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​────黒い髪​───────

黒い瞳と同様、黒い髪を持って生まれた子供を人は「忌み子」と呼ぶ。「忌み子」は悪魔の末裔だ、と我々は思っている。「忌み子」は一人残らず排除、がこの世界の常識


我々人間は、幼い頃からそう聞かされている。


そしてそれ以外の情報は何十年と分からないままだ。


──────────

​                ───────

​                   ────

全ての世界が闇に染まり、この世の全ての生物が皆眠りについた。


……が、そんな中屋根の上を走っている二人の人影があった


そしてその後ろ……警察官だろうか?


数人がかりで二人の人影を追いかけている姿があった。


月明かりで二人の姿が見えたが、どうやら2人とも仮面を付けている


一人は暗い茶色の髪に黒と赤の狐面


髪に所々、明るい髪があったが……暗い髪の方が目立っている。


もう一人は金色の髪に黒と青の狐面



……あれ?何やら話しているね〜、少し聞き耳を立ててみようか!。


「シ〜ロ〜ツ〜、疲れた〜おぶって?」


「はぁ〜?おぶらね〜よ。頑張れ」


「鬼ごっこもう俺飽きた〜、かれこれ四時間ぐらい?」


「……てか、お前が喧嘩吹っかけてきたのが原因だろキキョウ、」


「え〜、俺のせいなの〜? 」


「お前以外に誰がいんだよ!」


……うん、なんというか〜、警察官に追われてるのに余裕そうだね〜あの子達


さて、警察官の方はどんな感じかな〜?


……あら、そりゃ〜四時間も鬼ごっこしてたらそうなるよね


見たら何人か倒れていた。……うん、なんか……お疲れ様


あれ、なんか警察官も話してるね〜、


「ハァ、ハァ、ハァ……ボ、ボスこれ一体、いつまで……続くんですか?」


「ハァ、なんで俺たちがこんな目……に……」


ドサッ!


「さ、佐々木〜!」


「ずり〜ぃぞ、佐々木!ハァ、俺たち……だって休……憩したいのに!」


倒れた佐々木に暴言?が飛び交う。


佐々木可哀想……


「…………なぁー、鈴木?今更なんだが月白が見当たらないが……」


「……月白さんなら定時で帰りましたけど……」


「あの野郎‪💢帰るなってあれほど言ったのに…………鈴木、スマホあるか?」


「ありますけど……」


「貸して、月白に電話する。…………よー、月白お前、定時で帰るとは何事だ、‼️俺言ったよな、定時で帰るなって、……何がエヘヘだよ!今すぐ来い‼️……あ?……後ろ?」


「こんばんは、今日は月が良く見えますね〜、どうですボス?」


気づいたらボスっと呼ばれた男の後ろにニコニコ笑顔の白髪の男が立っていた。一体……いつ現れたのか……


「確かに今日は良く見え……」


……ボス、案外ノリがいいな


「って言うか〜!なに笑顔で立ってんだコエーよ!……んで、いつ居た?」


たしかに!気づいたら居たよね〜


「わァ~、凄い汗ですね〜お疲れ様です。ボス」


「おい、話を逸らすな💢💢。」


「あの、ボス〜?」


鈴木がオズオズと聞く。どうしたんだろ?


「なんだ鈴木?」


ボスは少しばかりイライラしながら鈴木の話に耳を傾ける。


「おそらく……逃げられました」


鈴木の話を聞いた後、暫しの沈黙が広がる。ついさっきあの子達が居た場所を見ると本当に居なくなっていた。


「……逃げられた?」


ボスの問いに鈴木は小さく頷く


「少し彼らから目を話したらもう居ませんでした。申し訳ありません」


鈴木は悔しそうに言う


「……そうか……いや、鈴木のせいじゃない。俺があの二人から目を離したからだ。すまない」


ボスが鈴木の前まで行き深々と頭を下げる。ボスから目を離し月白の方を見る。……うん、星見てるな。…………まぁー


白月から目を離し空を見上げる。空は満天の星空に満月


確かに綺麗だな〜、ね〜!君もそう思うでしょ?


「ボス!」


少し慌ててる鈴木の後ろから東雲色の髪の男が走ってきた


「……杉並どうした?」


「あの、二人の内の一人からこのような手紙が……」


杉並は胸ポケットから黒い封筒を取り出した。封筒にはシーリングスタンプが貼られている。


ボスが手に取ろうとした瞬間、横から封筒を奪われた。


「……ふーん…..あ、ボスお次どうぞ〜」


「お〜、ありがとn……いや普通逆だろ、なんで先にお前が読んでんの」


……相変わらずノリがいいな〜、


ボスが封筒を受け取り、手紙を取り出したと同士に何か落ちてきた。

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