プロローグ
俺は知ってる。この恋が叶わない事くらい。
アイツには
好きな人が居るから。
報われないのにアイツの傍に居て恋愛相談されて…俺何してんだろ、笑
名前:音瀬 玲於(17)
性格:自分の気持ちを押し込みがち。
琉生に片想い中でもあり、琉生の恋愛相談係
クールで無口
身長:187cm、体重:63kg
名前:速水 夕星(17)
性格:おっとりとした性格。負けず嫌い
玲於とは保育園の頃から幼なじみ
身長:169cm、体重:54kg
1話.⋆☽·̩͙⟡*︎︎𓂃꙳⟡✩.
《玲於side》
昼休みの中頃、俺はいつものように夕星の恋バナに付き合わされていた。窓際の席、春の日差しが眠気を誘う。
夕星:ねぇ聞いてるー?玲於〜
玲於:聞いてる聞いてる
俺は欠伸を噛み殺しながら夕星と向き合う
夕星:玲於はどう思う?
またこの話か。とは思うものの、夕星の恋バナに応える
玲於:どうって…お前の好きなようにしたらいいんじゃねぇの
夕星:も〜、真面目なアドバイスちょうだいよー
適当に応えた俺に夕星は頬を膨らませている。そんな表情すら可愛く見えて少し心が苦しい。
ずっと前から分かってる。こいつが目で追ってるのは俺じゃなくてアイツだってこと。そしてアイツの好きな人も…。
玲於:…まぁ強いて言うなら、もうちょい素直になれば?
夕星:なるほど…
相変わらずアイツの話で目をキラキラさせる夕星を横目で見ながら俺は心の中で呟く。
そんな風に輝く目で俺を見てくれたことなんて1度もなかったのに。
何年も一緒に過ごしてきた友達より、最近ちょっと仲良くなったソイツの方が大事なの ?
夕星:…好きって言ってみようかな
玲於:………マジで?
俺は夕星の突然の漏らした言葉に目を丸くする。好き、?アイツのことを?
夕星:やっぱりまだ早いかな、?
俺は思わず素の声で反応してしまい、慌てて取り繕う。
そうだな、早すぎる。まだダメだ。諦められない、もう少しだけ、俺の側に居てくれるように言い訳を並べ立てる。
玲於:相手がまだお前のこと好きかどうかも分からないだろ。焦って告白しても逆効果になるかもしれないし…
夕星は納得したのか頷いて俺の話を聞く。
夕星:そっか、じゃあアタックしてみる!
玲於:…おう、頑張れよ
夕星:うん、ありがとう!玲於!
満面の笑みを浮かべる夕星を「可愛いな」と思いつつ心の内に秘めて気だるそうな表情を保つ。
お前のためならどんな嘘でもついてやる。たとえそれが、俺の片想いもお前の片想いも実らないという残酷な事実だとしても。
玲於:…どういたしまして。
だからせめて、今はまだ俺の側に居てくれ。
どんな時でも寄り添ってやるからさ。
1話𝕗𝕚𝕟
コメント
3件
星兎ちゃんノベルデビューしたんだねおめでとう!