ーーー警察署ーーー
警察「ここで話しますね」
青「はい」
警察「どうぞお座りになってください」
青「失礼します…桃くんも座ろ」(座る)
桃「…………」(座る)
警察「では、始めます。お母さんから聞きましたが養父に虐待されていると……本当ですか?」
桃「…………」
青「本当です。僕見ました。」
警察「そうですか……痣とか確認してもよろしいでしょうか」
桃「…………」
青「桃くん、服脱げる?」
桃「…………」コクン
青「そっか、ありがとう」
警察「では、上だけでいいので脱いでください」
青「手伝うね。」
前は腕の部分だけだったけど……全体で見たらどうなんだろ……
桃「…………」(上だけ脱ぐ)
青「っ………」肌色の部分が少ないっ…こんなの耐えてたの…?
警察「……酷い……ですね。ありがとうございます。もう大丈夫です」
青「桃くん着よ……」
桃「………」(着る)
警察「他にどんな事されてたか言えますか?」
桃「…………」
青「犯されたそうです……」
桃「ビクッ………」
警察「なるほど……」
青「あと桃くんを脅して強制的に酷いことをしたりしてました。」
警察「…………よく……耐えましたね。もう大丈夫ですよ。証拠もありましたし、養父も逃れようとしてましたが、ポロッと発言していたので養父は逮捕になります。」
青「……桃くんのお母さんは……」
警察「……お母様の方は……なんとも言えません。桃さんがここまで放心状態になってしまったのがお母様が原因であれば、しばらく会えないでしょう……」
桃「……………」
青「……お母様が原因の可能性はあると思います」
警察「……何故ですか?」
青「桃くんのお母さんは、桃くんに普通に生きて欲しいって言ってました。でもお母さんが望む普通を桃くんに無理やり押し付け、桃くんはそれに苦しんでました。普通にならきゃ、勉強しなきゃ普通になれない。普通に生きなきゃと……追い込まれてました……」
桃「………ち……が」
青「……え?」
桃「……おれ……が……いけ…ない」
青「桃くんは悪くないよ!!」
桃「おれが……ふつう……じゃ…ない…から」
青「桃くん……」
桃「だから……か……さん……わるく…ない」
青「なんで……なんでお母さんを庇うの?少なくともお母さんが桃くんをここまで追い詰めたんだよ!?」
桃「………」フルフル
青「……どうして」
桃「おれが………わる…いの……おれが……ぜんぶ……わるい………ごめ……さい…………ごめな……さいっ……」
青「桃くん……?」
桃「こんな……おれ……いらな……い……ごめ……さい……ごめ……さい……こんな……おれ……いきて……ごめ…な……さい」
青「そんな事…ないよ」
桃「………おれ………しに……たい……」
青「っ………」
桃「いきるの………めんど……くさい……」
青「桃くんはこんなんじゃないよ!僕にとってすごく大事な人なんだよ!!生きてよ!もっと楽しい事、嬉しい事、美味しい物とか、いっぱい桃くんに経験して欲しい!幸せになって欲しい!だからそんな事言わないでっ!」
桃「……………」
警察「……何となく事情は分かりました。今日はこの辺にしておきましょう……」
青「……はい、すみません」
警察「いえ、大丈夫ですよ。桃くんの事をちゃんと見ててあげてください……もしかしたらそうゆう行為を行う可能性があるので」
青「はい……」
警察「では、家までお送りします」
青「あ………ここの住所でお願いします」
警察「分かりました」
青「桃くん行こう」
桃「…………」
青「…………」(手を繋いで連れていく)
桃「…………」
・・・
警察「この住所でいいんですね?」
青「はい、大丈夫です。よろしくお願いします。」
桃「…………」(手首をかいてる)
ガリガリッ
青「桃くん、そんなに強くかいたら傷ついちゃうよ?」
桃「…………」
ガリガリッ
青「駄目だよ」(手を繋いで止める)
桃「…………」
警察「着きましたよ」
青「あ、ありがとうございます」
桃「…………」
青「降りよっか」
ーーーシェアハウスーーー
紫「あ!おかえり!」
青「ただいま」
黄「青ちゃんの荷物持ってきましたよ」
青「ありがと!」
赤「……大丈夫だった?」
青「その事で少し話したい事あるんだ」
紫「分かった、取り敢えず桃くんの部屋案内するよ」
桃「…………」
青「行こ」
紫「ここが桃くんのお部屋ね」
桃「…………」
青「桃くん疲れてない?大丈夫?」
桃「…………」
青「ベットに座ろっか」
桃「…………」(ベットに座る)
青「何かあったら呼んでね?眠くなったりしたら寝てもいいし、少し待ってて」
紫「青ちゃんリビングで話そうか」
青「うん」
(桃以外リビングに集まる)
橙「それで話したいことってなんや?」
青「桃くんの事なんだけど……」
赤「うん」
青「桃くん……しにたいって…」
黄「え……」
青「疲れたって……普通じゃない、こんな俺いらないって……いきるの…めんどくさいって…」
橙「っ………」
赤「…………」
青「だから言われた……警察の人から……もしかしたら自殺行為をする可能性があるから、よく桃くんの事を見ててくださいって」
橙「みんなで注意深く見てようや」
黄「はいっ……」
紫「何かあったらすぐに青ちゃんに連絡すること」
青「え?俺?」
紫「桃くん、青ちゃんといる方が落ち着くみたいだし」
青「そうなのかな……」
赤「そうだと思うよ。」
橙「昔からずっと一緒におったからな?一緒おった感覚とか覚えとるんやない?」
紫「あるかもね」
黄「桃くん、青ちゃんの隣から離れませんでしたからね、昔は」
青「そんなに一緒にだったかな?」
赤「もーべったりだよ」
青「紫くんにじゃなかった?」
橙「会って最初らへんは紫くんやったよ?」
黄「だんだんと僕達に慣れてきてくれた時に、青ちゃんにべったりでしたね」
紫「そこからずっと隣だったね」
赤「だから青ちゃんに連絡した方が落ち着くよ。桃ちゃんも」
青「分かった、連絡して」
橙「あ!そや!昔な!俺と赤が青ちゃんの隣を陣取ってたんよ!」
赤「あー!あれね!」
青「え?なに?」
赤「青ちゃんの隣に行けなかった桃くんが少し悲しそうな顔してて」
橙「俺が隣譲ろか?って聞いたら桃ちゃん意地っ張りやからいいって言ってさ」
赤「でもずっと悲しそうな顔してて、なんなら泣きそうだったよね?」
橙「そうなんよ!それが耐えられなくてな?」
赤「俺が黄くんの隣座りたーいって言って移動したら」
橙「桃ちゃん、行こうとしてたけど俺に断ったから素直に行けなくてな?」
赤「青ちゃんが気づいて桃くんここ座ってって言ったら、涙ぐんでたのに少し笑顔になって青ちゃんの隣に座ってたの」
橙「あん時の桃ちゃん可愛すぎて赤とずっとその事で話してたよな」
赤「んもぉ、まじで可愛かった!」
青「え、僕知らないんだけど!?」
紫「見てみたかったなぁ」
黄「そんなことがあったとは……」
橙「可愛かったでぇー?」
赤「うんうん!」
青「そんな事あったんだ……可愛いね」
橙「あれは赤との宝物やなー」
赤「そうだねー!」
黄「ずるいですっ!僕も見たかったです!」
紫「まぁまぁ」
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