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刺激の少ないのない毎日。予定もなく、多くが住民が島を離れてしまった現在、ケイはSNS依存症になっていた、
テレビの報道番組よりネットニュースを好み、お気に入りの動画ばかりを集めて、好きな話題だけに没頭していった。
SNSはケイにとって。知りたい情報のみを鑑賞出来る安心のツールであり、観たくもない情報はシャットダウン出来る便利な道具でもあった。
昔、渋谷で働いていた頃よりも、体重は増えていた。
ちっぽけな島では、見てくれを気にする必要もないからだ。
退屈な日常の無限ループ。
夜な夜な海岸線を歩きながら思うこともある。
「なんで生きているんだろう・・・」
かと言って、死にたいわけではない。
無駄な時間を費やす労力に、絶望しながらSNSで時間を潰す日々。
朝が来て、知らないうちに昼が過ぎ、気がつけばまた夜になって1日が終わる。
今更、この年齢で何を変えればいいのだろう。
そんな思いにふけるうちに、あるネット広告が目に飛び込んだ。
「過去は変えられない!しかし、未来はきっと変えられる! わたし達はあなたの力を必要としています。東京は死んだ・・・立ち上がろう。そしてゼロから創り始めよう。新しい東京を!! ー東京 サイケデリック クリエイターズー 代表 上念 フィッツジェラルド 海斗」
そこには、上念F海斗と名乗る人物の写真があった。
端正な顔立ちだが、若干老けて見える。
ケイは、その真っ白な歯をぼんやりと眺めていた。
そして、パーティー参加申し込みのボタンをクリックしていた。
「自分を変えたい」
ケイの中で何かが芽生えていた。