テラーノベル
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「だからさぁ。ここの高校広すぎない?」
教室から移動し始めてから数分たっている
「しょうがないですよ。ここは調律者を育てる学科と普通科、工業科もあるんですから。」
「その場合、生徒ってどのぐらいいるんですかね…?」
「他の先生からは1000人程度と聞いています。」
「やばー」
「すごいな!この高校」
「みなさんは多少調べてから高校に入学しようとは思わなかったのかしらぁ」
「正論パンチは効くなー。でも言葉責めって捉えたら…それもいいな」
「うわぁ…」
「あのー水さん?そんなに引かれると傷つくんですけどー」
そんなこと言ってる異理を置いてみんなは移動した
「ここが模擬戦用スタジアムです」
「よーし!早く戦おうぜ!」
「その前にスタジアムの説明をします。中に入ってください」
「へいへい」
「今更だけど豪力君って敬語使わないわよねぇ。どうしてなのぉ?」
「こいつが敬語使うほどの頭、あるわけないでしょー」
「まじで覚えとけよ」
そんな会話をしながらスタジアムの大きな入口に足を踏み入れる…
するとみんなの意識が途絶えた。
「はい。みんな起きてください。」
「何があった!?」
寝転がっている体を起き上がらせながら質問した
「急に意識がなくなって…ここどこですか?」
「ここがスタジアムの中ですよ。君たちが違和感を感じるのは、サイズ感と居場所のせいかな。
結論から言うと、このスタジアムはゲーム空間になっています」
「はえーすっごい」
「お前真面目に話聞けよ」
「ゲーム空間だから、自分たちが見たスタジアムよりも広いんですね。」
みんなが見たスタジアムよりもゲーム空間は何倍も広かった。それに多くのビルが建っていてまさに都会の街という感じだ。
異変と戦うことを想定したらうってつけの場所だろう。
「とってもすごい技術だけど、どういう原理なのかしらぁ?」
「それは後ほど。」
「次に、ここはゲーム空間なので攻撃されても痛みを感じません。ほら、こんなふうに。」
虹咲が腰にかけている刀で異理を切った
「おっわ!いっったくはないんですよねこれねはいはい」
「急に切られたからバグってるじゃん」
「実験台にしてすみません。ここでは痛みを感じないので戦闘は、死ぬか降参するまで継続となっています。」
「殺すまでとなると… ちょっと気が引けますね…」
「そうだよねぇ。その気持ちすっごくわかるわぁ。でも異変と戦うんだからこれぐらいできないとダメってことよねぇ?」
「もちろんその通りです。」
「最後に、みんなに絶対守ってもらいたいことが一つ。このスタジアムの結界に近づくことは絶対にしないでください。この空間が崩壊してしまうので。」
「結…界??」
「そもそも結界を知らないのであまりピンと来ないのであーる」
「結界は…まぁ簡単に言うとその空間のルール付けをする箱です。」
これは馬鹿共の為に簡単に説明してくれたんだろう
「ルール付けでゲームの世界にしたってこと?なんでもありじゃね!?」
「普通はこんなことはできないんですけどね。この高校には結界術に秀でた人がいますから。」
「それは…今度会ってみたいですね!」
「あらあらぁ、水ちゃんは結界術に興味津々みたいねぇ 」
「…水ちゃん?水ちゃんってなんですか?」
「水ちゃんは水ちゃんよぉ」
「…???」
「水ってこんなに動揺するんだ。おもろ」
「さて、そろそろチーム分けをしましょうか。」
「チーム分けの仕方は!?」
「適当にくじ引きとしましょう。」
くじ引きの結果
豪力 咲チーム
異理 水チー厶
「よっし!異理が仲間じゃなくて良かった!」
「なんか言い方が良くない気がするけど、俺も豪力と戦いたかったし別にいっかー」
「それでは、これから10分後に戦闘開始となります。それまでは作戦でも立ててください。」
虹咲はそう言うとゲーム空間から出ていった。
それから数分経つと街の中にある放送塔から虹咲の声が流れる
「あーあーあー。聞こえてますか?とりあえず聞こえるとして話進めます。」
「なんで質問したんだ?」
「ってか先生どこにいるんだろーね?」
「見つけました」
「速!?」
虹咲先生はコロシアムの観客席にいた
「試合を観戦するためってことか」
「こだわってんなー」
「それでは皆さん数秒目をつぶってください。居場所を変更します」
「目つぶる必要性とは…?」
「そりゃあロマンよ!ロマン!」
みんなが目をつぶり、虹咲の合図で開ける と、チームごとに別の建物の部屋の中に移動していた
「すっご!もう訳分からんわ!」
「不思議パワーだわぁ」
「ック…やっぱりチーム分けは咲さんと同じが良かった…」
「はいはい残念でしたね。」
「あっごめん!水ちゃんのことが嫌だって言う訳じゃないんだよー。ただ咲さんとチームプレイをしたくてね…もはや3対1でも良かったな…」
「あ、全然分かってるので大丈夫です。」
「そっかー。なら良かった」
「…」
「…?」
「今、水ちゃんって呼びました?」
「それでは時間になりましたので、戦闘開始です!」
「始まったねー」
「そうですね…一応、作戦のおさらいをしますか?」
「ちょうど聞こうと思ってたからありがたやー」
「さっき話したばっかりなんですが…」
呆気にとられる水だったがコホンと気を取り直して話を続けた
「異理さんの情報からすると、豪力さんがひとりで突っ走ってくる可能性が大きいですよね。なので卑怯な手ですが物陰に隠れてからの不意打ちでアドバンテージを取りましょう。」
「これも戦術だし別に気に病む必要はないと思うよー」
「…自分からすると異理さんと豪力さんは、正々堂々と真正面から戦いたいんだと思っていたんですけど…」
「配慮は俺達のためだったのかー。たしかに豪力は水ちゃんの言ってたような戦いを好むだろうね。だけど俺は別に勝てればどんな手段でも気にしないよー」
「そうですか。」
「…」
「…」
「豪力を見つけるまで暇だしさ。なんか話そうよー」
「と言っても話すことなんてありますか?」
「水ちゃんのこと少し聞かせてよ」
「言っておきますけど。水ちゃん呼びを許した覚えはないんですが…」
「…よし。それじゃあ、1つ目の質問!水ちゃんってホントに高校生ー?」
(ごまかしたなこの人)
「本当に高校生かって…どうしてそんなことを?」
「理由は単純!高校生にしては体がちっちゃいし、正直、中学生ぐらいに見えるからだねー」
「今の世界、色んな人がいるじゃないですか。異変の影響で今やエルフ族とか鬼族もいる。体の成長が遅いぐらい気になりませんよ。」
「それ遠回しに普通の人じゃないって言ってるみたいなものじゃなーい?」
「…。もし仮に異種族と会ったとして異理さんは何がしたいんですか?」
「とりあえず色々観察したうえで、友達になりたいかなー。異種族に会ったこともないし、友達にもなったことないからさ!」
「…そうですか。だったら会えると良いですね。異種族に。」
「それじゃあ2個目の質問!水ちゃんは、お兄さんのことどう思ってる?」
(これって…何個まで質問あるんだ?)
「入学した理由の話ですか。尊敬は…とてもしていますよ。」
「でも、ただ尊敬してるだけ じゃないんでしょー?尊敬の気持ちだけなら別に後を追ってここに来る必要もないし。」
「自分を変えることができるかもって思ったんです」
「?」
「昔からずっとお兄ちゃんに頼りっきりで、背中に隠れて育ってきたんです。正直、自分じゃ手も届かないほど上の存在だと思ってたんです。」
「大袈裟…ってほどでもないんだろうね」
「でも、手を伸ばしてみたくなった。届くのかなって、届きたいなって思ったんです。お兄ちゃんの背中じゃなく横に並びたくなったんです。」
(あー…普段言わない本音の少しを他人に見せてしまった。少し恥ずかしい。異理さんはどう思っているかな。)
そう思いながら恐る恐る異理の顔を見ると…
「え。なんで笑ってるんですか…?」
「ごめんごめん!ちゃんと水のこと聞けてよかったなって。俺達、案外似た者同士かもよ?」
「それはちょっと嫌です。」
「水ちゃんって冗談も言うんだね」
「一言も冗談と言ってないんですけど。」
「…」
「そういえば、似た者同士ってどうー」
「んぐ!?」
異理が水の口を手で塞ぐ
「???」
「静かに。見つけたぞ」
異理と水の視界には建物を飛び回る豪力の姿があった
「バレないように。先回りしよー」
2人はできるだけ物陰に隠れながら移動した
「自分が合図を出すので、合図に合わせて攻撃してください」
「へいへい」
先回りしたところに豪力が近づいてくる…
「…」
「…」
「今!」
「はいよ!」
異理の腕がタコのようになり豪力を縛り付ける
「ごめんなさい!豪力さん!凝爆」
爆発力を凝縮し威力を上げ、豪力に喰らわせた
家が丸ごと吹き飛ぶような爆発を起こし、荒々しい音を立てた
…煙のせいでどうなったかまだ見えない
(凝爆はかなりのタメがいるから実戦向きじゃない…けどこういうときには役に立つ!)
煙が晴れるとそこにはー
多少傷がついただけの豪力がいた
「まじか!?」
「威力には自身があったんですけど!」
(いや、そんなこと嘆いてる場合か!?どんなにタフでもこのダメージはおかしい。なにかカラクリがあるはず…)
水が辺りを見渡すと、豪力の近くに花びらが落ちていることに気づく
「…花?」
「びっくりしたー急に攻撃してきたんだもん。咲の能力がなかったらやばかったかも!」
豪力がそう言い終えると、地面から大きな花が生えた
その花が異理と水の方へ凄まじい勢いで向かい、体を縛り付ける
「んなっ、 なんっつーパワーだよ!?」
「…これは簡単に解けそうにないですね」
「ふふ。ごめんなさいねぇ。念の為、咲壁を持たせておいて正解だったわぁ。」
「まじ助かった!ありがとう!」
「咲壁は結構体力使うんだからねぇ。あまり使うことはできないのよぉ?」
咲壁は文字通り花の壁を咲かせることができる
水の凝爆を防いだようにかなりに耐久性がある。その分、体力の消耗は激しくなっている。
もちろんこのことを知っているのは咲と豪力だけである。
(自分の凝爆を防いだ技は連発できるのか…?そうだとしたらかなり厄介…まずは豪力さんと咲さんを分断しないとですね )
「まずは分断したいって思っているでしょう?私もよぉ。だってあなた達を分散させるために豪力くんを1人で突撃させたんだからぁ」
そう言い終えると花に拘束されていた水を遠くまで投げ飛ばす
水は抵抗する間もなくビルに叩きつけられた
「…痛くは無いですね。これではどれだけダメージを喰らったか分かりませんね」
「威力には自信があるわぁ。それと、痛みがなくても自分の体が教えてくれるでしょう? 」
(わざわざこちら側まで来たということは)
水は叩きつけられたところから起き上がった。その時、自分の体が鈍っていることに気づく
「これは…相当なダメージを喰らってますね」
「でしょう?」
(自分と異理さんを分断させてきたな…豪力さんが異理とのタイマンで勝つつもりなんだろうけど…問題は…)
「咲さんは時間稼ぎのつもりで来たんですか?」
「…」
「もしそうなら…自分が勝ちますよ」
「ふふ。そうねぇ。私も初めはそう思ってたんだけど、豪力くんに感化されたのかなぁ?今はとっても
負けたくない気分なのよぉ」
「わざわざ分断してきてタイマンとか…俺のこと好きすぎないー?」
「お前の強さは俺が一番わかってるからな。警戒してるだけだわ」
「それは俺もだよー。だから俺もお前とタイマンするのは本望ってこと」
「もう会話とかいらないだろ?」
「まぁそれもそうだねー」
「それじゃあ」
「「やろうか」」
お互いに拳を握り相手を視界にとどめている
お互いの気持ちが交差する中、本格的な戦闘が今、始まる
コメント
3件
豪力も言ってたけど異理ってどういう感じの強さなんやろ。うざい感じの強さのイメージしかない
気づいたら文字数がめっちゃ多くなってました。 読みずらいかもだがすまんな
**はる。だわ。** ゲーム空間っていう設定、めっちゃ良かった!痛みがないから全力で戦えるって発想が熱いし、結界で空間そのものをルール付けするっていうアイデアがちゃんとSFしてて好み。 水の「お兄ちゃんの背中じゃなくて横に並びたい」っていう本音パートにじーんときた。そこから一転して異理との連携バトル→咲壁と凝爆の対決って流れもテンポ良かったわ。次のタイマンが気になる🔥
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