛「わかってる。」
💜「……何が?」
💜「何もわかっていないでしょ。」
綺羅も辛いのに、きっと苦しいのに、勝手に手が出ていた。
パンッ、と乾いた音が鳴り響く。
💜「もっと、話してあげてよ。話を聞いてあげてよ。」
💜「……恋人なのに、どうして他人だなんて言ったの?」
💛「っ、…」
💜「そっちにはそっちの悩みがあるかもしれないけれど、綺羅だって柚葉の悩みを蔑ろにしてなかったって言い切れるの?」
💜「自分の方が大変だって心のどこかで思ってたんじゃないの?」
💛「……、…。」
ちがう、ちがうちがう。
こういうことは第三者が言うべきじゃない。
わかってる、わかってるのに。
💜「ねえ、柚葉がどんな会社で働いているか知ってる?」
💜「すごくブラックなんですよ。毎日毎日残業して、セクハラやパワハラは当たり前。」
💜「同僚が鬱になってやめたり自殺したりするのを何度も見てるの。」
💜「ねえ、知ってたの?綺羅ちゃん。知らなかったでしょ?」
💛「っ、…ごめん、」
驚いて目が点になって、泳いで。
私の一つ一つの言葉が綺羅ちゃんも柚葉も傷つけているなんて分かっている。
でも、口が止まらない。
ーーーーー
その時、綺羅ちゃんのスマホが震えた。
私の携帯からだった。
🩵「…ねえ、……もうやめてよ、笑」
🩵「みっともないじゃん。わたし…」
柚葉の声、が聞こえた。
え、うそ、ぜんぶ、…
🩵「ごめん、やっぱわたしむりだ。笑」
ぷつ、と電話が切られる。
嫌な予感がした。
それと同時に、近くで悲鳴が聞こえた。
飛び降りが起きたらしい。
end.
コメント
1件
「信頼してる」の言葉で崩れ落ちる柚葉ちゃんと、その後の姉の怒り——綺羅ちゃんへの詰め寄りが痛くて、でも第三者だからこそ言える正論でもあって、もう切なかったです。最後の電話と飛び降りの報せ…「end」と打たれても続きが気になって仕方ないです。設定の積み重ね方が巧みで、心に残るエピソードでした。