捏造であり、実際の人物とは一切関係ありません
タグの意味が理解できない人は読むのは御遠慮ください
R18程ではありませんが、がっつりキスまでしてます
CP要素が含まれますので自衛お願いします
「……おはよ。」
唐突に後ろからした声に不思議と驚くことはなく、ゆっくりと振り返る
「体内時計狂ってるんですか?深夜ですけど」
「いや、僕が今起きたから朝だ」
「なんですか、その無茶苦茶理論は」
「僕を中心に世界が回っていると言っても過言ではない」
「過言すぎてそれは嘘つきの領域ですよ」
思わず少し目を細めると、頬杖をついて目元に触れていた指に瞼があたる
「いいのいいの、僕嘘つきだから」
「まさか嘘つきを名誉な事だと思ってませんよね?」
「まさか。あぁ、でも
不名誉だとは思ってないね」
隣に座った彼を少し軽蔑したような目で見てやる
「なんという……、ばか?」
「失礼なやつぅ」
「あんまり大きな声出さないでください。りいぬとさとみくんが起きちゃうでしょ」
「あんなやつら知るかよ、どうせぐーすかぴーって寝てやがるんだからいいだろ」
「こらこら……」
話してるうちに自然に口角があがっていることに気づいて、睡眠不足のせいで乾いた目を思わず見開く
それから、ふっと目を瞑って笑ってしまう
「どしたの」
「いいえ?」
「きしょ」
「失礼な」
「同じことさっき僕にしたくせに」
「僕はいいんですよ僕は」
「なんだその無茶苦茶理論」
「世界は僕中心に回っていると言っても過言ではありませんから」
「あれぇ、いつの間にループしたのかなぁ」
煽るように首を傾げる彼を鼻で笑う
「いいでしょう、もう早く寝てくださいよ」
「やだ〜まだ起きる〜」
「クソガキじゃあるまいし可愛くもないんですから駄々こねないでください」
「お?喧嘩なら買うぞ?」
「これだから沸点の低いやつは」
「お前にだけは言われたくねぇ」
嘲るように笑った彼はこちらにすっと手を伸ばす
思わず避けるように体を逆へ倒してしまう
「……ふーん?」
少し驚いたように止まった手は、進行方向を変えることなく、再びこちらへと進んでくる
その手を止めようと、彼の腕を掴もうとする、
いやしたはずだった、
が
思ったより体の限界は近いらしい
手は空を切って彼の手を止めることなく地面へ着地する
止めることの出来なかった彼の手は、僕の肩に触れ、そのままカーペットの上へと僕を押し付けた
「……ぅぁ、」
意味のない言葉がうわ言のように僕の口から溢れる
「…」
僕のことをしばらくじっと見たあと、
彼はなんとはなしに僕にキスをした
「……ふ、っ、ぁ」
ふいに入れられた舌に僕の舌は思うように動かせず抵抗らしき抵抗はできなかった
諦めようとゆっくり目を閉じようとしたとき、
口からそっと温度が消えた
「……ひどいね」
消えた温度に縋りはせずに、先ほどの自分の思いを汲んで視界は暗転する
消えそうな思いと共に心にもない言葉を零した
「…どっちがだよ」
彼の悲しそうな声色に、どんな表情をしてるかなんて見なくても分かってて
「……ごめん、なさい」
僕まで泣きそうになって
どうしてこうなってしまったのか、酷く自分を恨んだ
「いいよ、別にるぅとくんのこと責めたい訳じゃないし」
「ただ……、
自分の体は大事にして欲しくて」
つい数十分前まで酷使して胃酸で焼き切れそうだった喉に、彼のひんやりした手が触れる
「…大事に、してます、」
「うそつき」
冷たく言い放たれた言葉に、きゅっと喉が閉まる
「うそ、なんかじゃ、」
「それ以上言ったら怒るよ」
彼の冷たい優しさに、殺されそうになるのは
一体いつからか
いつから、口の中に酸っぱい味が常に蔓延るようになってしまったのか
いつからだっただろう、眠れなくなったのは
いつからだろう、彼のことを好きなのに嫌いになったのは
いつ終わってくれるのだろう
そんな自分へのどうしようもない自己嫌悪は
いつ、しなくなってくれるのだろうか
僕の胃酸が混じってしまう、この酸っぱくてまずいまずいキスは
「……もう、殺してくださいよ」
声になりそうもなかったはずなのに、こんなくだらない音だけ喉は拾ってくる
「……僕が死ぬまでは殺せないよ」
そう呟いた彼は、
確かに僕の鎖骨に彼の跡を残した
突然走った痛みを耐えるように口を噛むと、彼の指が僕の口へと滑り込んできた
「ころひゃ、ぁ、」
舌を掴まれて上手く発音もできず、いつの間にか開いていた視界もぼやけて機能はしてくれない
跡をつけ終わったのであろう彼がこちらを覗き込んでいることにも気づかなかった
掴まれていた舌を解放されて、涙を逃がすように目を瞑ると、開いたままの口に生暖かい液体がねじ込まれる
彼の唾液だと気づくまでに2秒ほどかかってしまった
「……さっきるぅとくんの口の中酸っぱかった、どうせ水飲んでないんでしょ」
だから飲み込んで、とは彼は言わなかった
その代わり僕の鼻をつまんで飲み込むことを促した
3秒ほどかけて飲み込んだ彼の唾液は
胃液なんかよりずっとずっとまずかった
コメント
11件
更新待ってました。読むの遅れてすみません。言葉の使い方というか、言い回しがとても好きでいつも楽しみにしてます。 6人兄弟の方も更新されるのをのんびり気長に待ってますね🍀*゜ ブクマ失礼します。
密かに更新をずっと楽しみにしてました...今回のお話もうおお!!!ってなりました、もう好きすぎて好きです
なんか国語100点そう。、飴ちゃん沢山あげたい...!素敵